四国遍路16 鶴林寺遍路ころがし | 元極道の僧侶+整体師 玄龍

元極道の僧侶+整体師 玄龍

三重県伊勢市 整体道場 愚狂庵
薬に頼るのは嫌い。病院の検査で異常なしだったが
辛い症状がある。
一度、整体をしてみませんか?
気の力で導く痛みの少ない整体。

~健康で美しく元気な体を~
諦めかけていた症状の最後の砦
当院の整体はこんな方にオススメです。

昨夜は徳島県勝浦町の道の駅軒下で一宿の供養を受けました。





当初は歩き疲れてヘトヘトでこの近辺では少ないコンビニ横にマットを広げて休息していました。

愚僧と河村君はコンビニやコインランドリーでも心地好いし有り難いのですが
同行してる西野氏は流石にコンビニ横で寝るのは躊躇してるようでした。

西野氏はコンビニから20番札所鶴林寺へ向かう途中の道の駅まで歩いて宿をとりたいと一人で歩き始めて行きました。

残された我々はコンビニ横に決めることにしていたのですが
あの鎌田お婆ちゃんから又連絡があり
もう少し歩いた道沿いに鎌田お婆ちゃんが経営するマッサージ店があるので夕食を作ってるので是非もう少し歩いて来てとのこと。

もう身体が動かない我々は鎌田お婆ちゃんの好意を無にしたくないのですが本当に一度休憩すると身体が動かない程に疲労困憊しているのでありました。

そこで愚僧がヒッチハイク托鉢を提案して行くことに。
当初は道沿いの車に親指のみを立てて(ヒッチハイクのサイン)托鉢していたのですが
中々停車してくれません。

そこでコンビニに来店する方々に施しをお願いすることにしたら
5台目くらいのおばちゃんが乗せてくれることになりました。本当に感謝しています。

鎌田お婆ちゃんの店はあおきというレストランの横と聞いていましたが
だいたい道の駅周辺だとも話していたので
道の駅迄お願いしました。

疲労困憊の時は2㎞歩くのが本当に辛いのです・・
荷物がなければ行けそうですが・・

そして道の駅に到着。
丁寧に感謝の念を伝えて車を見送ると
道の駅に到着していた西野氏は驚いた様子で駆け付けました。

緊急事態があったかと驚いたと西野氏。


ある意味鎌田お婆ちゃんに呼ばれる緊急事態だと説明する愚僧。

そしたら再度、鎌田お婆ちゃんからの催促の連絡が入りました。
愚僧が道の駅に到着した旨を告げると
鎌田お婆ちゃんは「それは大分通り過ぎとるよ。1㎞くらいかな」

愚僧は暫く無言のまま・・

鎌田お婆ちゃんがお節介するのを(お接待に訂正)有り難いけど本当に身体が動かないのでと丁寧に説明して御詫びを申し上げて道の駅に一夜の供養を頂いた経緯があるのです。

長々とこのような経過を書いた理由を説明してみようと思います。
我々がコンビニに野宿する予定だったのは
天気予報の予測と昨日は晴天の勝浦町であったからなのですが
昨夜は大雨が降ったのです。
これには愚僧も河村君も胸を撫で下ろしました。

疲労困憊で寝てる時に軒下がない所で大雨に打たれたら寝袋は駄目になるし避難するとこは近辺には見当たらないしでパニック状態になったであろうことは予測が付くのです。

なので鎌田お婆ちゃんに呼ばれて仏に運ばれて道の駅軒下で結果オーライな事実を顧みたら愚僧は生かされ守られてることを切実に痛感せざる得ないのであります。

己の我を押し通して鎌田お婆ちゃんのお節介(訂正、お接待)を断りコンビニで野宿を決めてたら大雨に打たれた鼠のようにコソコソと逃げ回っていたこと間違いないのですから。

やはり愚僧が新天地の境涯で拓けた
己の我を無くして全てを受け入れることは自然無為の仏の光明に照らされてることなんだとつくづく感じた次第でありました。


これにはまだ続きがあります。

愚僧が明朝5時頃に起床すると
鎌田お婆ちゃんからの着信が深夜の3時、4時30分と3回連続で残っていました。

愚僧がタバコを吸ったりブログをチェックしたりしてると鎌田お婆ちゃんからのメールが。

寒いでしょ?此方で岩盤浴を温めてるので疲れを癒しに来なさいよ~
という内容。

愚僧は昨夜の例もあり
どうするか考えていました。河村君も爆睡してることだし。起こすのも可哀想でもありました。

そうこうしてる内に鎌田お婆ちゃんが6時頃に道の駅に登場して
野宿は寒いのだからウチに来なさいよ~と矢のような催促。

愚僧は他人の施しを断らないことに決めています。生かされて許されて懺悔していく生活では他人の施しを断るなどはあり得ないからです。

でも愚かな我は心で呟きます。

『いくらなんでも四国遍路野宿行脚で歩き疲れてヘトヘトな我々に朝3時過ぎから連続で連絡する神経がわからない』

『お接待?お節介?上から目線でやってあげるようなやり方が気に入らない』

『別に寝袋でも充分暖かいんだよ。もういいから少し放っといてくれないかな?』

今まで同行してた西野氏はどうやら愚僧ののんびりしたペースに愛想を尽かしたのか
鎌田お婆ちゃんのお接待を断り20番札所へ出立しました。

愚僧は西野氏に色々な意味で申し訳ない気がしていました。
鎌田お婆ちゃんの施しがお接待かお節介かは愚僧は分かりません。
でも善意であることは間違いありませんでした。

己の我というのは怖いものです。
我を突き通して己の判断を正当化する魔が棲んでいます。

愚僧はそんな我を即懺悔して6時過ぎているので河村君を起こしました。
そして鎌田お婆ちゃんの車に乗り込み店へと向かい朝食を供養して頂いたり
河村君は無料で岩盤の椅子で治療させて貰いました。



(鎌田お婆ちゃんの店です。お遍路さんは是 非寄ってみて下さい。玄龍からの紹介と伝 えてくれれば幸いです。ガン治療等で有名 な玉川温泉の岩盤と同じ効果をもつ岩盤  マットやベッドがあります)

河村君もきっと我に悩まされたことでしょうけれども・・

その内に小話も尽きて
愚僧は懺悔便所清掃奉仕をさせて頂きました。
そしたら急激な大雨が・・



愚僧は暫く茫然自失でありました。
仮に明朝の愚かな我を突き通して鎌田お婆ちゃんのお接待を断っていたならば今頃は大雨のなかの行脚でありました。

しかもこれは大袈裟に聞こえれば申し訳ないのですが
愚僧にしてみれば鶴林寺の第2の遍路ころがし手前なので大きな出来事と大きな気付きなのであります。

先に出立した西野氏の進退を案じて無事にいることの祈りを捧げました。

四国遍路には他人のお接待を断ってはいけないという流儀があります。
歩きに徹してるお遍路さんは車で乗せて行くよという地元のお接待をよく断るようです。

愚僧も気持ちは良く理解できます。
しかしお遍路さんに対してではなく同行二人の弘法大師にするお接待は断ってはいけないのであります。
それがお接待を断ることを禁じている慣習と流儀なのです。

自分が決めた我を突き通して行きたいのが人情であります。しかし我は魔でもあります。
その魔は争いの種でもあります。
そこをよくよく洞察するならば四国遍路の慣習や流儀が何故に仏道に叶うかが御理解頂けると思います。

愚僧も偉そうなことは言えません。
人の生き血を吸って生きてきた愚僧です。
そこら辺りの掃いて捨てれる我ではありません。

だからこそ愚僧は愚かだと言うのであります。
だからこそ懺悔便所清掃奉仕もさせて頂くのです。

その心持ちには平和があります。
決して争わない人の求めるままの流れる水のような自由の境涯があります。
水はどんな器にも従い柔らかくて時には岩をも砕きます。

愚僧も濁った水ではありますが
水のように人の求めるまま施しを受けさせて頂きながら
人類の魔を砕きたいという大願があります。

大分話しは長くなりましたが
このような心持ちで四国遍路野宿行脚をさせて頂いております。

だから言い訳になりますが何日でどこどこを打てたということに興味がないのであります。

それよりも同行二人の弘法大師の声に真剣に耳を傾けてトボトボと行脚させて頂きたいのです。

耳を傾けるためには雑音を消す必要があります。余分なものを捨てる必要があります。
ただただ弘法大師と同行二人で弘法大師に叱られながら歩きたいと切に願っています。

弘法大師は愚僧をよく叱ってくれたり誉めてくれたりもします。
でもその価値観はどうやら世俗的ではないようであります。

話が逸れまくりました。

鎌田お婆ちゃんに御世話になった御礼を伝えて20番札所の鶴林寺へと我々は向かいました。

途中のコンビニやニトリに立ち寄り遍路ころがしに備えました。

ここも峻厳なる山道であるし
天候が不安定なので仮に遭難しても良いように多目の食料を買い込みました。(途中の道は売店も販売機もありません)

我々が出立する地点から20番札所を打ち21番札所迄は13㎞くらいあります。

我々のペースでは平坦な道で4㎞1時間くらいかかります。12㎏前後の荷物を担いで。

それをペットボトルの水や食料を買い込んだ荷物を加算すれば15㎏前後の荷物になります。

そして前回の遍路ころがしよりは距離は短いものの坂道は険しいとのことであります。
しっかりと看板も出てるくらいです。
朝方の大雨で地面も泥濘があることは予測できます。





でも前進するしかありません。

いつも遍路ころがしに挑む前は不安であります。

予測は的中で半端じゃない坂道でした。





地面の泥濘・・




肩に食い込む15㎏前後の荷物を何度もぶん投げたくなる衝動に駆られました。
斜面が70度以上あるとも思われる坂道。


頂上付近まで登れば絶景であります。感慨無量。




やはり山は肌寒くなったり暑かったりと我々は着替えに忙しいのです。

雨天に備えてバックの雨具やらポンチョを何時でも取り出せるようにしたりと。

でも本当に弘法大師はこんな峻厳なる山で独りで修行していたのかと、その求道心に想いを馳せる時に熱いものが何度も込み上げてきました。

そして弘法大師が地面を突いたら湧いて出たという伝説が伝えられる水呑大師の場所。







そして20番札所 鶴林寺へと到着。





山門が仁王像ではなくて鶴の像なのが印象的でありました。




20番札所 鶴林寺は境内が美しくて言葉にならない。





本堂と大師堂では愚僧の少年時代に殺人事件へと発展してしまった友人 棚原学の供養と懺悔をさせて頂きました。


それから又21番札所太龍寺を打つために
山を下りましたがこの下り坂が半端じゃない。

何度も転びそうになり喜怒哀楽の輪廻をさ迷い続けました。




石段と石段の間の幅が相当広いうえに
一つの石段の高さが30㎝以上あります。
それを降りていく度に
足腰にかかる全体重と荷物の重量がズシンズシンと身体全身に響き渡る。

膝が限界まで来てると思われました。

荷物を降ろして休憩すると膝がガクガク大笑いして往生しました。

これだけの長距離を荷物を担いで歩くと
荷物を降ろした途端に違和感に襲われます。
気持ちは良いのですが身体のバランスがとれずにフラフラするのであります。

やはり登山家が説くように山道は登りより下り坂が身体に強烈なダメージを与えるようです。

右膝がやはり不調でありました。

これ以上無理をすると歩けなくなる可能性がありますので

21番札所 太龍寺の3,5㎞手前で野宿することに決めました。

こんな山道で野宿すれば野犬や猪が心配でありましたが
廃校した小学校の跡があり助かりました。

ここも歩きお遍路さんは野宿したり休憩する場所でもあるようです。
(便所も綺麗です。電源もあり、水も飲み水 があります。軒下もあるし街頭もつきま  す。本当に野宿には最適な場所です。ただ 河村君が便所に行く際に蛇を見かけまし  たので注意が必要です)



野宿にも慣れてきました。
準備が手早いようになりました。
100均の紐で洗濯物を乾かしています。
(洗濯物は当然手洗いですが洗剤は持参して います)

本日は膝を回復させる為に広島の美佐さんから頂いた湿布等で身体を休息させます。

明日も遍路ころがし太龍寺前後の険しい山道です。

晴天を祈っています。




吉岡志奈子様が仏の光明に照らされますように祈って休みます。

本日の頂上付近の動画風景です。






歩行   19201
距離   14,1㎞
消費㌍  514㌍




なんくるないさ~





















20番札所の鶴林寺(かくりんじ)へ向かう予定です。