怪談サークル とうもろこしの会 -355ページ目

小さい人

前々日に「小人」というタイトルの日記を書いたら、紛らわしいと怒られた。

僕が使った「小人」とは別の意味、妖精とかの小人なのかと思った人も、結構いたようなのだ。ちなみに僕の日記で書いた「小人」は、別にプロレスとかする方のソレを書いた訳ではないのだが、違うんならわざわざ言わなくてもいい事だ。

いや、どうも、小さいオジさんブームがまた静かに再燃しているらしいのだ。

松島初音というグラビアアイドルが去年あたりに話題を出したのをキッカケに、第一次小さいオジさんアイドルである釈由美子が「それなら私も昔から言ってた」と対抗するがごとくブログに書き出し、それらを追う形で、榊原郁恵を初めとした幾多のアイドルや一般女子が小さいオジさんの話題をネット上に書き込んでいる。

僕は去年の初めから「今年は小人ブーム、特に小さいオジさんブームがくる」と、2・3人の人に豪語していたのだが、1年遅れで見事に当たった形だ。これから、その2・3人の人に得意げに自慢しようと思う。まあ「これってブームって呼んでいいの?」てツッコまれたら沈黙せざるを得ない位の小さい盛り上がりなんだけどね。

ともあれ、今年は僕の仮説である「思春期の女子とヤンキーとピーターパン役の人は、よく小さいオジさんを見る」論をバシバシ展開していこうと思うのだが、別にどうでもいいよね。

クーポン

先日、ラジオを聴いていたら

「女子的には、男が食事の時にクーポン券を出すと、ひく」

といった話題が出てきた。

ああ、それでか。聴いた瞬間、ポンと片膝を叩いたね。どおりで、ふんふん。確かにこう、なんか皆が僕に対して、当たりが強いとは思ってたんだ。特にこの発言って、異性としてNGみたいな意味を込めて言ってる訳っしょ?ナルホドねー。僕ってばクーポン大好き人間だからなあ。3日に1回はチケットショップに意味無く寄ったりするからなあ。得心、得心。

じゃあ、もういいよ。

そんな無茶苦茶なこと言い出すんなら、俺は一生相手にされなくていいだよ。確かにこちとら、本棚の一角にクーポン整理コーナーを作って、カラスが光り物を集めるようにスタンプとか券とか貯めてくのを喜びとする人間だよ。皆で飲みに行く時に「え?ホットペッパーもぐるなびクーポンも無いの?正気?」せっかくセッティングしてくれた幹事にそんな発言を慎まない人間だよ。新橋に行けば必ず、チケットショップの聖地であるニュー新橋ビルに出向く人間だよ。もし、あなたがニュー新橋ビル1Fのチケショで、ニヤニヤしながらウィンドウを覗いているヒョロ眼鏡を見かけたら、それは僕だよ。

ていうかさあ、店でクーポン使う位でゴタゴタぬかしてたら、巷にある数々のチケットショップなんかどうなんのよ。あり得ないですよ。俺がどれだけのチケショ野郎なのか知ったらお前ら、軽く国道を見えなくなる位まで向こうにドン引くことになるよ?それほど親しくない人とマクドナルド入る時にだって近くにチケショ見かけたら「あ!ちょっと待って!」って1枚50円のコーヒー券買ってきて「いやあ1人70円も!得しちゃったもんだねえ!」なんて大満足なんだよ?それほど親しくない人と一緒に地下鉄乗る時に、「ちょっとタンマ!」ってチケショに駆け込んで区画160円の切符を150円で買ってきたと思いきや、すっと無言で渡して得意顔だよ?そういうの有り無しで言ったらどうよ?まあどうせ無しとか言うんだろうなあ!言うんだろうけどなあ!

あのね、1050円の損得をどうこう言う訳じゃないんだよ。いや勿論それもあるんだけど。でも、この乾ききった日々に少々のお得感という潤いが与えられるじゃないですか?このガチガチに固められた高度資本主義社会にちょっとした工夫で穴を開けてやったぜ、みたいな爽快感があると思わない?10円でも安く仕入れるために何軒も廻って比較して真剣な顔で悩むのも楽しいもんだよ?「時間が無いからムリ」どうせそう言うんだろうけどな。「時給で考えたら、その分働いてる方がずっと金が稼げるから」俺に言わせりゃ甘えだね。「暇なお前と一緒にするな」時間っていうのは作るもんだよ?「細かい金を気にしてると、人間がダメになりそう」そんなこと無いって!「短い人生もっと楽しいことに時間を使いたい」なんでそんなこと言うんだよ!「ていうか、そもそもモテるかどうかを話してた訳なんだから、そこに話を戻す。モテないよ」知らねえよ!「つーか、まず、チケットショップをチケショって略すのがウザ過ぎ」うわー!もういいよ!勝手にしろ!お前らとは二度と口を聞かん!お前らもう俺をほっておけ!ほっておいてくれよ!

もう、それでいいじゃん。

小人

 

趣味を作った。

今までの僕はといえば、時間はあるのに金とやる気がない典型例のような人間であって、休日も近所のブックオフで買うでもなく立ち読みするでもなく、ただ店内を動物園の白熊みたいに行ったり来たりウロウロして、ぬべんぼーと何時間も過ごした末に「あ、もう夜だ。お酒とご飯にしよう」で1日が終わるといった、まだネットゲームの方が生産的じゃねえ?な日々を過ごしていたのだが。

これは良くないだろう、と、趣味を作った。

朝起きたらすぐにインターネットを立ち上げ、マンガを紹介しているようなサイトを開く。そこで評判の良いものを押さえつつ、お目当ての作品を決める。だいたい10巻前後が望ましい。そして家を出る。そのマンガを全巻揃えるショッピングに出かけるのだ。ここで「単なる大人買いだろ?」と思われたら心外。この買い物を趣味とする上での、厳格なルールがあるのだ。

105円以下でなければ、絶対に買わない」

これより高い値段の本は、幾ら見つけても、絶対に買わないのである。だいたい350円あたりが中古のマンガ単行本の相場だが、相場で見つけて買うことに何の意義があるというのだろうか(いや、ない)。だからこれは大人買いではない。大人はお目当てのマンガが105円より高くても、買っちゃうからだ。これは小人買いだ。経済力として子供ですという意味と、人間がみみっちくて小さいですという意味において、小人買いだと僕は呼ぶ。

こうなると、今までたった1軒のブックオフで過ごしていた休日を、4,5軒回って過ごすことが出来るのである。いや、ブックオフに限らず色々な古本屋を広範囲に探索しなくては、この小人買いは成り立たない。体力・持久力がつく。あと1つで全部揃えられるのに、しかも目の前にその巻があるのに、200円だから諦めるという精神力も培われる。そして全部揃えた時の充実感。たまに惨めな気分になることを除けば、とても素晴らしい趣味だと思うよ、小人買い。