サントリー美術館、国立新美術館にいってきた。ルードヴィッヒ美術館展、「歌枕」 | けろみんのブログ

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今日はサントリー美術館で歌枕の後期展示を見てきました。写真は以前の展覧会で撮影可能のときのもので今回の展覧会は1点除いて撮影はできません。


「武蔵野図」は何度みても、果てしなさと荒涼感を感じるし記号的な描き方が抽象画のようだなぁと。

紅葉に川と来たら龍田川。鍋島は、完璧。
今回の歌枕メモです。


    

最低限のモチーフで歌枕を表す「型」


すすきの平原に沈む月→ 武蔵野

柳、橋、水車 →宇治

吉野川→ 激流のように激しい恋

塩釜浦→ 陸奥随一の名所 ふね

音羽山 →音に聞く(うわさ)

逢坂山 →逢う

因幡山 →松(待つ)

信夫里 →偲ぶ

会津山 →会う

難波潟 →葦

難波 →みをつくし

佐野渡→雪

勿来席→桜


相模国 →砥上ヶ原、足柄山、鴫立沢


生の松原 →行き

不破関 →荒れた関屋

山田原 →杉

野田玉川 →萩

玉島川→ 鮎釣り

松、浪、忘れがい →住吉

八橋 →蜘蛛手 行く筋にも分かれた川、あれこれと心乱れる様子

松、太鼓橋、鳥居 →住吉

井手玉川→山吹

大堰川→紅葉、筏                                                      


古今和歌集→新古今和歌集→伊勢物語と、時代がくだると歌枕もふえてくる。古いものは以下のもの

男山(古今和歌集)→石清水八幡宮、盛んな男、女郎花、月

桜→吉野、紅葉→龍田は古今和歌集

橘の小島→かわらないもの、山吹(古今和歌集)





そして国立新美術館では、ルードヴィッヒ美術館展関連イベントとして連続講座「今、絵画について考える」を受講しました。
テーマは「抽象の探求ーカンディンスキーとマレーヴィチの非対称/無対象の絵画」です。


2人ともロシア人です。
カンディンスキー(1866=1944)は「青騎士(1911~14)」、ドイツ表現主義のリーダーとして活躍しました。マレーヴィチ(1878~1935)はスプレマティズム(1915~1920)を唱えました。どちらも20世紀の10年代のムーヴメントです。
カンディンスキーは有名なので省きますがマレーヴィチの無対象とは、絶対的な想像、感覚、対象的なものから解き放たれて自由になり新たな記号を想像すること、とかなり厳格なものです。とりあえず苦手な抽象画を鑑賞するにあたり、描いた側の思いや努力などを知ることが出来ました。
抽象画、特にこの時代のカンディンスキー、マレーヴィチ、モンドリアンは簡単な図形を極めていて、アクションペインティングと違い理論が先にあるような感じがします。
マレーヴィチの作品の前にたつと迫ってくるような、落下するような立体的な感覚を感じます。中々面白いです。