江戸にゃんこー浮世絵猫づくしー | けろみんのブログ

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2023.4.1


原宿の太田記念美術館で今日から開催の

江戸にゃんこー浮世絵猫づくしー展

に行きました。



前期2023.4.1~4.25まで、

後期4.29~5.28で


全ての作品入れ替えです。


展示構成は


1猫は変幻自在


ー国芳の名作大集合ー


浮世絵の猫の表現は多彩!擬人化巨大化集合体化け猫……



猫大好き歌川国芳。猫の当て字はのびやかな線でうなぎやたこや、カツオをしっかり抱きしめた猫を描いていて表情はまるで本物、とても可愛らしい。 

こうした猫に姿を変えた物語絵は、役者絵が禁制だった時制、文字通り猫に化けて描がざるを得なかったという事情がありますが、猫が選ばれたのはそれだけ愛されていたからでしょうか?



2ふりむけば、猫


ー猫と暮らす江戸ライフー


猫はどこにいても許される


厳かな武家屋敷でも平気で敷居をまたいで歩く猫たち🐱


鈴木春信はじめ古い浮世絵から明治のものまで、猫が描きこまれた作品が並びます。

「軒下二美人」は気だるい顔の女性2人と猫。退廃的な雰囲気を感じます。


鈴木春信の火鉢を突きながら寝てる女性の膝で眠る猫の図。春信は猫と蝶だけの図を描いた最初期の浮世絵師だそうで、ひょっとして猫好きだったのかも知れません。


広重も猫好きで知られていて展示が少しあります。広重の方がちょっと現代に近い可愛さをもってるように思えます。



3猫が紡ぐ物語


ー説く、化ける、仇を討つー


猫大好き山東京山、歌川国芳がタッグを組んだ「朧月猫の草紙」おたま猫の波乱万丈な猫生を描いた昔の文字が読めたなら読み応えのある絵草紙が楽しかったです。



4猫に祈る


ー害をはらい、福を呼ぶー


猫の置物を飾ったり、養蚕の守りに猫の絵を飾ったりと、猫にかけた願いや祈りが描かれた作品たち。


「新田猫」は素朴な淡彩肉筆画で簡素に猫が描かれてます。ふわふわした毛並みに見えるし、目の鋭さが良いです。



5猫と遊べば


ーおもちゃ絵の世界ー


明治元年頃から流行りだした子供のおもちゃや絵本として使えるようになっている浮世絵。

アニリンという輸入物の毒々しい赤が目立ちます。歌川芳藤という絵師の猫が表情豊かで良かった。



国芳は猫好きで河鍋暁斎は猫を懐にいれてるすがたを、(展示なし)月岡芳年は白猫を描いた国芳の肖像を描いています(後期展示)


浮世絵にはよく、懐に猫を入れて温まっている姿が描かれています。

日本人のそういう猫の可愛がり方が、大好きです。