いつの日からか、絶え間なく小雨が降り続け、時折雷を伴った激しい雨に見舞われている。明日の朝まで雨の予報。早くても梅雨明けは明後日以降か。こんなに長い梅雨は初めてで体が腐ってしまいそう。
 火曜日の夜明け。どうにか雨がやんでいたのでジギングに出かける。いつものように明るくなり始めた水平線に向かって投げ続けるが、何か違和感が・・・。


 大島の右横、奥の方に島々が薄く見える。よく見ると、前方の景色をそのまま少し押しつぶしたような、島々の蜃気楼が見えた。


 いつもはこんな感じで大島の右側には何も見えないはず。
 これは滅多にない瑞兆では、と投げ続けるがやはり何も起こらなかった。
 そして、その帰り降り出した雨が、今も止むことを知らず降り続いている。



 先週釣った40㎝弱の貴重なツバス。


 全て刺身にしてその日のうちに食べた。
 あっさりしていたが、ねっとりとした旨味が強く美味しかった。いくらでも食べれそうだった。



 水曜日は近くのパン屋にガーリックフランスが置いてある日。


 カツオも買ってくる。まだまだ安価で安定している。 


 大葉を挟み、生姜醤油に漬け込んだカツオを乗せる。
 マヨネーズを少しかけても美味い。
 週に一度、とっておきの贅沢な愉しみ。


 昼はあっさりと、ぶっかけ素麺。 
 つゆは自家製で、何日か分作り冷蔵庫に保管しているので、最近の昼食は素麺ばかり。


 疲れたら無性にタコが食べたくなる。
 定番のきゅうりとの酢の物で。冷たいビールと一緒に。疲れも吹き飛ぶ。 



 かんたろうが、じっと狙っているのは。


 何と、小さなカニ。この時期、家の中によく入ってくる。


 少し相手をしていたが、相手が元気なのでイヤと言って逃げる。
 気づくと別の部屋でひとり転がり、遊んでいる。


 一緒に遊ぼうと、誘う。


 そのうち、いつもの無邪気なお願いのポーズに。
 夏の毛に生え替わったせいか、少し痩せて見える。


 日向ぼっこの大好きなかんたろう。もうすぐお待ちかねの梅雨明けだ。
 
 おやすみ、かんたろう。


 このブログを始めて一年が経った。
 そして、仕事も家庭も失いひたすら憂愁に身を任せていたあの孤独な時からもうすぐ二年を迎える。
 今過ぎゆく時の流れは早いのか、遅いのか私にはよくわからない。

 昨年の夏、出港間際の渡船

 ただ、勤め人であり家庭を持っていた頃とは明らかに時の過ぎゆく感覚が違っている。その上、何故か全ての事象に寂寥感と悠久さを感じるようになっている。そして、釣りの愉しみ方も変わったような気がする。
 これからは、悠々として急がなければならないのだろう。
 
 昨年の石鯛釣りの一コマ


 もう梅雨明けも間近なのか、どんより曇った日が続くが、最近雨はほとんど降らなくなった。


 この日も微妙な朝焼けの空。


 どんよりした雲の間から有明の月が覗く。


 いきなりジグを引ったくって言ったのは30センチ程のツバス。ほとんど抵抗も見せず、軽々と上がってくる。時々遠くの方で小さなナブラを作っているのはこいつだったのか。
 そして太陽が昇りきり、濃い橙色から輝ける白色に景色が染まる頃、いつものように遠くの海面をダツが飛ぶように走りまわるのが見えた。
 この様子では、シオ(カンパチ幼魚)がこの浜に回ってくるのも近いだろう。


 晴れたので、久々に蒸し暑い午后の漁港を彷徨する。


 潮騒と潮風漂う漁港の静かな光景は、儚さと侘しさを伴う日本の原風景をしみじみと感じさせてくれる。



 昨年三月五日、夜明け前の公園で捕獲し、この家に連れてきた日のかんたろう。夕方まで部屋の隅から出てこなかった。


 ところが日が暮れる頃には、すっかり落ち着いたのか大あくび。
 夜は一緒に寝たが、目が覚めては一晩中部屋のあちこちを探索しては確認し、いちいち驚いて「ニャオー」と鳴いていたのを昨日のことのように思い出す。


 暗い夜の公園で寒さに耐えるかんたろう。


 帰ろうとしても、いつまでもついて来た・・


 体も小さくまだ幼い感じ・・


 一緒に暮らし始めて一ヶ月くらい。まだ痩せている。


 床を転げ回る昨日の、大きくどっしりとした、かんたろう。



 仕事と家庭を失ったことに端を発する私の中空の心を埋め戻してくれた、その愛くるしい笑顔。


 ありがとう、かんたろう。
 ずっと一緒だ。




 明け方の梅雨空。
 曙光が束の間の輝きを取り戻す。


 鬱陶しい雨模様の日が続き、梅雨前線の停滞で海もずっと荒れ模様。
 一日中蒸し蒸しと暑く息苦しく、釣りにも行けず私の心は憂鬱に押し潰される。夜は寝苦しく、身体も鈍って今にもカビが生えそう。

降る音や 耳も酸うなる 梅の雨 」芭蕉



 退屈なので、何種類かの古いリールを分解して丁寧に磨いてみる。
 案外単純な作り。
 見違えるように回転が滑らかになった。


 今や体の一部となった古いギターも酷い湿気で朽ちそうなので、磨いて乾燥剤入りのケースにとりあえず仕舞う。

 1970年製 マーチンD28 。今メインで弾いているギター。


 1979年製 ギブソン・レスポール・スタンダード。とても綺麗で手にも良く馴染むけど、とにかく重い。


 1980年製 オベーション カスタム・レジェンド。アンプを通さずそのまま弾いても硬いカッコいい音。


 グレコ製 ベース。ポールマッカトニーモデル。ポールになりきって歌える?




 蒸し暑い夜は何故か無性に鰻が食べたくなり、関東風蒸しの鰻をネットで注文。
 さすが蒸し焼き、柔らかくて美味い、美味い。


 今回は白焼きも同時に注文。これは熱燗のお供。


 近所のスーパーに養殖だが美味そうな新鮮な鮎があったので塩焼きに。


 普通に捌いて、内臓も取って普通に醤油で食べる。
 養殖でも甘いスイカの香りが口の中に広がる。皮もネチネチと脂が乗って旨い。すだちかレモンが欲しかった。



 まだまだ安価が続く、夏の鰹の美味しい食べ方を。



 ニンニクがよく効いた、ガーリックフランスを買ってくる。
 


 その上に、大葉を挟み、生姜醤油に漬け込んだ鰹の刺身を乗せる。



 仕上げは、マヨネーズを少々。

 息をとめ、大きな口を開けてそのまま一気に押し込む。
 そして、ひたすら噛む。すると口の中に生姜醤油の香りが広がり、遅れて鰹の旨味がもちもちと刺激し始める。
 噛めば噛むほどニンニクの風味が漂い、フランスパンのしっかりした食感と風味が、暑さで溶け出しそうになっている脳みそを陶酔させてゆく・・・。



 この日はあまりにも蒸し暑く、料理を作るのがめんどくさかったのでスーパーの握り寿司。


 ついでに鰻巻きと、


 またまた、鰹の刺身も。
 食べすぎ。



 最近のかんたろうは、ご飯も私と一緒に食べるようになった。
 しかも何やらぶつぶつ、小声で喋ったり呟くようになった。そのうち突然、日本語で話しかけてきそうな気がする。



 食事の後は、新しいおもちゃに夢中。





 二年前、公園でのかんたろう。
 顔の傷が痛々しい。

 帰ろうとしても、ストーカーのようにいつまでもついてきた。



 玄関で転がる今朝のかんたろう。
 あぁ〜暑くて背中が痒い、と口をへの字にして呟く。


 恥ずかしい。 


 今や、全く自由な「かんたろう」。
 そして、一杯の冷たいビールと、かんたろうを見ている私の大切な自由の時間!  

 おやすみ、かんたろう。寝苦しい夜はまだまだ続く。