かるかやーサントリー美術館「日本美術の裏の裏」 | けろみんのブログ

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サントリー美術館で現在開催されているリニューアルオープン記念展Ⅱ 「日本美術の裏の裏」展に行ってきました。

2020.9.30~2020.11.29
11月29日に終わるんですね。1129……イイニク……ナマニクさん?



大ニュース
大槻ケンヂさん他と、生配信出演決定!10月29日(イーオニク)
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さて、サントリー美術館。とても素敵な展示です。写真撮影可能なので雰囲気をお伝えします。

入口は薄布がかけられ水の音がします。くぐるようにすすむと


円山応挙の「青楓瀑布図」が。
展示室は襖で区切られ、日本家屋の中にいるようです。

絵画は、日本人にとって空間を作る、イメージの源になっています。

瀑布図をかければ涼しい水飛沫を感じ、 

「四季花鳥図屏風」(重要文化財)を飾れば庭が出現したりします。


「武蔵野図屏風」をこのように設置すると果てしなく広がるススキ野原の武蔵野の奥行を感じます。

今度は、やきものです。
こちらも景色を見ます。やきものの景色を360度眺めて感じ取る素敵な演出。
「和歌でわかる」は和歌の意味が分かるともっと楽しめる作品が展示されています。


さて「かるかや」です。

展示のキャプションから

日本にはウマイヘタを超越した、愛すべき作風の絵が 数多く残っています。本物そっくりに描くことだけが評価 の基準ではなかったこと、そして何百年も前から、無邪気な絵の価値を認め、大切に伝えようとした人々の存在があった ことを物語っています。
なかでも、当館所蔵の 「かるかや」は、 一度見たら 忘れられない、ジワジワと心を奪われる逸品です。技法とは 無縁でありながら迷いのない筆の走りからは、まるで、描き手 の生き生きとした心の動きが伝わってくるようです。こう した自由な表現は、リアリズムとは対極にあるからこそ、 ファンタジーの世界を想像豊かに表すことができたとも言えるでしょう。 


筑前国 刈萱の領主・加藤重氏の豪邸。花見の宴で桜がつぼみのまま盃に落ちるのを見て無常を感じ、出家を決意。
妻は、お腹に子がいることを告げ出家を引き止めます。
重氏は、妻の更なる説得を避けるため、手紙を残して旅立ちます。
都にたどりついた重氏は、法然上人のもとを訪ねます。
重氏は、法然上人に剃髪を乞いますが、上人は重氏の決意を問います。
決意は固く、寺の前で寝泊まりする重氏。
重氏は剃髪を許され、名前を刈萱道心に。身内が尋ねてきても会わないことを誓います。
その後妻子が尋ねて来る夢を見た道心は、法然に女人禁制の高野山に入る許しを乞います。
高野山の奥深くへ上っている道心。

時は戻り、刈萱の重氏邸。妻は重氏がいないことに気づき、手紙を見つけます。
妻は男の子を出産。重氏の手紙に従い、石童丸と名付けます。
13歳の石童丸。庭に飛来した番の燕を見てなぜ父がいないのか、母に問います。
母は石童丸と父を尋ねることを決意。姉は自らの衣を2人に託します。
高野山に1人登る石童丸。道心の行方を尋ねると「我らも皆道心だ」と笑われてしまいます。
高野山はあまりに広く、石童丸は聖に寺院の数を尋ねます。
途中、橋の上で父の消息を尋ねる石童丸。しかし、実は道心本人であり、息子と悟って「道心は亡くなった」と言います。
母は息子の帰りを待ちわびながら、高野山の麓で息絶えてしまっていました。
身寄りをなくしてしまった石童丸は、再び道心を訪ねます。
ついに妻と対面する道心。激しく涙します。
遺体を輿にのせて運び、火葬する道心と石童丸。
石童丸は故郷に戻りますが、姉がすでに亡くなったことを知ります。
再び高野山に入り、道心と出会う石童丸。道心は父と明かそうとしますが、法然上人との誓いのため名乗れません。
石童丸は道心のもとで出家。しかし、親子と噂されることを避け、道心は信濃の善光寺に移ります。
道心と石童丸は同じ日同じ時刻に往生をとげ、菩薩たちが紫雲に乗って来迎します。


2人は善光寺に親子地蔵として祀られました。

納得いかない話ですが深い信仰心を感じます。
絵画化された説経として現存最古のものと推定されるそうです。

衣装に蛍光色みのあるオレンジピンク、キミドリが使われていますが「着物展」で昔のオレンジは蛍光がかっていると書いてあったことをおもいだしました。

高野山と高野山に至る道がくねくねとした墨線で、とても険しく広く感じられます。
法然上人のところで斜めになって眠る道心と最後の菩薩様方が好きです。