琳派、若冲、ときめきの日本美術 | けろみんのブログ

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2023.5.13

開館25周年記念展京都細見美術館の名品

琳派、若冲、ときめきの日本美術

日本橋高島屋本館8階 2023.5.15まで。





昭和な建築と内装の高島屋、久しぶりに行きました。細見美術館という、親子三代で築き上げたコレクション展覧会に相応しい場所だと思います。

琳派、伊藤若冲等が中心にその他の美しいものも沢山展示されていました。時系列&テーマごとの章立てでみやすかったです。


花車図屏風が最初に。花を満載した風流な車を描いた金屏風で左雙右の小さな車に万年青(おもと)と水仙が四角い鉢に活けてあるのがとてもすがすがしいです。


祈りのかたち


飛鳥時代の金銅誕生釈迦仏立像は素朴な小さな仏像でとても愛らしいものです。


准胝観音像(絵画)を初めてみました。Wikipediaをみたらトーハクと細見美術館の2作品のみが挙げられていたのであまり絵画にはならないのかも知れません。天台宗では仏母とされているそうです。

よくわかんないけど貴重なお仏を拝見できたなぁとおもいました。





数寄の心



古墳時代の口がラッパ状になって注ぎ口が鹿の顔をした面白い瓦に泉と書いてなんて読むかわからないものが気に入ってしまって随分眺めました。なんで、鹿の顔をつけようと思ったんだろ。通常このタイプの器は胴に穴を開けてあってそこに筒状のものを差し込み注ぎ口とするそうです。



根来という漆器

華やぎのとき


伝狩野元信の、「雪中花鳥図屏風」は、鴨が数羽泳いでいますがおしどりか何か見分けがつきませんでした。コガモにもみえました。


七宝の釘隠し。綺麗に残っていますが、こんなものまで集めるって凄いですね。聚楽第で使用されたものかもしれないとのこと。さぞや派手派手だったことでしょう。

遊楽図をみていると戦国時代が終わり、やっと平和になってのんびりしてるんだ。とばかりにダラーっとしているので楽しいです。髪の毛の描きかたとか、彦根屏風に似たところが沢山あります。


葛飾北斎の「五美人図」、浮世絵でなく遊楽図の系譜でとりあげられるとその繊細さに驚きます。キセルを吸う女主人、女主人にもたれかかるようにしている髪結、着物の生地を決めかねてる娘に2人の女性が反物を掲げている。全体に物憂い雰囲気がただよい優雅。



琳派への憧れ


俵屋宗達から神坂雪佳まで、ゆるやかに順を追って展示されてました。渡辺始興は尾形光琳の弟子で師と全く同じようにせず、細部に工夫を凝らしています。「白象図屏風」は、俵屋宗達の白象の模写だったか、(?)大胆な描きかたで白さが際立ちました。

鈴木其一の、「水辺家鴨図屏風」1羽のアヒルを真後ろから描いています。すごく大胆ですし、尾が可愛く貴重な作品だと思いました。



若冲のちから



最後は伊藤若冲づくしです。「雪中雄鶏図」はまだ若い頃の作品、「糸瓜群虫図」は虫が11種類いるとの事で数えましたがカタツムリやカエルを合わせても9種類しか確認できませんでした。沢山売りさばいたであろう絵はさておき晩年の鶏は迷いがなくて見事です。





月曜日で終わってしまうのでギリギリ見に行けて良かったです。