こころの風景 衝撃 感動的 NHK スペシャル「彼女は安楽死を選んだ」 | 南 の 島 か ら の 日 誌

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先日3月16日沖縄RBCテレビで「報道特集 安楽死を選ぶ人・選ばない人」を見た

いま現在安楽死を認める国は10数か国になるという

私は5年前にNHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」を見ていたのだ

今一度当時のブログを読み返してみたくなった

 

こころの風景  NHK スペシャル「彼女は安楽死を選んだ」

 

2019年12月28日放送

久しぶりに涙なしでは見られない衝撃感動的なNHKスペシャル番組でした

6月、10月にも放映された再放送番組とは気が付かず

番組の途中から見たのにもかかわらず画面から

離れられなくなり  考えさせられました

 

 

安楽死が容認され海外からも希望者を受け入れている団体があるスイスで

2018年 一人の日本人女性52歳が安楽死を行った

 

彼女は3年前に 体の機能が失われる神経難病と診断され

歩行や会話が困難となり

医師からは「やがて胃から直接栄養摂取と人工呼吸器が必要になる」と宣告される

 

その後 「人生の終わりは、意思を伝えられるうちに

自らの意思で決めたい」とスイスの安楽死団体に登録した

 

 

 

 

「私は多系統萎縮症という難病です」

 

「多系統萎縮症」とは

小脳などの変性によって徐々に身体機能が奪われていく病気だという

ゆっくりとではあるが確実に進行し、やがて四肢が動かなくなり

言葉も話せなくなり、思考以外のすべての機能が奪われ、寝たきりとなる

現状では根治療法はない

 

「機能を殆ど失くし、人工呼吸器で息をし、話す事も出来ず

胃瘻(いろう)で栄養を身体に送り込み、決まった時間にオムツを取り換えて貰い

そうやって毎日を過ごしたくはないのです。(中略)」

 

「寝たきりになる前に自分の人生を閉じることを願います」

私が私であるうちに安楽死を望みます」

 

 

 


安楽死に至るまでの日々、葛藤し続けたのが家族だ

自殺未遂を繰り返す本人から、「安楽死が唯一の希望の光」だと聞かされた家族は

 

「このままでは最も不幸な最期になる」と考え

自問自答しながら選択に寄り添わざるを得なくなった

 

そして、生と死を巡る対話を続け、スイスでの最期の瞬間に立ち会った

 

 

 

 

 

未曾有の高齢化社会の到来を前に、

患者の求めに応じ、医師などが積極的あるいは消極的手段によって

死に至らしめる「安楽死」に注目が集まっている 

もちろん自殺幇助(ほうじょ)は日本国内では犯罪になる 

 

 

スイスでは安楽死を満たす要件は以下の通りだ

「安楽死」の4要件

・患者が耐え難い肉体的苦痛に苦しんでいる
・死が避けられず、死期が迫っている
・肉体的苦痛を除去・緩和するために方法を尽くし、ほかに代替手段がない
・生命の短縮を承諾する患者の明示の意思表示がある

 

 

彼女が致死量の点滴コックを躊躇なく開け 死に至る1分間

私は涙が溢れるのを止められなかった

 

 

                    (以下文は録画 画面から拾い上げました)

 

スイスの女性医師が彼女に静かに言う

 

「あなたには今から二日間考える時間があります」

「もし考えが変わったら いつでも家に帰ることができます」

「決めるのは あなたです」

 

「自分が死にたいからといって 家族を傷つけてはいけません」

 

「大切なのは本人がきちんと別れを言い

家族が本人の気持ちを尊重することです」

 

 

ベッドのそばにいてくれる愛する苦悩する二人の姉に彼女は言う

 

「きりがないんよ」

 

「人間なんていつ死んでも 今じゃないような気がするのよ」

 

「私だって いまじゃないかもしれない気持ちは無きにしもあらずよ」

 

彼女の言葉は重い 心に響く

 

 

 

「明日だけども 決行日は」

「ミナお姉ちゃんのことを時々思い出してね」

 

最期まで反対している日本に居る妹に別れの電話を 

 

 

苦悩する姉二人

「大事な家族を安楽死で見送るというのは」

「やっぱりつらいんだけど」

「苦しまずに 楽にさせてあげることが出来ると思ったら」

「私たちが迷っちゃいけないなって」

 

ミナさんにとって自分の尊厳を守るための選択だったのです

 

 

 

 

* 点滴のコックを開けると 約1分で死に至ります 

 

 

自ら点滴のコックを持って  「じゃ 開けます」

 

「ありがとね いろいろ」

 

「最後にこんなに見守られるなんて想定外 ほんと」

「そんなに身体辛くなかったよ 病院にいつも来てくれたから」

 

「すごく幸せだった」

 

姉二人は彼女の頭をさすり涙 涙

彼女は1分間でこの言葉を語り 52歳の生涯を終えた

 

 

 

 

日本で安楽死は認められていないため 遺体は持ち帰らなかった

遺灰はスイスの川に流された

 

 

 

 

 

それは医師に処方された致死薬を自ら点滴投与する52歳の「自殺」でした

最期に自ら点滴のコックを開けて 僅か1分間の死にゆくシーンも含めて

安楽死の瞬間まで 公共放送NHKで流されたのです

 

姉二人ベッドのそばで泣き伏す姿には号泣してしまいました

初めて見る52歳女性の安楽死の1分間でした

 

僅か1分間の人の命の儚さを痛切に感じ・・・ 心に残りました

 

なぜか 死への不安、恐れが薄らいでゆくのが心に感じ入ったのです

我ながら不思議な心の変化でした

 

 

 

「私たちは 命の終わりをどう捉えるのか  大切な人をどう見送るのか」

 

 

 

 

公共放送NHKによるこの「スペシャル」放送後は 

それぞれの意見論争があったようです

 

この放送にある団体から抗議文が公開されました  (全文ではありません 一部抹消)

 

DPI日本会議の加盟団体である日本自立生活センター(JCIL)は、

6月2日(日)に放送されたNHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」を観て、

亡くなる瞬間までを放送することの是非、

またこうした形で亡くなることを助長する内容なのではないかなどについ

て時間をかけて会議で話し合い、以下の声明文を発表しました。

ここに紹介します。

 

2019 年 6 月 24 日

表題の NHKドキュメントの報道において、

私たちの尊厳や生命を脅かす大きな問題点が見られたので、

強い危機感をもってここに声明を発表します。

 

まず、私たちの中には、障害や難病による不自由な日常生活や様々に受ける差別の中で、

毎日がこんなに苦しいのだったら、こんなにみじめな思いをするのだったら、

死んでしまいたい、家族に迷惑をかけて生き延びたくない、

などと思っている者、思ってきた者が少なからずいることも事実です。

 

自らの意思で、ある程度以上の治療を拒みつつ、亡くなっていった仲間もいます。


そうした私たちですから、ドキュメント内での、

彼女や家族の気持ちには他の誰よりも共感できるところはあると思います。

そして、そうした気持ちの中で、実際に死を選んだ彼女、

およびそのご家族には哀悼の意を表したいと思います。


けれども、医師の管理下において自殺(安楽死)を遂げるまでの過程を、

最期に自ら点滴のコックを開けて死にゆくシーンも含めて、

公共放送で流すことなどについては、大きな疑問と憤慨を感じざるをえません。


今回の報道が、障害や難病を抱えて生きる人たちの生の尊厳を否定し、

また、今実際に「死にたい」と「生きたい」という気持ちの間で悩んでいる当事者や家族に対して、

生きる方向ではなく死ぬ方向へと背中を押してしまう

という強烈なメッセージ性をもっているからです

 

 自殺報道としての問題点について

今回のドキュメントの彼女の死は

医師に処方された致死薬を自ら点滴投与する「自殺」です。

スイス国内でも、「幇助された自殺」に該当します。

 

その自殺のシーンの生映像を報道してしまったので、

放送倫理や自殺予防の観点から、きわめて大きな問題があります。

自殺予防の観点から他者を巻き添えにしないための配慮が何重にも必要になるはずですが、

そうした配慮が一切見られませんでした

 

 

 

自殺幇助(ほうじょ)は日本では犯罪になる 

私は人間の尊厳死安楽死は認めてもと思う

だが慎重に審査され、今回のような放送は考えるべきだろう

 

私もこの放送を見て同じように死んでいきたいと思ってしまうのだから

 

 

最後にNHKスタップはこう綴っている

 

医師から「死にたいのならストッパーを開けてください」と言われ

彼女は一瞬の迷いもなくストッパーをこじ開けた

 

 姉は止めようとしたのか、「あ~」と手を伸ばし

体だけ前のめりになりながら思いとどまり

「ミナちゃん、ありがとう!」とその日、一番の大きな声を出した

 

彼女は二人の姉に 「本当にありがとう」

「こんな私の世話をしてくれて。本当にありがとう」 と微笑んだ

 

姉は妹を直視できないまま鼻をすすり続けていた

 

 

 

 それまでの取材では、安楽死を選んだ人に前日に初めて会って

翌朝に立ち会うだけだった

ショックではあるが、その人の背景も知らないし、心情もわからなかった

 

しかし、今回は違っていた

傍観者に徹するつもりが、涙が溢れるのを止められなかった

密着取材を続けていたNHKの取材班も号泣していた

 

 

 

 

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