今日の朝日新聞社会面を見てちょっと笑ってしまいました。
これって意味わかって書いてるんでしょうか。
産経新聞ソウルの記者が韓国で捕まったことに関連して、
「証券街の情報を元に書いた・・・」って。
http://sitesearch.asahi.com/.cgi/sitesearch/sitesearch.pl?Keywords=%E8%A8%BC%E5%88%B8%E8%A1%97&Searchsubmit2=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&Searchsubmit=%E6%A4%9C%E7%B4%A2
韓国語で「証券街の情報」「証券街チラシ」って、イメージ的に「デマ」のことでしょ。
でもよく見るとこれは産経新聞記者が言ったことなんですね。
「産経新聞記者が【証券街の情報】を元に記事を書いたと陳述した」
っていうことは、
産経新聞記者がネット上で【証券街のチラシ(=デマ)】という俗語を
実際の「ちゃんとした証券街の情報誌」だろうと勘違いして記事を書いたんでしょうか??
それともデマの可能性が高いと認識したうえで、紹介記事として書いたのでしょうか。
「証券街のチラシ」については以前アップした通り
http://blogs.yahoo.co.jp/tolmengi/62885590.html(カドラ通信、証券街チラシ)
ほぼ「真相のわからない噂」「デマ」のことです。
真偽のほどは(真)10%という意見も。
ということは、産経新聞記者はネット上の「デマ」を引用して記事を書いたことになりますね。
別のニュース記事には「証券街の関係筋から」となってますが、どうなんでしょうか?
(ちょっとずつ表現が変わって行ってる?)
もしかした語学的な誤解から書かれた記事の可能性もあるのでしょうか?
「証券街の情報誌」=デマの代名詞 というイメージが、産経記者にはわからなかった?
さらに検索すると、
증권가 정보지('찌라시') 내용을 보도한 언론의 법적 책임
『「証券街のチラシ」を報道したマスコミの法的責任』
という学術論文も見受けられましたが、内容は見られませんでした。
(2014 夏号)とありましたので、この件の後で書かれたのか、以前からこういう問題があったのか
わかりません。
う~ん、こういう側面があったのですね。
ちなみに朝鮮日報日本語版では
「証券街の情報誌」が「証券業界の情報誌」と、より正当なものらしく訳されていました。
こういう事件が起きると、日本語訳が気になります。
むしろ「ネット上のデマ」の方が近いのではないかと私は思いますが、この俗語を知らないと
まるでそんな情報誌があるかのように思うのでしょう。けど、かなり出回ってる俗語ですからね。
日本のサイトでは「証券街の情報誌」という直訳が出回ってます。
日本の一般の人は「証券街の情報誌」って何?って思うでしょうね。
まさか「ネット上の噂」のこととは思わないかも。
何処からの引用か?というのは重要な情報で、それによって影響力が違います。
さらに原文を探したのですが、「証券街の情報誌」の部分に限っては
産経新聞記者は朝鮮日報(7月18日)の記事を紹介しているだけなのですね!
彼が「証券街の情報誌」という実物を実際見て書いたわけではないようです。
その時の訳が
『大統領をめぐるウワサは少し前、証券街の情報誌やタブロイド版の週刊誌に登場した。』 です。
やはりこの訳が気になります。
韓国語の「証券街の情報誌」という言葉は「実態のないネット上のデマ」に近い。
それを日本語にする時に「証券街の情報誌」と直訳のまま書くのは、日本の人たちに誤解を与えると思うのです。
『大統領をめぐるウワサは少し前、【ネット掲示板】や週刊誌に登場した』 位がいいかも。
書きながら出処を探したり原本を確かめたりしたので、取り留めのない文章になってしまいました。
●ここで産経新聞2014年8月3日加藤記者の記事が読めます。
http://www.sankei.com/world/news/140803/wor1408030034-n7.html
「証券街の情報誌(デマの意味)」 →「証券街の関係筋によれば」や「証券筋が言うところでは」と置き換え
루머 (デマという単語) →「ウワサ」と置き換えてます。
最後の決めゼリフ「死に体」という表現は、ちょっとひどいのでは…。
悪意のある文章です。
●ここで朝鮮日報2014年7月18日チェ(최보식)記者のコラムが読めます。
http://mlbpark.donga.com/mbs/articleV.php?mbsC=bullpen2&mbsIdx=1120073(韓国語)
主旨は「今までそんなデマは寄せ付けなかったのに、
最近は支持率が低迷し、マスコミで扱われるほどになっている。しっかりせよ現政権。」
引用元の朝鮮日報記者がどうして捕まらないのか、という声もありますが、
内容を見たら全然違うんですよね。
そしてもう一つ、産経記事がまた韓国語に翻訳され紹介された時
「証券街の関係者によれば」が 증권가 관계자에 의하면 と直訳され、
もとの韓国語になってない!
(サンケイ記者が本当に「証券街の関係者」に取材した、というなら話は別ですが…)
両国の言語に日々接している者として複雑な心境です。
【追記 2015,12,18】
これだけではなく、産経新聞サイト日本語の記事[原文]が韓国語に訳された際の、他の言葉(漢字語)のニュアンスも日韓で差があり、複合的な要因が存在することがわかりました。
韓国語→日本語→韓国語 となった時に問題が起こったのです。