塩分は高血圧の犯人? |  「カラダ」と「ココロ」をととのえ若返り! とまりしゅんいちろう のブログ

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今日のブログは、

カラダを元気に」の分野から

浜松医科大学名誉教授である

高田明和先生の「長生きしたけりゃ、

医者の言いなりになるな」らの引用です。


 

ひとつお断りしておきます。

以下の内容は、あくまでも

高田先生の「持論」です。

異論がある、ということも

充分ご理解のうえ、お読みください。

 

 

 

2009年、日本高血圧学会は、

高血圧治療の新しい指針を

発表しました。2004年の指針

から、収縮期血圧が140以上

を高血圧としています。

 

これは2000年に発表された

指針と比較すると、はるかに

厳しくなっています。従来の

指針では80歳以上の高齢者

の治療目標血圧を160170

にしていたのです。

 

ところが新指針では、一律

140以上です。この根拠が

はっきりしないことは後述します。

また、投薬までの生活習慣の

改善の指導期間も縮めました。

生活習慣の指導というのは、

薬で血圧を下げる前に、

食事の塩分を減らしたり、

運動したりすることを患者さん

に指導して、様子をみることです。

 

高リスク群は直ちに、また

中等リスク群は1ヵ月以内の

指導、低リスク群は3ヶ月以内

の指導でそれぞれ140/90以上

なら降圧薬治療となっています。

 

しかしながら、その根拠も

わかりません。むしろ長く

生活指導をするほうが、

すぐに投薬するよりもよい

結果を生む可能性があります。

生活習慣を変えて、その成果

が出るには、ある程度時間が

かかるのです。

 

塩分についても、2000年の

指針では一日あたりの食塩

摂取量を7グラムと

していましたが、04年の指針

からは6グラムと、より厳しく

しています。6グラムといえば、

一般的な外食で焼肉定食

一食分です。

 

食塩は生体の機能の維持に

必須のもので、これを極端に

減らすと、益よりも害が多く

出ます。

 

実際、食塩摂取量と死亡率

の関係を見ると、一日の

摂取量は1213グラム

までは死亡率が増えません。

 

食塩摂取と高血圧について

よく話題になるのは、

東北地方における脳卒中

と塩分の関係です。

 

東北地方の人々が、

冬の間、雪に閉じ込められていた

時代は、野菜、魚などを

塩漬けにして保存するため、

塩分摂取量が多く、そのため

高血圧症、脳卒中が多いと

されていました。しかし、

冷蔵庫や生鮮食品の流通の

改善などによって生活は大きく

変化し、現在では状況は

変わっています。

 

高血圧と食事の関係について、

京都大学名誉教授の家森幸男

先生は、動物性のタンパク質

十分に摂っていると、血圧が

低く安定していることを指摘

しています。

 

飽食の時代には、肉など

動物性のタンパク質は

抑え気味のほうがよいと

いわれています。しかし、

タンパク質の摂取は高血圧

を予防し、血管自体を丈夫に

することがわかってきました。

 

食事と血圧、循環器疾患の

割合を調べるには、尿を採って

その中の窒素の量を調べます。

 

タンパク質の構成成分は

アミノ酸なので、その代謝物

として、窒素が排泄されます

から、尿中の窒素を測定すると、

その人がどのくらいのタンパク質

を摂取したかわかります。

すると、窒素の排泄量と血圧は

逆相関し、尿中の窒素の多い

人は血圧が低いことが

わかったのです。

 

また、ラットにタンパク質を

与えることで、血圧が下がる

ことも明らかになりました。

家森先生は、高血圧ラット

に、食塩とタンパク質を

与えて実験しました。

 

低タンパク質の食事と食塩を

与えた高血圧ラットの脳卒中の

危険率を100%とすると、

高タンパク質の食事と食塩を

与えた高血圧ラットの場合は

10%減少します。

 

低タンパク質のみの食事では

80%減少し、それに食塩なし

のまま高タンパク質を加えた

場合には0%になります。

 

食塩の成分であるナトリウム

も塩素も、生体の維持に

必要です。食塩は脳卒中の

危険を高めますが、

タンパク質の多い食事を

摂ることで、危険率を下げる

ことができます。

 

もちろん、肉ばかり食べて

いてはいけませんが、野菜

などをバランスよく摂取する

ことで、東北地方など過去の

脳卒中多発地帯でも、

脳卒中になる人は急速に

減っています。

 

今では、むしろ都会の人に

脳卒中になる人が多い

くらいです。都会の人の場合

にはストレスなどが脳卒中

の誘因になるとされています。

 

外食産業が発達し、栄養

バランスが悪いことも

原因の一つかもしれません。

外食では十分な野菜が

摂りづらいですし、酸化した

油の多い食べ物なども問題と

いえます。

 

 

 

 

 

 

 

高田明和 「長生きしたけりゃ、医者の言いなりになるな」参照