ご訪問ありがとうございます。不妊治療て授かった息子と双子(一卵性)の娘を育ててます。
息子(K) 5歳4ヶ月
娘たち(Y&A) 0歳5ヶ月
現在育休中。2022年4月復帰予定です
解決したい問題
論文内容
文献名と内容を書き起こすのが面倒なので写真で。手書きは私が研究内容と結果を簡単にまとめたものです。結果におけるDDの測定方法は割愛しますが頭のゆがみの左右差の指標です。
論文1
論文2
ヘルメット群とリハビリ群で前後のDDは有意差はなかったがDDの減少サイズや減少率をみるとヘルメット群の方が有意に改善したという結果。
この論文、DISCUSSIONでいきなり斜頸の話が延々とでてきて「( ,,`・ω・´)ンンン?どっからきたん?その話」と思って目的の部分を読み直したら「香港の研究で先天的な斜頸の子が早期のマニュアルストレッチで改善して斜頭を防げたとある」と書いてあっただけ。
Discussionを読みすすめると「斜頚の子は高確率で斜頭になってる」ということも描かれており、おそらくこの研究の前提には斜頸の早期治療で斜頭を防ぎたいというのがあるんだなと感じました。
結論として「早期のタミータイム(見守り下でのうつぶせ遊び)の推奨は後天的な斜頸を解決するのを助け、睡眠中の頭のポジションの管理は頭のかたちを悪くするのを防ぐ。理学療法失敗例や6ケ月の時点でDD1㎝以上の子はヘルメット療法が有用。ヘルメット療法の開始が遅かった場合効果が得られにくいため、早期の診断と治療が肝要」と書かれています。
斜頭については早期介入でリハビリ、6ヶ月時点でDD1cm以上のゆがみが残存したらヘルメット治療という自施設の治療(手書きの
中央部分)に対する有用性を裏付けるためのものとなっていて、私が目的とするヘルメットするしないでどれくらい差があるかの答えにはならない感じ。
この論文を読んでると斜頸のリスクのひとつに「多胎で頭位の状態で下にいた子」というリスクが示されていました。そのまんまYやん…
Yは下すぎて脳の血流が測れないと言われるほど右のほぼ鼠径の位置に頭のある頭位でした。胎動は激しいのに頭の位置は後期はずっと一緒(Aは左上側で自由に回転)。
でも、Yは斜頸を検診で指摘されたことがないし現状で特に頭の傾きが目立ったり首の動きに問題があるようには見えないので斜頭だけど斜頸ではないようには思うけど…どうなんでしょ。
とりあえず、6ケ月でDD1㎝以上の子にはヘルメット療法が有用なのはわかったけど、6ヶ月でDD1cm以上の子がリハビリで頑張ってみたらどうなったのかはわからないなという感想です。
論文3
まさに私の疑問を解決するのにドンピシャな研究。
この研究の結論では「中程度~重度の斜頭に対するヘルメット療法はCounter positioning therapyと比較して頭のゆがみや耳のアシンメトリーについては顕著な効果がある」と書かれています。
ヘルメット療法でのDD減少すごい。でもよく見ると斜頭がシビアな子はCounter positioning therapyでもそこそこ改善してるようにも思います。
ただ…患者数が…合計27人。リハビリ群は6人(汗)。少なすぎる。
シビアとモデレートを比べた結果なんて、最大の群でもn=11💧これでP値こんなに低くなるもん!?比べるには患者数が少なすぎるように感じてしまいます。
あと、リハビリ内容があおむけで45°傾けるだけ…っていうのが…「それってどこまで効果あるん?」と思ってしまう部分もなくはないです。
論文3つを読んでの感想
思った通り、斜頭のヘルメット療法についてはエビデンスは確立できてないんだなあと感じました。
そもそも大規模スタディがない。生命に関わらず美容的な問題だから、大規模研究の流れにはならないんだろうなと思いました。
そして、治療の性質上からランダム比較試験や盲検が難しいのか、養育者の判断や治療者の薦めで治療方法が選択したものばかり。バイアスはかなりありそう。
フルテキストの2本はどちらも初めの部分で1992年にアメリカ小児科学会がSIDS減少を目的として出した「うつぶせ寝を避けよう」とする勧告に触れ、それによってSIDSは激減したけど斜頭は増えたというようなことが書かれています。
ヘルメット療法の効果はともかく…斜頭を防ぐためには早期のタミータイムが大切なのは間違いなさそう。
小児科に相談して「専門外来を受診するほどでもないんじゃない?」的には言われたけど、もっと早期にリハビリ受けたかった(泣)と思いました。気になり始めてから素人なりに頑張りましたが平らな方が下にならないよう寝る位置やメリーの位置を工夫した程度でうつ伏せ練習は全然してなかったです。
起きてる間は泣いてもうつ伏せにするなどもっとしっかり介入していればもうちょっとマシだったのかな…と考えてしまい、月齢低いとヘルメット療法できないし…と言い訳しつつ5か月になるまで受診しなかったことを後悔してます。
ごめん、双子
でも、過去には戻れない以上、くよくよと後悔することは意味がないし、今自分が最良だと思う判断をするしかないなとも思います。
そして、3つの論文を読んでみてそれなりに斜頭のことがわかってくると、斜頭の中でもAの斜頭は中~軽度程度ですが、Yはかなり重度の部類なんだなと感じました。そしてしっかりしたエビデンスは確立されていないものの、シビアな斜頭についてはリハビリよりヘルメット療法が有用なのだなと思いました。
論文を読む以外にも今の現状をSNSに書いて経験談や意見が欲しいとお願いしたところ、知人・友人より、ちらほら「ヘルメット療法したよ」という話も「しなくて後悔している」という話も聞くことができました。
これ、書くかどうか迷いましたが、本音いうと「ヘルメット療法はしたくない」んです。しなくていい理由を探し続けていました。
写真で見るヘルメットがどうしてもかわいいと思えなくて(→あくまで個人の感想)、娘に着けたくないし、ただでさえ双子で目立つのにさらに目立つヘルメットを着けて外を歩きたくないなって思います(ヘルメット療法をしてる方がいらっしゃる中で最低なこと書いているのは自覚してます。読んでお気を悪くされたらごめんなさい)。
1日23時間なので娘は半年という長い間、しかも0歳の今の貴重な時期にヘルメットとともに生活することになるのか…写真もヘルメットかぶってるものばっかり残りそう…とか考えると嫌だなと思ってしまいます。
その状態でそしてヘルメットをつけてて娘に嫌がられたり、スキントラブルが生じたら、それでも続けられる自信はないです。
今でも正直、したくないです。でもYの頭のゆがみが酷い部類なのはよくわかったし、ヘルメット療法で将来の頭のかたちがよくなって、悩む可能性が少しでも減るならこの半年は割り切って治療に取り組むことも必要かな、と気持ち的にはかなりヘルメット療法する方向に傾いています。
後は、外来受診にて前回と比較した頭の計測結果と診察で相談した内容で最終判断を下すつもりです(なのでその診察結果や計測結果次第ではやっぱりヘルメットしないってなるかもしれません)。
ここんところ、この問題で頭がいっぱいで時間も取られて大変だったけど、ヘルメットするにしろしないにしろ、自分なりにとことん向きあって考えた結果と思えることができそうです。
ここまであがいてやらない理由を探し続けて外来に臨んでその結論が「した方がいい」なら、もうするしかないし、するならするで嫌だと感じる気持ちを払拭して笑いながら過ごせる方法を考えていこうと思います。
まあ、月曜の外来次第なのですけど。
あと、久しぶり医学的な勉強するのは楽しかったです。また勉強したい❣️
でも、育休明けるまではどっぷり双子と過ごしたいです。
とりあえず、ハーフバースデーにむけて楽しめたらいいな。
長くマニアックなブログにお付き合いいただきありがとうございました。
とものmy Pick