怪談サークル とうもろこしの会 -343ページ目

勝谷誠彦


 

TBSラジオのストリームが今週で終ってしまう。

寂しい限りではあるのだが、もう何をしても終るものと腹をくくっているのだろうか、

人気コーナーである「コラムの花道」がかなりメタメタの好き勝手で面白い。

特に昨日、25日の勝谷誠彦。

現体制の政治への批判をぶつける中で、

「こんな腐りきった政府は倒そう!」

「つぎ立ち上がるとしたら、本当に物理的に立ち上がるしかない」

「いつまでも大人しいと思ってナメるなよ」

「革命は血を欲しますよ!」

「もう惜しい命でもありません」

などなど、これちょっとテロルか武力革命を匂わしてんじゃねえか、な発言を繰り返し、たいへん楽しかった。

「な~…だ…そんな……」横にいる松本とも子がドン引きしてるのが姿を見ずとも伝わってきた。 


そこで思い出したのが2008年の3月24日。

つまり、ちょうど一年前の一日違いの日。

その日の「スッキリ!!」で

勝谷誠彦が小池徹平に対して
「私の徹平ちゃん」などと
公共の電波にて軽くゲイをカミングアウトしていたのだ。
確かに、西原理恵子の読者なら周知の事実ではあるが、

よりによって朝の情報バラエティーで言うのかい

そんな衝撃が僕と一部の友人の間で走ったものだった。

そして翌25日にテリー伊藤が言い放ったのが
「勝谷さんバイセクシャルですから」



もしかしたら、と僕は思う。

他の年の3月24・25日の勝谷を調べても、何かが出てくるかもしれない。

“3月末の勝谷誠彦は、すごい発言をする”


これを新たな都市伝説として提唱していきたいのだが、いかがだろうか。



魔夜峰央




魔夜峰央(本名、山田峰夫)先生のお顔を久しぶりに見た。




マンガのちから 魔夜峰央先生



ちょっとオデコが広くなった以外は変化もなく、相変わらず超カッコいい。

この人の『パタリロ!』こそ、僕が生れて初めて読み、

生れて初めて全巻揃えたマンガであって、

その後の僕の人格形成に大いに影響を与えている。

そういう意味で、この日記を読んでいる人なら、

パタリロ!がいかに素晴らしい作品なのか、

魔夜峰央(本名、山田峰夫)先生がいかに凄い漫画家なのか、存分にお分かり頂けることだろう。

そんな僕も、ある時期からパタリロを追いかけなくなったので、パタリロ本編以外にも、沢山の番外作品が出ていたことにまず驚きであった。

『家政夫パタリロ!』『パタリロ西遊記!』『パタリロ源氏物語!』、『奥様はパタリロ!』、『ビストロ温泉パタリロ!


西遊記・源氏物語までは知ってたけど……。


『奥様はパタリロ!』『ビストロ温泉パタリロ!』ってスゴイな。


『えび天いか天愛して~ん』と同じくらい
タイトルから内容が想像つかない。



まあ、そんな魔夜峰央(本名、山田峰夫)先生。

タモリに似ているタモリに似ていると言われ続けていたが

こうして改めて見てみると、

ちょっと藤子不二夫A先生にも似ていないだろうか。

サングラスもそうだが、なんというか、

飄々と力の抜けた雰囲気が、どことなくAっぽい。

このインタビューの中でも、どうやって忙しい時に手を抜くかという話になり



絵を簡単にしていくんですよ。たとえば『パタリロ!』だと、構図をバストアップにしちゃうと服の細かい勲章とかを描かないといけなくなるから、顔のアップにするとか。あと、横顔を描くにしてもコマの端にもっていって後頭部をかかないで済むようにするとか(笑)。


そういう細かいところで手間を省いていくと、全体としてはかなり速くなるんです。




と、ものすごく具体的に抵抗なく楽する方法を披露しているのが、A感覚だなあ、と僕なんかは思ってしまう。



また、魔夜峰央(本名、山田峰夫)先生の出身校が

あの“怪談養成学校”と言われる大阪芸術大学だと知ったのも驚きだ。

インタビューでも語られているが、

もともと魔夜峰央(本名、山田峰夫)先生は妖怪マンガ出身であり、

僕が妖怪や怪奇ものに興味を持ち出したのも

水木しげる・楳図かずおよりむしろ、彼の影響によるところが大きい。

(生れて初めて知った漫画家なので当然だけど)

『死と彼女と僕』の川口まどかといい、

ホラー漫画の領域でも大阪芸大出身者が多いとは。

どんな大学だよまったく。



そして、そう!なんと言っても!

僕にとって、このインタビューで最高に衝撃的だった箇所がある。

それは、あの山田峰夫先生が!

カップうどん恐怖症だったといういことなのだ!

これだけ言っても分かり辛いかもしれない。

だが、しかし口はばったいことを敢えて言うが、

パタリロ!の中でも屈指のエピソードであり、

その後の僕の人生に最も影響を与えたのが

パタリロがカップうどんを募集するくだりなのである。

「カップうどん(日清どん兵衛)の粉末スープの味付けが関東と関西で違うらしい」

という噂を聞いたパタリロ(=山田先生)が全国各地の読者に向かって

「花とゆめ編集部宛てにカップうどんを送って下さい」

などとマンガ内で募集し、その後の回で実際に食べ比べてしまうのだ。

パタリロとタマネギ部隊の隊員達いわく、

「うーむ、関西の方はあっさりしている感じかな」

「関東のが関西で売れるか分かりませんが、関西版は関東で売ってみてもいい線いくんじゃないでしょうか」

「日清の方々にも是非ご検討いただきたいですね」

だって。

なんだこのマンガは。

マンガでカップうどんを募集して食べ比べるのか。

それで「日清の方々にも是非ご検討いただきたいですね」って。

10歳の僕にとって、この展開はショック以外のなにものでもなかった。

この時の衝撃が深く深く胸に刻み込まれてしまい、

巡り巡って今、怪談サークルとかをやっているのである。

何を言ってるのかと思うかもしれないけど、そういう風にして繋がってるんだよ人生は。

とにかく、それ位凄かったあのエピソードが、恐怖症になるほどカップうどんを食べた山田先生の、地獄の貧乏体験から生み出されたものだったのかと知ることで、僕も明日を強く生きていこうと思ったのである。




何を言ってるのかと思うかもしれないけど、自分でも何言ってるのか分からない。




































クッパパ90巻台






クッキングパパ(略してクッパパ)

このマンガが怖い怖いと言い続けている僕だが、

最近、ブックオフで全体をパラパラ通し読みしてみたところ、

90巻台の怖さが異常だと気付いた。

クッパパの息子である“まこと”が

高校三年~受験~大学入学までの流れのあたりだ。

考えてみたら、モーニングの連載で読んでいて、

その奥に隠された恐怖に気付き出したのも、この時期だったように思える。



そうだ、確か、コンビニで何気なくとったモーニングに載っていた、あの回。



模試で思うような点数をとれずに悩んでいる“まこと”に

荒岩が「よし!」と言いながら鯨を叩き殺し、ハリハリ鍋を作る。

「うまいよ……」泣きそうになりながら、それを食べる“まこと”

荒岩のアゴの向こうに見える“まこと”の顔は

うつむいているため斜線が入り、目鼻が描かれていない。

そんな中、




ハリ ハリ 

ハリ ハリ ハリ




という“まこと”が鯨を噛み砕く音が響く。




あのシーンの恐怖は、いまだに忘れられない。


本来なら画像を貼り付けたいところなのだが

僕に植えつけられたトラウマが、

レジに持っていこうとする体を必死に止めてしまった。



ネクロノミコンに匹敵する魔書であるクッキングパパ90巻台。

ブックオフの100円コーナーで見つけたら、買ってみるといいだろう。






※代わりと言っては何だが、前にクッキングパパ36巻を読んだ時のメモが出てきたので、それをコピーしておく。




“停電した部屋で田中がいきなり夢ちゃんを抱きしめて、結婚をせまるのが怖かった。その後、なぜか夜空に「このしあわせモンがーーっ」って文字が出てくる が、これが誰視点の声なのか分からなくて怖かった。あと田中が夢ちゃんのことをずっと「先輩」と呼んでたくせに、次の日からいきなり「夢ちゃん」と呼び方 を変えるのが怖かった。

しかし、夢ちゃんは荒岩に想いを寄せているので、いつか別れてドロドロの人間関係になる運命と決まっているのだが。”





現在、田中と夢ちゃんの間には2人も子供が生れている。

が、まだ別れていない。

早めに決断しないと、どんどん人間関係がコジれて

さらにさらに恐ろしい結果になるだけなのに。



ああ、怖い怖い恐ろしい。