健康診断をすませたら、大倉集古館でヴィクトリアンジュエリーを見るのだ | けろみんのブログ

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日記・観た映画のこと・観た展覧会の感想

2023.4.25
帝国ホテルでの健康診断を終え、帝国ホテル野菜カレーをタダで頂き、日比谷線で神谷町へ。


大倉集古館(六本木一丁目駅、神谷町など)
愛のヴィクトリアン・ジュエリー 華麗なる英国のライフスタイル展

ヴィクトリア女王は、20歳で結婚し、早くに夫に先立たれても植民地拡大で巨大な財を得て時代を象徴する存在となりました。



そんな手の届かないお貴族階級の暮らしぶりをジュエリー中心に銀食器、ドレスにレースなどを通じて古き良きヴィクトリアンスタイルを鑑賞できました。
19世紀に芸術品として花開いたアンティークジュエリーの数々。
ネックレス、髪飾り、ブローチの不完全なのはスウィート、完全なのはセットと呼ぶそうです。
・金
植民地からもたらされ、宝石職人の技法も新しく開発され美しいものが矢継ぎ早に現れます。

・シードパールの流行 
シードパールは芥子粒のように細かなパールでこの時代大流行しました。とても、繊細で美しい輝きです。
高価ゆえに半分に切って並べたパールはかえって、高さが出ずに控えめな装飾となっていました。

・ダイアモンド
ベルギーでブリリアンカットが発明された18世紀以降、ダイヤがブラジル、アフリカ各地に鉱脈を得て発展しました。

その他素敵だったもの
・ピンクトパーズの輝き
 手にとりたくなる魔力

・エナメルにモザイク  
 細密な技法にびっくり

・インタリオとカメオ 
インタリオは凹版でカメオは凸版です。印章として機能させねばならないので、インタリオの方が難しいようです。カメオで表現されたふっくらした頬が一番可愛いとおもいました。

・新古典主義。自然主義。この時代の流行でした。

・ピクウェ
べっ甲や象牙に金銀真珠など象嵌したもの。秘法としてうけつがれ、途絶えてしまった技。なんとなく蒔絵っぽい印象。

・ベルリンアイアンワーク
ゴスい見た目の鉄でできたジュエリー?
貴金属を徴収した時その代わりに与えられたもの。かなりトホホですがゴスロリの装身具としては物凄くあってます。

・モルフォ蝶のブローチ
羽をそのまま閉じ込めたブローチ。こんなに美しい蝶がいるとは……

2階は世界のコレクターのジュエリーで目を楽しませてくれます。

・モーニングジュエリー 遺髪を編んで水晶に閉じ込めたり、目と眉だけミニアチュールで描かれたロケットだったり古いお城で見つけたらゾーっとしそうな感じ

・ウエディング
ウエディングスタイルはとてもシンプルなのに凝っています。装飾が細かいからかもしれませんね。
オレンジの花輪は純血のあかしだそうでヘッドドレスとして用いられ、レースのモティーフにもなります。

・センチメンタルジュエリー
ジェットのジュエリーはゴスいです。木材の化石だそうで、今は廃れました。

・黒いドレス
何年も何年も喪にふくすのはヴィクトリア女王がはじめ、大ブームとなりました。地味好きな女性には打ってつけだったのかも

地下の展示室は少なくて、ときめくレースの展示です。
贅沢禁止令をかいくぐり白いとやカットワークでできたレース。言われてみれば確かに手間がかかる他は材料が安い!漂白、洗浄のできる地域に発展し
ヴェネツィアとフランドルで同時に発達しました。
電気のない時代自然光で作られた長い長いカットワーク、ボビンレースなどなど。時間がものすごくかかる分、今でもみていてうっとりしてしまいます。

装いは、その人を語ります。帝国ホテルのダイナーにいた、夫人たちの何気なく畳まれた上着は明らかに上質な物でした。(貴族的〜)きちんとした上品な姿で電車にキリリと乗っている女性はそれだけで活力漲っているのが分かります。(中流〜)だらしない格好をして平気で電車に乗る私のような労働者階級には眩しい展覧会でした。