神奈川県立歴史博物館 博物館入門講座 | けろみんのブログ

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2023.10.1




神奈川県立歴史博物館

令和5年度博物館入門講座を受講しました。講堂で座学があるのですが、なんとエアコンが故障で扇風機稼働。真夏日じゃなくて良かったです。

初めに30分、歴博の特徴などを館長から。歴博の建物は旧横浜正金銀行として明治37年(1904)竣工、関東大震災前の貴重な建物です。特徴的なドームは、このとき焼失し、昭和42年に歴博としてオープンする際、従来のドームと同じように復元されました。横浜観光の際は、キング、クイーン、ジャックの塔そして歴博の「エースのドーム」が名所になります。



屋上から見たドーム



展示品の特徴としては、レプリカが多いことだそうです。レプリカといっても、ただの複製ではなくオリジナルの作品の持つ情報を伝える目的で、例えば仏像のレプリカでは玉眼を同じ素材で作るなど。円覚寺内部のレプリカでは鎌倉彫の職人に彫らせるなど学芸員が監修してこだわりぬいたものを展示してあります。


忠実に再現された円覚寺舎利殿


神奈川県には、鎌倉、小田原、横浜と言ったエポックな場所があり、大山、江ノ島、金沢八景といった昔から観光で人気のある場所もあります。その辺を厚く詳しく展示で見ることが出来ます。


4月に約70年ぶりに博物館法が改定され、デジタルアーカイブ作り、地域社会と連携することなどが義務付けられました。デジタルアーカイブで、家にいながら作品を見ることも出来ますが博物館に来てこそ得られる気づきなどもありますよ、などという内容でした。


その後展示室の解説とバックヤード見学へ。展示室解説は時間が無く物凄く早くて何が何だか分かりませんでした(笑)

弥生〜古墳時代にかけて、三浦半島の海辺に存在する海蝕洞窟を使ってアワビやサメの歯を加工し、内陸部や伊豆諸島などと交易していた

という話が印象的でした。


先祖は海の民!


それと、関東大震災の時はここも被害にあい、金庫に避難した人以外は全員焼死したそうです。常設展示解説にこの博物館には亡くなった被災者の幽霊が出る?というちょっと怖い内容もあります😱


普段みられない旧正金銀行時代の貴賓室につながる豪華な階段をくだり





地下の展示品を収蔵している地下金庫(本当は美術品の安全面を考えると、地下保管は良くないそうです)見学。何階か忘れましたが学芸員さんが論文を執筆する部屋や、専属のカメラマンの部屋もあります。

スタッフが切り抜いて貼り付けて使う、特別展の展示パネルがありました。10月5日から始まる「足利の仏像」展のパネルが置いてありました。


バックヤードツアー最後は屋上のドーム。昭和42年に再建されたこの建物のシンボルであるドームに入ることが出来て、感激でした。

なかにはなにもなかったです!




ドルフィンのレリーフも間近で見ることが出来ました。



最後に浮世絵の実習へ。


神奈川県立歴史博物館には、丹波コレクシンという6000点あまりの浮世絵コレクションを所蔵しています。

その中から歌川国芳と歌川芳幾、月岡芳年などの作品をみて、どんな事が読み取れるか?という解説でした。





実習は落合芳幾の明治時代の作品で、写真を意識して工夫された一風変わった作品。この中から配られた資料を元に「署名」「改印」「制作年」「彫り師」を回答するもの。書けたら後ろで本物を鑑賞します。自信満々で早く書き終えた私は全問×で、最初設問の意味もよく分かってなさそうだったナマニクさんは、全問正解してました。



ナマニクさんコーナー!