「欅」から「櫻」への決意表明。櫻坂46「Nobody's fault」 | よねともが気ままに思うブログ

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本日はもう一本更新ですが、本題に入る前に。


2023年末に投稿した「御礼」の記事に書いた、「ある部分」について書かさせて下さい。


↑こちらから。


記事には12月の更新が滞った理由を書きました。一つは「筆者の私の仕事が多忙だったこと」ですが、もう一つは「あるグループにハマって更新をおざなりにしてしまった」ことでした。


私自身はこれまで年齢に見合わぬ「サザンオールスターズ」と「山下達郎さん」のファンとしてここまで応援してきており、現在もファンで応援しています。その一方で、「女性アイドルグループ」に関しては、売り出し方の嫌悪感(AKB48グループによる「握手券」封入や「総選挙投票権」の封入などでCD売上を上げること) などがあって今ひとつ好きになれませんでした。その影響もあり、どんどんアイドルグループへの興味は無く、徐々に歌謡曲寄りの作品や、シティ・ポップ系などの往年の作品を好むようになってきました。


しかし、昨年に30歳を迎えたことで、バラエティ番組に多く出演するようになったアイドルグループのメンバーへの興味が出始めたことで、バラエティ番組に出演するメンバーを中心に顔と名前を覚えるようになりました。それがどんどん、「坂道系グループ」への興味へと繋がり、テレビ東京で日曜深夜に放送されているバラエティ番組への視聴を始め、面白さに気付くのです。(これは関東圏のみで、他のエリアではやってないみたいです) そして興味本位で見始めたバラエティ番組から、曲の方に興味が出て、オフィシャルYouTubeチャンネルでの「ダンス動画」を見て完全にハマってしまいました。


それが櫻坂46でした。





櫻坂46の最新シングル「承認欲求」の「Dance Practice」動画で、そのハイレベルながらもキレのあるダンスと、曲の世界観に入り込んだ表情に感銘を受けたと同時に、バラエティ番組「そこ曲がったら、櫻坂?」で見せる楽しそうな笑顔に魅せられたことで、私は櫻坂46にハマり、遂に昨年末にはファンクラブに入会しました。この急速なハマり具合はかつてのサザン・達郎さんの時には無い程の速さです。(サザン・達郎さんは共にゆっくりハマっていきました。) そこからアルバムやシングルを買うようになり、出演番組も(推しが出てるものを中心に) チェックするようになりました。

というわけで、今後このブログにも「新参Buddies」ではありますが、私独自の解釈で曲を紹介しようと思います。(ちなみに「Buddies」は櫻坂46のファンを指したもの。「仲間」という意味合いがあるようです。)

その記念すべき一発目は櫻坂46「Nobody's fault」(2020年リリース) です。


(こちらはTYPE-Aです)

ご存知の方もいるかとは思いますが、元々櫻坂46は「欅坂46」というグループ名で、坂道系グループでは乃木坂46に次いで2015年にお披露目され、2016年に「サイレントマジョリティー」でデビューしました。「サイレントマジョリティー」は初週売上が26万枚を超え、乃木坂46のデビューシングル「ぐるぐるカーテン」を上回り、さらに乃木坂46が成し得なかったデビューシングルのオリコン1位を獲得するなど、デビュー時から破竹の勢いで駆け抜けていきました。特に注目されたのは欅坂46時代に全てのシングル表題曲でセンターを務めた平手友梨奈さんで、「不協和音」などの圧巻なパフォーマンスで欅坂46を牽引していった、まさに「不動のセンター」とも言うべき存在でした。また、キャプテンの菅井友香さんや、途中加入した長濱ねるさんらの存在も、欅坂46人気を支えていました。

しかしながら、欅坂46活動後期から徐々に「不協和音」が生じるようになり、平手さんの脱退や他のメンバーも追随して卒業したりするなど、雰囲気があまり良くない状態になります。世間からもあまり評価が得られなくなってきたこともあり、2020年10月、「欅坂46」の幕を下ろし、新たに「櫻坂46」として再スタートを切ることになります。残った1期生と2018年に加わった2期生、そしてその年の2月に「坂道研修生」から加入した新2期生は、新たなグループで活動の方向性を開拓していくことになります。その記念すべき最初のシングルがこの「Nobody's fault」でした。

選抜メンバーは、

  • 1列目:小林由依、森田ひかる、渡邉理佐
  • 2列目:菅井友香、藤吉夏鈴、小池美波、山﨑天、田村保乃
  • 3列目:武元唯衣、大園玲、守屋茜、松田里奈、尾関梨香、土生瑞穂

そして、センターは森田ひかるさんが務めました。2期生となる森田さん、藤吉さん、山﨑さん、田村さん、武元さん、大園さん、松田さんにとっては初の選抜入りとなりました。

曲紹介の前にまず書いておくべき事項として、実は私は「欅坂46」時代はハッキリ申し上げて好きでは無く、純粋な櫻坂46時代のみのファンであることを書いておきます。勿論、これに関しては賛否あるかもしれませんが、やはり外野として見た当時の取り巻く状況が暗く、アイドルグループとしてあるまじき状態に見えてしまい、好きになれませんでした。現在でもその状況は変わらず、「櫻坂46」になって良かったんだなと思う程です。櫻坂46になっていなければ恐らく私はファンになっていないかもしれません。だからこそ、「櫻坂46」においてはここまでよく頑張ってきたんだなと思うから、より応援したい気持ちになっているんだと思います。

この私見を述べた上でこの「Nobody's fault」を私なりに解釈していこうと思います。一番のテーマはやはり「欅坂」から「櫻坂」への脱皮と羽ばたきだと思います。欅坂時代の取り巻く環境から、新しいグループ名になってどのように進むべきか、そしてどう羽ばたいていけるのか。その自問自答のような感じを受けます。坂道グループのプロデューサーで作詞を担当した秋元康さんの歌詞には櫻坂46へ望む方向性をある程度提示はしつつ、どう進むかを任せているような歌詞に取れます。

この世界を変えようなんて 自惚れてんじゃねぇよ
知らぬ間に汚れちまった空は 宇宙が見えないBlue

スタートがいきなり「世界を変えようなんて無駄」ともいうべき、羽をバキバキに折るような歌詞。欅坂から櫻坂への世界観を変えることは相当至難の業であることを暗示しています。自分たちで変えるのは難しいからこそのこの入り。「知らぬ間に汚れちまった空」は欅坂時代に淀んでしまった暗い空気を指したものでしょうか。宇宙が見えないほど汚れており、先の見えない未来を指しています。マイナススタートだったのでしょうか?

自分が吐いた息と嘘で 締め切った窓は曇ってる

自分たちの行動と言動で、窓は閉ざされており、開けた空間へ出られずにいることを示しています。また、曇った窓を歌詞に入れたことでこれもまた先の近い未来ですら解りにくいものを指しているようにも思えます。

心の空気を入れ替えろ!
それでも夢を見たいなら

空間(グループの雰囲気)だけでなく、自分自身の心(自分の気持ち)も「欅」から「櫻」に変えないと、この先の夢を掴むことは出来ないぞ、と発破をかけています。大事なのは自分自身がいかに変われるか、というのもトップアイドルグループへの夢を掴み取ることに大切な条件なのでしょう。

No! No! No! 他人(ひと)のせいにするな
鏡に映ったおまえは誰だ?

今までの悪い雰囲気を他人のせいにしていないか?それは違う、自分自身の弱さが原因じゃないのか?と問い掛けています。鏡に映っているのは自分じゃないのか?見つめ直さないと駄目なんじゃないか?と厳しめのエールに読み取れます。

勝手に絶望してるのは 信念がないからだってもう気づけ!

先の見えない未来への絶望をしているようじゃ、やっていくことは出来ない。信念の大事な柱を見失いようなら何やっても上手くいかないぞ!と言っています。

No! No! No! 誰かのせいにしても
一つが残る椅子取りゲーム

この「一つが残る椅子取りゲーム」は「トップアイドルグループへの君臨」と「センター争い」をそれぞれ掛けたものかなと思いました。櫻坂46になってやることは欅坂時代と同じ。トップアイドルを目指すための険しい道のりと、センターを目指すための厳しい争いです。欅坂には絶対的なセンターがいましたが、今は違います。櫻坂としてどう活動するか、そして他人とはどう差別化を図るか。その長い闘いをどう勝ち取るかの椅子取りゲームなのだと思います。

それならいっそ孤独を選びな!
No! No! No! Nobody's fault

この歌詞だけだとあまりいい意味に聴こえづらいのですが、「孤独」が一人ぼっちという意味合いではなく、「オンリーワン」を目指す意味合いなのだと思いました。ナンバーワンを目指すためのアイドルグループなのですが、「孤独」だと櫻坂独自の色に染めて「オンリーワン」を目指してもいいんじゃない!というメッセージかなと思いました。

サウンド面は明るいポップス調とは離れており、どちらかと言えばロックなサウンド。しかも柔和な雰囲気はありません。作曲はこの曲で作曲家デビューを果たしたデレク・ターナーによるもので、詳細な人物像は不明となっています。(音楽ディレクター説が有力みたいです) アレンジは数々のアイドルグループの曲を手掛けた野中 ''まさ'' 雄一さんによるものです。

ダンスはTAKAHIROさんによる振付。キレはありますが難しさよりも表現力に長けたダンスに見えました。表情もMVを見ると能面のような、感情を失った顔つきに見えました。「無」からのスタートを印象付けたものかもしれません。

」から「」への脱皮と進化、そして決意表明。こうして「櫻坂46」として新たな一歩を踏み出し始めました。