本門寺の狩野派展、大田区立龍子記念館 | けろみんのブログ

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大田区立龍子記念館に併設されている龍子公園の桜を愛でに行くので、その前に池上本門寺へ行きました。

まずはお昼ご飯から。本殿の横にある朗峰会館の中の今半です。


母が日本橋の老舗の社員で忘年会は必ず今半だったので「あの店は何が美味いの?」と事前に聞いたところ「すき焼き一択である」というのでものすごくお高いかもとビクビクしながら行ったらなんと2000円ほどのランチセットがあり、早速すき焼き弁当を注文。ミニすき焼きがついてます。


ご飯のお代わりができる、と伺っていたので生卵を見て小躍りしました。卵かけご飯で一膳食べられるじゃん。おしんこでもう一膳、肉で二膳、全部で四膳、超まんぷくじゃーん!……そんなに食べるとうごけなくなるので上品にお代わりを1回だけ(大盛りで)食べました。どうでもいい話ですね。本当の目的はここのお庭。

曇天です。いいんですよ、曇天。ユーミンも天使がおりてきそうと歌うし、春の朧で
松涛園は小堀遠州が設計したとされる池泉回遊式の名園。9月に一般公開されます。幕末に西郷隆盛と勝海舟が無血開城の話し合いをしたところとされています。
トイレのありがたい貼紙。


重要文化財の五重塔です。関東に残る最古の五重塔です。1608年ですから、400年!今週末は特別開帳と五重塔まつりがあります。
上に鳥が飛び、桜のさく良いながめです。


東京の桜は九分咲!
力道山の墓地です。とても立派な墓所でたくさん人がいました。人気なのですね。
目が開いてる、不思議なお地蔵さん。苔がいい味だしてます。
仁王門は昭和52年に再建。
仁王像はなんと、アントニオ猪木をモデルに作られた現代的なお像です。血管の浮き出た足にびっくりしたけれどこれはよく見られる表現だそうです。開眼供養は平成13年。
此経難持坂
加藤清正さんが寄進して1596~1615の慶長年間に作られた96段の石段。さくらの散るパッチワークのような石の模様が素敵です。


龍子の絶筆となった池上本門寺の大堂の天井画を見ました。荒天の中、とにかく前へと突き進むような龍。龍は川端龍子の化身、いつまでも天に登って行くようです。入って左側奥にこの天井画の制作の経緯が書かれています。

その後土日祝日だけしか開いてないはずの霊宝殿がなぜか?開館していたので拝観しました。

先日府中市美術館で徳川家光・家綱の絵画を観ましたが、こちらには徳川吉宗の作品が展示されておりました。吉宗は江戸の町に出て世直しをする剣の達人なだけでなく、絵も名手で狩野派の狩野常信に師事し、古信に教えもしたとか。そう言えば沈南蘋を中国から呼んだのも吉宗でしたね。

「竹に虎図」牙の位置が妙です。あと足が鶏ももみたい。

この霊宝殿の面白いところは絵師の紹介キャプションに通常肖像画なり写真があるところ、お墓の写真になっていたところ。何だかちょっとシュールでした。
狩野養信のお遺骨から復元された顔というのもちょっと怖かったです。

狩野一族のお墓のマップもありますので合わせて巡るのも面白そうです。英一蝶、幸田露伴のお墓もあります。

さて龍子記念館に参ります。先日の訪問では取り替え中だった竹垣が出来上がり、まだまだ青いです。竹を割ったような性格を体験してみたいです。
2度目の展示作品を見ると新しい発見が沢山あってよいものです。龍子が作った美術館で、龍子の像に迎えられ、龍子の字で「右から奥へ」と案内されてガラスなしで鑑賞す作品は格別です。

龍子公園。この場所から見た眺めが大好きです。



爆弾散華の池。かつての本宅に爆弾が落ちて開いた穴に桜が花を手向け舞落ちています。




この梅の枝が階段みたい。狩野山雪の梅は直角に曲がっていてやりすぎでは?と感じますが本当にそんなイメージでした。あと、丸い石畳がうつくしく、龍のよう。

日が差してきました。やったー!明るい!青空最高〜

伝俵屋宗達の襖絵が外からの光を受けてほのかにひかります。
この奥にあったお仏像は現在、国立東京博物館で展示中です。見なくては〜
飾り窓にもたっぷり光が入り素敵。
日が差して爆弾池の表情もかわりました。
梅の実がついてます。梅干しを作ることはないとのこと、残念!
それとここのボケの実がすごく大きくてびっくり。
気持ちの良い天気になり新緑が冴えます。


帰りに大森駅でお豆腐入りのパンケーキを食べました。しっとりして美味しいでござる!全然甘くないのでシロップを沢山かけて食べました。

以上が4月2日の友人達との楽しいお花見&美術探訪でした。


4月12日公開のマローンボーンの掟という映画について、ムビッチでナマニクさんが「著名人のコメント」として感想を書いてます。