サントリー美術館「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」展(会期終了) | けろみんのブログ

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「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」
(会期終了)



サントリー美術館がリニューアルオープン。こちらの美術館は「生活の中の美」 を基本理念に収集されており、今回は約3,000件のコレクションからえりすぐりの所蔵品が見られます。
写真撮影も出来るので思い出になります。


会期 2020.7.22~2020.9.13

リニューアル記念展覧会は3回に亘って行われ、これは第1弾。
第2弾は「日本美術の裏の裏」→「かるかや」としてブログにしております


第3弾は「美を結ぶ。美をひらく。」
現在は第3弾の展覧会が開催中です。

装飾品、調度品、ハレの日、異国趣味などのキーワードで所蔵品を紹介する素晴らしい企画。

もう終了したので、気になるポイントだけを

浮線綾螺鈿蒔絵玉手箱

この玉手箱のおかげで、色んな方面に興味を持った思い出がある。

まず蒔絵。全体が均一な金色。これは沃懸地という蒔絵の技法で金を溶かして塗ったりしないで金を細かく均等にすりおろして粉にし全体に蒔きつめる。こうすると、粒の乱反射で奥行のある美しい金色の箱になるという。金箔を貼った屏風、金泥を塗った屏風、近代では蒔絵の技法を使った絵もあるという。みな輝き方が違うのだと、初めて意識した。





今回は見られないが裏面は研ぎ出し蒔絵という技法で草花が描かれている。

表面は螺鈿で丸い浮線綾文を散りばめてシンプル。しかし1つの浮線紋文には螺鈿の小片4種類13パーツも使われている。

後ろに見えるのは文様の一部分。細かい!


鎌倉時代の手箱は「大きくて蓋がふっくら丸みがありおおらか」

貝殻を細く鋭く切る技術もすごいが
「浮線綾」という模様の名前に魅せられた。
螺鈿で描いた浮線綾。
元々は浮線綾は「糸を浮かした綾織」の意味で織り方の用語だった。いつの間にかその技法で織り出される模様にこの浮線綾が合っていたのか、模様の名前に変わった。模様自体も起源は正倉院の宝物に原型が見られササン朝ペルシアにまで行き着くという。
またこの手箱は浮線綾を使った例として古いもの。浮線綾文様は、有職文様としてこの後使用され続け進化するのも面白い。

手箱は普段使いには化粧品や文房具を入れておくもの。

サントリー美術館は生活の中の美、化粧道具や着物など沢山所蔵していてその中でもこうした螺鈿蒔絵は見事。
本当に生活の中で使われていた道具は現代まで伝わることは稀で、大抵は神仏にお供えした宝物である。そこを絵で補完していくところもサントリー美術館の得意とするところだ。

吉原風俗図巻
英一蝶 1703年頃

江戸時代というと浮世絵に描かれた風俗が一般的だが明治維新直前の1800年代の後半の作品が多い。この図巻はそれより150年近く前元禄の風俗が描かれており、髪型や服装、台所の様子も興味深い。





更に、「他が袖図屏風」では実物の調度品とあわせて展示。これもサントリー美術館でよくある展示法で楽しい。今回はさらに現代美術家の描いた現代の他が袖図屏風まで展示。同世代感覚で屏風の世界観を味わえる仕組み。


衣桁と着物。実物の質感をこの目で確かめる
屏風の中にそれを確認する


この屏風の調度品や着物の意匠から、持ち主を想像し楽しむもの
実は能装束や能面を入れる箱が描かれている。
この部屋の持ち主は能を好む人物であったろう

でも能を嗜む機会の少ない現代人にはあまりピンと来ない。

実物との対比表

熊本ものがたりの屏風 女性のハレの日金屏風

カメラ、プリンタ、ウエディングドレス。
これなら分かりやすい!





METのお土産をもち、屏風に見とれる武士たち。

IT時代の武士は、何を思っているのだろう……

お祭りの絵画も華やかに多数。まるで映画「タイタニック」のような馬上の人はよく見ると手は他のところにある。









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