心の風景を巡って 「からたち日記」 少年時代の風景 | 南 の 島 か ら の 日 誌

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  サトウキビ畑の中 ポツンと一軒家
  満天の星空 リッキーと私だけです 

庭で収穫した南国果樹をひとつでも食したいと思って 達成‼
バナナ パパイア パイナップル マンゴ アボガド アセロラ
パッションフルーツ シークワーサー  ドラゴンフルーツ 

 

心の風景を巡って 「からたち日記」 少年時代の風景

 
1958年  (昭和33年)
 私が島倉千代子「からたち日記」を聞いたのは、中学1年生

そのころ私が住んでいた家は京都の中心 二条城近く西陣地区 
5軒長屋の真ん中の家
当時 父は西陣呉服の問屋業を営んでいました



昭和20年代の長屋風景

風呂もなく 家から2分の銭湯へ
そのせいか今でも銭湯 温泉が大好き

便所が家になく裏木戸から出た路地の10軒ほどの共同便所

夜はいつも真っ暗な裏路地の 木造のオンボロポッチャン便所へ

  
昭和20年代の長屋共同便所風景
当時の便所はこれより薄汚い暗い便所
 
幼い時は便所に行くのが嫌で 母さん泣かせで苦労かけたよう
いつも大きな蜘蛛がいて、行くのがいつも恐怖
 
今も蜘蛛が大嫌い
 

* 不思議な運命 この時代から60年以上たった今現在

私の住む小屋にも便所がなく 水道すらないのです

サトウキビ畑 周囲2km民家もなく 真っ暗闇 満天の星空

誰にも関わらずリッキーと 納得満足生活なんです  人生不思議(笑) *

 

左端の白いちっちゃな小屋 

サトウキビ畑周囲2km民家無く 真っ暗闇 

画像 南の島の景色 「ポツンと一軒家」 の記事より 1つ目

 

さて 話を戻します
 

1階は6帖二間と土間うちの台所 

この台所 今の時代では考えられない驚くべき構造になっていたのです  

水道蛇口が棟続きの隣と共同

わかるでしょうか   状況が  

隣とは壁一つ


昭和20年代の土間台所
風景

正面 窓ではなく隣家の壁と思ってください

蛇口付近に30cmほどの縦長穴が開いて

そこからお互い蛇口を動かし水を使います 当然部屋が丸見え

 

蛇口の壁部分に30cmほどの穴が開いており  

そう そこから覗けば隣の部屋が丸見えなんです   こちらの部屋も

いつもその穴越しに笑顔で 「おはようございます」 「こんにちは」


水道を使用するときに蛇口を自分のほうに向けて流し台を使用します

ですから隣が水道を使用しているときは、こちらでは使えません

 母はそんな台所で毎日私たちの食事を準備していました

 

 

 

「からたち日記」が歌われていた昭和33年 

京都町中ではこんな古い家はザラにあったのです

そんな家で私は小学生、中学生、高校生と

少年時代をそれが当たり前のように過ごしてきました



画像 こころの風景 「日々是好日」 の記事より 3つ目
母と私 最初の写真 昭和19年

一番好きな歌となってしまった「からたち日記」

そのときの風景がいまもはっきりと蘇ります

それは中学生の冬 雨降る夜でした

奥の2帖納戸のトタン屋根から

雨音が聞こえていました

家の中のラジオから流れてきた歌 


それが島倉千代子の「からたち日記」でした


 


それからは時あるごとに今も「からたち日記」は心の風景として残っています

何でもない日常の景色だったのに心の風景として鮮烈に残るものなんですね



いまも「からたち日記」をひとりで聞くと


 あの時の中学生の私、優しかった母を想い出しなぜか寂しくしんみりします 


 
お気に入り写真 庭からの月の出

 

こころで好きと 叫んでも     口では言えず たゞあの人と


小さな傘を かたむけた         あゝ あの日は雨


雨の小径に 白い仄かな 


からたち からたち からたちの花

 

 

くちずけすらの想い出も     のこしてくれず 去りゆく影よ

単衣の袖を かみしめた       あゝ あの夜は霧

霧の小径に 泣いて散る散る       からたち からたち からたちの花

 


 

 いつまでも心に残る

あの清純でやさしい歌声と女性らしい佇まいは忘れられない歌手です
 


画像 心の風景 「懐かしいマッチの炎」市川由紀乃 の記事より 1つ目


いまも「からたち日記」をひとりで聞くと

 あの時の中学生の私、優しかった母を想い出しなぜか寂しくしんみりします
 

 

 

画像 南の島に生きて 吾亦紅(われもこう) の記事より 4つ目  画像 南の島に生きて 吾亦紅(われもこう) の記事より 2つ目  画像 南の島に生きて 吾亦紅(われもこう) の記事より 3つ目

宇治川にて      醍醐寺にて       黄檗 桜見

  母の脳梗塞 退院後にふたりで あちこち散策この1年後 83歳で逝きました

 

 

*心の風景を巡って 「また君に恋してる」 人生最後の恋文  

 

 

 

 

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