昨年の大河ドラマ「せごどん」は良かったです。
歴史に詳しい人には不評だったかもしれませんが、
私のような素人でも視聴完走できた!という点で素晴らしいでしょう。
年末の総集編も見ましたが、うまく要約できていて頭が整理できました。
学校の授業で名前だけ知っていた大久保利通や、桂小五郎(のちの木戸孝允)、岩倉具視、
それぞれの俳優さんのイメージで理解が深まりました(笑)。
あと天皇と幕府の関係。
幕府が勝手に政治してたんじゃなく
京都にいた天皇って(周辺の公家も含め)、あんなふうに敬われてたんですね。
「せごどん」を演じた鈴木亮平さんは文句なしにカッコいいですが
終わってからじわじわと来るのが瑛太さん演じた大久保利通です。
演技も良かったです。
彼が考えていたことをもっと知りたくて図書館で本を探しました。
ドラマの描写はこの本に書かれている内容と同じ場面が多かったです。
子煩悩なところ、畳まわし、「シサツ」の謎、
『大久保利通の肖像~その生と死をめぐって』 横田庄一郎 朔北社 2012
西南戦争の前、鹿児島に行かせてくれと頼んだのに反対されて行けなかったのだとか。
p.165「鹿児島に帰って、西郷と会いたい。おそらく事が大事に至らないようにできるのではないか、という趣旨だった。(中略)伊藤にしばらく内務卿の代理をしてもらいたい。 伊藤はとんでもない、たとえ勅命だとしても、これだけは辞退すると言い張って、大久保の鹿児島行きにはっきり反対した。ほかの大臣たちも伊藤に同調したので、大久保の願いは聞き容れられなかった。」
結果、政府軍(大久保側)と反乱軍(西郷側)の戦いで、せごどんは死に(1877. 9.24)
そのたった9ヶ月後に大久保利通が暗殺されてしまいます。(1878 .5)
鹿児島の、幼馴染だった2人の悲劇的な最後。
せごどんは当時から国民的人気があり、亡くなったあと火星が大きく見えたことから
「さいごう星」と名付けられるほどだったそう。
それに引き替え大久保利通は憎まれ役です。
ドラマを見ている最中にもドラマ掲示板に「裏切り者」というコメントが目に入りました。
でも、西洋に1年以上視察旅行に行ってた人と
日本に残って留守番していた人の、方向性が変わってしまうのは
あることだと思いますね。
幸い西郷さんも大久保さんも子孫をたくさん残しているので
代は続いています。
1997年には子孫同士で「西南戦争120周年」テープカットをしたそうです。
暗殺された時に乗っていた馬車は現在倉敷にあるそうです。
せごどん一家の写真 (鈴木亮平さん公式ブログより)
ワンコ2匹が可愛い。
せごどんが死んでからの一家と菊次郎の生涯を、日本史の進行と共に見てみたい。
せごどんが反政府の烙印を押されても、弟は政府側で仕事できるし、家族も無事なのはすごいと思う。