別居したまま、私の誕生日がきた。
一年前、夫にいわれのない仕打ちを受けた誕生日。
嫌なことを思い出すだけで、楽しみでもなんでもないが、母が私を産んでくれた日だ。
次女である私が生まれて、親戚中でも男の子はなく、四人目の女の子。
また女の子かとがっかりした顔をした祖母に、母は怒りを覚えてくれた。
そのことがあって、母は、他の兄弟よりも愛情をかけてくれた。
(と言っていた。他の兄弟にも、それぞれに言っていたかもしれないが、やさぐれてた私は嬉しかった。)
そんな、娘が、母にとっては他人の、夫に大事にされていないことを聞かされて、母は辛かっただろうと思う。
私の娘が、夫になった人にこんなことをされていたと知ったら、後先考えず新聞沙汰になると思う。
お母さん、ごめんなさい。
産んでくれてありがとう。
今年の誕生日は、二日前に夫が誕生日プレゼントを持ってきた。
明日は接待で、明後日は出張だから、渡すタイミングがないから、と。
我が家で話題にのぼったことのない、若い子のブランドの時計。
びっくりして、素直に、嬉しかった。
そして、次の休日、私は休日出勤だったので、こどもたちを夫に任せることになったのだが、長男に明日はお母さんのお誕生日ケーキを買いにいこうと言っていた。
ワクワクしながら帰宅したが、特にケーキは買っていなかった。
100円の廻るお寿司で夕飯を済ませ、それぞれの家に帰宅する。
長男は、前日の父親の言葉を覚えているので、寝る間際までケーキ買いにいきたいと騒ぐ。
私は、無責任な発言をした夫に怒りを覚えながら、息子をいなす。
そして、あとから気づく。
たぶん、結婚してから初めて誕生日プレゼントをもらった。
しかもあまり選ばないブランドをチョイス。
…今度の不倫女は若い子ですか?
私はたぶん、今年の誕生日も、忘れない。