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やすよ（冨田恭代）です！
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【第三章〜信じる覚悟〜】
「歩くことを頑張るとね、
ちいちゃんが喜ぶからだよ」
その言葉を聞いて
息子が私を思う優しさと、
息子のことをしっかりわかって
あげられていなかった悔しさとで
胸が締め付けられました。
この出来事が
過去の自分自身と重なったんです。
私は昔、
母が敷いたレールの上を歩んできました。
母が厳しい人とか
そういうことでは全くないんです。
私のためを思って
たくさんの愛情を注いでくれました。
息子が私を思ってくれるように
私も母のことが大好きで、
母の喜ぶ顔が見たくて、
母の喜ぶことをしてきました。
それが私の喜びだったから。
私の幸せの基準が
母の存在だったから、
自分の本音が分からずに
何十年生きてきました。
無理して母に合わせていたわけでは
ないんです。
でも、自分の本当の本音を
大事にする生き方を知ってから
その楽しさや
感じる幸せの大きさや濃さが遥かに違って
めちゃくちゃ心が満たされています。
だから、息子には
私を基準にするのではなく
自分の本心を大事にしてほしい。
私と同じ思いをして欲しくないと
思ったんです。
私のために歩くことを頑張るのは
すごく嬉しいけど
それは違う。
今までごめんね・・・
息子にそう伝え
本音で話せた安心感と
心が通じ合えたことで
二人で一緒に大泣きしたことは
忘れられません。
とはいえ、
同じくらいの症状の他の子どもが
歩けるようになる姿を見てしまったり
マウントの取り合いではないけど
歩かないことを選ぶことで
「歩けない子の母」と
腹を括るのにかなり勇気はいりました。
でもこれがこの子なんだ。
と思えた時に
よし！と覚悟が決まりました。
意思をしっかり持っている
息子を信じよう！
息子の思い描く未来を
私がバックアップしよう！
そう本気で思いました。
側から見たら
歩く練習を頑張れない、
甘えなんじゃないか、
そう思わるかもしれません。
でも息子の思いを尊重してあげたくて
私が一番の味方でいてあげたいから
信じてあげようと思ったのです。
それから
やらなきゃいけない
リハビリはやめました。
少しでも楽しくなるような
リハビリの先生を探して
そちらに移ることにしました。
生きていく上で
ずっと続けていかなきゃ
いけないことだから
苦しいだけの時間には
絶対にさせたくなかったのです。
息子には前から”もう歩かない”
と宣言されたから
私もそのつもりでいました。
歩いて欲しいという気持ちは
息子のために無しにしようと
蓋をしていたのです。
それから数年経ち
息子も成長し
体の使い方がわかってきて
力の入れ具合も掴んできました。
歩くにはまだまだ程遠いけれど
それでも成長してて。
だから私は
装具でも杖でも何を使ってでもいいから
2mでも歩けるようになったら
本当に嬉しい！
という思いを伝えたんです。
本音に蓋をする前の私は
歩いて欲しいとしか
息子に伝えていませんでした。
だから息子には
歩くか歩かないかの
0か100の選択をしなきゃいけないと
思い込ませてしまっていたんです。
実際に2mがどのくらいの距離なのかを
具体的に見せてあげたら
息子も歩くことへの捉え方が
大きく変わってきて。
歩くことへ前向きになってきました。
ここで気づいたのが
息子が歩かないと決めてから
私は望んではいけないと
蓋をしていたこと。
でも望みは自由なんですよね。
私の望みをどう受け取るかは
息子の自由で。
息子を信じると決めたからこそ
私も本音を伝えることが
できたのだと思います。
息子も私も心が前向きに変わってきたのは
これまでの本音を伝え合ってきた
コミュニケーションも大きいと思います。
歩いても歩かなくてもどっちでもいい。
でも私は歩くことを
望んでいることに気がつき、
そう思っていてもいいと
自分を受容し。
執着がないところから
出た純粋な望みが
どんどん実現し始めています。
そして息子の本音も確認したくて
聞いてみたんです。
普通に歩ける足を持っていたとして、
それでも電動車椅子生活をするか
自分の足で歩く生活をするか
どっちがいい？
秒で”自分の足で歩く！”
と答えが来た時に
希望は捨てない！と決めました。
これまでどこか
決めつけていた部分があったのです。
”歩けないからもう仕方ない。”
”頑張っても無理だから
諦めるしかない。”と
そうじゃないんです。
【第四章〜私の挑戦〜】
私は約1年前にマラソンを始めました。
運動神経はめちゃくちゃ悪くて。
段差のないところでは躓くし、
学生の頃リレーで
バトンを上手く渡すことができないくらい
鈍臭いんです。
そんな私が今年
フルマラソンを
完走することができました。
マラソンを始めるぞ！
と意気込んで始めたわけではないんです。
コロナ禍で太ってしまって
ダイエットのためにウォーキングを
1年半前からしていたんです。
ある日、ウォーキングの為に
家族に自由な時間を1時間もらって
歩きに行こうとしました。
ところがその日、お腹が空いていて
自分で作った鶏肉とごぼうの炊き込みご飯を
2合全部一人で食べてしまったんです。
制限時間は1時間
摂取カロリーを考えると、
いつものウォーキングだけだと
運動量が全然足りない。
もう走る選択しか残っていなくて
走ってみたら意外と走れたんです。
それからコツコツマラソンを
するようになりました。
炊き込みご飯を食べすぎていなかったら
今私は走っていません。
できないと初めから決めつけたら
そこで何も広がらないし
終わってしまいます。
今できることを無理のない
できる範囲でやってみることで
自分の可能性に気づけるし広がります。
誰かの為の私ではなくて
みんな主役でいい。
楽しいことばかりじゃないからこそ
ものすごくいい経験ができています。
そのおかげで
成長できていることが
とても多いです。
家族みんなの
喜ぶ顔が見たいからこそ
私がまず一番に
幸せになることが大事で。
私が幸せで喜んでいると
家族もみんな幸せそうで。
これからももっと今以上に
そのままの自分を楽しんでいきます！
決して私はできる母親では
ありません。
だらけるし、
息子ともしょっちゅう喧嘩もするし、
ご飯2合一人で食べちゃうし笑
障害児の母として、
元医療従事者として、
わかり合えることがたくさんあります。
ひとりで抱え込まずに
少しでも肩の力を抜いて
ホッと安心できる存在でありたい。
一緒に楽しくがんばっていく同志として
たくさんの方と
出会っていきたいと思っています。
そんな心を自由に解放して
人生を丸ごと楽しんでいける仲間が
増えていったらいいなと思っています。
以上。
いかがでしたか？
息子さんのちいちゃんへの想いが
あったかすぎて。
お互いがお互いを思い合うばかりに
本音が隠れてしまう。
自分よりもみんなが幸せであってほしいという
すごく優しい思いですよね。
でもそれでは良くないと気づいて
方向転換してちいちゃんがすごい！
私はちいちゃんと同じ境遇ではないにせよ、
共感の連続でした。
勇気と希望ももらいました。
私ももっと頑張れること
挑戦できることがあることにも
気づかされました。
自分の人生が
誰かの役に立てたら嬉しいという
貢献したい想い。
自分の人生を諦めず
挑戦し続ける姿。
自分だけの幸せではなく
家族みんなが幸せである喜び。
これまでのちいちゃんの
経験や葛藤や喜びを聞かせてもらって
本当によくここまで頑張ってきたね！
と尊敬しています。
こんなに素敵なちいちゃんだからこそ
救える人や伝えられること
たくさんたくさんありすぎると
思っています。
現在進行形の話でこの先も
まだまだいろんなことがあると思います。
勇気を出して発信していこうと
決めたちいちゃん。
その姿を見て
勇気をもらう人、元気をもらう人
救われる人、私も幸せになる！と
動き出す人がこれから
どんどん増えると思うし
増やしていって欲しいと感じました。
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