皇居三の丸尚蔵館 開館記念展は伊藤若冲の展示期間のクセが強い | けろみんのブログ

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2023.12.2


皇居のお堀でカモを探す


皇居三の丸尚蔵館 開館記念展は伊藤若冲の展示期間のクセが強い




夫の定期受診が大手町なので、ついでに皇居散策に行きました。もちろん11月に新装オープンした三の丸尚蔵館にもいきました。三の丸尚蔵館は、昔は無料だったのに独立行政法人国立文化財機構に運営が移譲されたら大人1000円になりました。2室で1000円はやや高い。全館オープンしたらもっと高くなるのでしょうか?



切断した足の切断面から吹き出す
全体的にはこの、小さな1幕でしかない

展示室2には「皇室のみやびー受け継ぐ美」として4期に分かれて所蔵品が展示されます。第1期のテーマは三の丸尚蔵館の国宝です。(現在、1期の後期)


伊藤若冲の「動植綵絵」は、展示期間が難しく、30幅のうち、12幅を3期に分けて展示されるのですが展示期間が半年くらい飛びます。



① 1期の前期  2023.11.3~11.26 終了


② 1期の後期 2023.11.28~12.24

👈イマココ 「梅花群鶴図」など4幅



ときて、その次は来年5月後半!


③ 4期 2024.5.21~6.23

タコが可愛い「諸魚図」など予定


となっているので注意が必要です。





所蔵先が宮内庁から文化庁にかわり、国宝や重要文化財指定をされてこなかった元宮内庁所蔵品が続々と国宝指定されました。多分慣例みたいなものでしょう。


1番印象に残ったのは「春日権現験記絵」19巻の展示です。物語のあらすじの書いてあるリーフレットを持っていたのですがどこを探しても見つからないので、なんの場面か分かりません💦 

始まりは雪が降る山々。遠くの春日山は真っ白に降り積もり、手前の山々はベリーに粉砂糖をかけたようにふんわりと雪が乗っています。今回行列が出来ていたので適当に見ようかと思ったけれどこの山をみてこれはよく見たいと思いました。枯れた木、針葉樹、常緑樹など様々な木々が細かく描き込まれていてため息が出るほど美しいです。


粉砂糖がかかったような雪景色の山々
木一つ一つ念入りに描かれている。


次の場面は戦いで、脚がスパッと切られ血の噴水になっているところなど夫が大喜びです。



「蒙古襲来絵詞」は船で合戦に出ようとするところ。外国から凸されるのすごく怖かったろうな、と思いました。



「動植綵絵」は何度か目にしていますが、いつ見ても豪華です。花鳥が3点の中、貝だらけの「貝甲図」が異色に感じます。合戦にみえるかな?と思いましたが色んな貝が散らばっていて分かりませんでした。





来年5月末から展示される「諸魚図」が好きなので今から楽しみです。半年先だけど……


展示室1は、「令和の時代を迎えてー天皇皇后両陛下が歩まれた30年」です。陛下のお小さい頃のお写真や最近撮影された皆既月食のお写真、雅子さまが身につけたドレスなどもあります。「悠紀・主基風俗歌屏風」のうち、主基地方の屏風が展示されています。(悠紀は、前期展示)ずっと令和の屏風は誰が描くのだろう時になっていて、今回やっと本物を見ることが出来ました。主基地方には京都が選ばれていて画家は土屋禮一。油絵のような立体感のある天の橋立が見事でした。

「皇室のみやび」展第2期(2024.1.4~3.3)の後期では川合玉堂らが描いた昭和期の屏風が見られるのでとても楽しみです。


皇室のシンプルで上品なデザインを色々と見られ、貴重な機会でした。


美術鑑賞の後は皇居平川門方面に進み、素晴らしい紅葉と可愛い鴨(マガモ、カルガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、ヨシガモ、ハシビロガモ)などを観察。とても楽しくて良い一日となりました。