怪談サークル とうもろこしの会 -302ページ目

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『旨い!立ち食いそば・うどん—東京・駅別大調査』という本を読む。
名前の通り、東京の立ち食いそばを紹介するガイド本だ。2000年発行でデータとしては少し古いが、生き残っている店も沢山あり、参考になる。
“声無き「立ち食い」ファンの期待と胃袋に応える日本初の一冊”というキャッチコピーから察するに、これより以前に立ち食いそばのガイド本は無かったようだ。そして調べる限り、これより以降に一冊も出ていない。つまり立ち食いそばシーンでは唯一のガイド本ということになる。ラーメンなら数限りなく出ているというのに。この差。
他に東海林さだおの『偉いぞ!立ち食いそば』という本もあるが、これは富士そばの全メニューを制覇しようという黄金伝説的な内容で、立ち食いそば研究という観点からは少しずれてしまう。しかも立ち食いに関する部分は半分くらいで、あとは宝塚とかニンニク注射とかについて書いていて、さすがに純粋な立ち食いそば本とは言えない。ただ、富士そばの丹社長との対談は資料的な価値もあり、かなり良かった。『旨い!立ち食いそば~』の方では小諸そばの社長へのインタビューがあるので、併せて読めば2大チェーンの成り立ちを知ることが出来る訳だ。
また、未読だけど『「駅そば」読本』という本が面白そう。全国の駅構内にある立ち食いそばを調査・研究したもののようだ。東京は街中の立ち食いそば屋のレベルは高いが、駅そばに関しては地方が面白そうな気配がある。
とりあえず立ち食いそば関連で調べたところ、日本ではこの3冊くらいしかヒットしない。外国でなにかしらの立ち食いそば本が出版されている可能性も無くは無いかもしれないが、無いだろう。つまり世界で3冊だけ。この、ラーメン本との差。


9/15


「関東平野の隠れキリシタン」という本を読む。
1742ページもあって、異常に分厚い。弁当箱というより、もはやスピーカーである。
九州だけじゃなくて関東地方にも隠れキリシタンがいたんだよ、という内容。写真や図版も豊富で、茨城・群馬・千葉など、かなりの範囲に渡って調査されている。かなりの力作だ。
特に、関東中にある墓や地蔵を探しまくり、隠れキリシタンの痕跡を見つけていく熱意が物凄い。少しでも十字に近いものが刻んであれば絶対に見逃さない。ほとんど強引と思われるものもあるが、とにかく物凄い数の史跡を足で調べているので、読んでいて圧倒されるしかない。
墓についての見分け方も実際にレクチャーしてくれて、これが面白い。例えば、戒名に「、」が刻んである墓石がたまにあって、これは隠れキリシタンの墓の特徴なのだそうだ。「、」は点で、天を表している。「抄、」なら昇天、「什、」なら十がキリストで、天から降臨する様を表しているとか。他にも戒名に嫌な文字を使っていると隠れキリシタンだった場合が多いとか。色々な墓の裏に回って確かめてみたくなる。
東京では新宿二丁目にも、隠れキリシタン関係の寺が幾つかあるらしい。散歩がてら調査してみよう。

9/14


電車にて、女子高生二人が「車に轢かれて死ぬ方は、タっちゃんだったかマっちゃんだったか」について熱く議論していたが、どっちも違う。