東京空 - tokyozora - -2ページ目

#4


まだ建設中の建物が多く並ぶなか、一足先に解放された広場。
昼休み中の建設業者があちらこちらで、芝やベンチに横たわって昼寝をしている。

ガテン系や運送業などの体力仕事の人達はサラリーマンよりも少し早く仕事を始め、
仕事が圧していない限りはしっかり12時から休憩をとり、すぐに食事を済ませ昼寝をする。
昼飯と一緒にコンビニで買った雑誌を読むパターン、携帯ゲームをするパターンいくつかあるが、結局最後は10分でも寝て、午後の仕事に集中する。

今まで多種のアルバイト経験があるから、この人たちの気持ちがよく分かる。
午前中に体を動かして昼寝するのって気持ちいいんだよなー。


明日は再放送で、踊る大捜査線の全シリーズの中で一番好きな話が放送される。
第4話【刑事のプライドと少女の涙】いつからかこの話が一番好きになった。
踊る大捜査線のサントラでもっとも好きなMOON LIGHTという曲が絶好のタイミングでかかる回でもある。
この時の青島の正義が自分自身の正義にもなった。
目の前で困っている人を助けないで、その先一体何ができると言うんだ。
道に迷ってそうな人がいたら、自分から話しかけたっていい。
横断歩道で最後尾でゆっくり歩いているおばあさんがいたら、歩くペースを合わせればいい。
気づいたことは、それが良いことだと分かっているなら、すぐに実行する。
青島が教えてくれた。

明日が楽しみだー。


さて、夕方からもバイト頑張ろう。

ジョゼと虎と魚たち


好きな映画はタイミングを大切にする。
好きだからといって、子供のときのように頻繁にみているといくら好きでもいつか飽きてしまう。
好きなことには変わりなくとも飽きてしまうことは悲しい。
飽きてしまったときは長い時間を空けて、またみたくなるのを待てばいいのだけれど。

好きな映画はいつでも自分が必要なときに、気持ちよくみられるようにしておきたい。
そう思っている映画がいくつかある。
そのうちの一つが、ジョゼと虎と魚たち。

邦画をレンタルする習慣がある人なら、みたことのある人は多いと思う。
名作だよねとこの作品を上げる男もいるが、女性の支持率が特に高い。
なので女性に薦められてみたことのある人も多くいるのかもしれない。


自分はこの映画の公開時、高校3年生だった。
住んでいる市内には映画館がなく、単館上映であるこの映画が学校で話題になることはなかった。
俺とKを除いて。

俺とKは人一倍テレビが好きだった。
静岡県東部のテレビっ子代表に選ばれてもいい2人だった。
ある日Kが教えてくれた。
池脇千鶴が今度映画で脱ぐらしいよ。

冬休み、一応受験生だった僕は勉強をしていた。
Kは推薦で大学を決めて、ジョゼと虎と魚たちを観に東京へ行った。
その後Kから電話がかかってきた。
俺は冬期講習の為に川崎の親戚の家にいた。
Kから電話でその話を聞いたのは塾の帰り道だった。
親戚の家の前に着いても話は尽きず、
12月の見慣れない景色の中でいつも学校帰りに話すようなことを延々と話し続けた。
あんなに話したのに、Kがどんな感想を持ったのかすっかり忘れてしまった。

それから生活が落ち着いた後に、俺もDVDをレンタルしてジョゼと虎と魚たちをみた。
Kと同じでジョゼと虎と魚たちを観たいのではなく、池脇千鶴の裸が見たかった。
テレビドラマとは明らかに違う邦画の雰囲気に戸惑いはあったが、池脇千鶴の裸を見て満足した。


その頃から8年が経つ。
ジョゼと虎と魚たちをみたのは今日で4度目。
いままでと違うのは、これがあの時に池脇千鶴の裸見たさでレンタルしたDVDではなく、
自分のDVDだということ。
先月の給料で、初回限定版の新品を購入した。

暗い部屋の中で、正面のテレビはメニュー画面がリピートしている。
スピーカーからは聴きなれたくるりのピアノが流れている。
Kとは4年会っていない。
Kもジョゼと虎と魚たちの印象は変わったのだろうか、いつか会ったときには聞いてみたい。

家族のうた


こんにちは。
お久しぶりです。

ブログをつけるテーマとしては欠かせない、桜の開花や金環日食、スカイツリーの開業、
あらゆるテーマを無視して今回の更新に至ります。


『もしも私(僕)がCMを作るなら、この想いをCMにして、君を振り向かせたい。』
と歌う、夏帆と市原隼人のCMがあります。
それをCMからドラマに置き換えて考えてみました。
もしも自分がドラマを作るなら、君を振り向かせるために、想いを込めてドラマを作ったのなら。
それは恐らく視聴率がとれないドラマになると思う。

君に楽しんでもらいたい。
喜んでいる顔がみたいと想いを募らせたものがドラマというかたちになった。
自分が想いを寄せた人(ターゲット層)なのだから君なら汲み取ってくれるかな。
でもあなた(大多数)には伝わらないのかもしれない。

なぜそう思うかというと今回の4~6月クールのTVドラマで1番おもしろいと思うのが、
日本のTVドラマ史上で視聴率が低いという結果を出したオダギリジョー主演の゙家族のうだというドラマだからだ。

同時刻の中居くん主演の゙ATARU゙も3話まで見たけど、゙家族のうだの方がおもしろいと思う。
この視聴率の低さは好みによるものからできた差ではなく、関心によるものだと思う。
そうでなかったら自分の感性が浮世離れしていることになる。
共感できる人が少ないというのは実に悲しい。


自分がつらつらと書いているこの長文のブログが読むことができるあなたなら、きっと楽しんでもらえると思う。


本日6月3日、家族のうた最終回です。
最終回だけ見ても充分制作者の想いが伝わる力を持った作品です。

2012年の1月も、毎年1月は


こんにちは。
一ヶ月ぶりです。

1月ってながーいよね。
昨年も同じこと思ったなぁ、とブログに書いたせいかよく覚えています。
元旦からまだひと月って思うと長いですよ。
バイト先の書店でカレンダーや家計簿を撤収するという連絡事項を聞いて、
バイト仲間にもこの話題を振ったら、やっぱ長いって言っていた。

なんでだろうね。
1年を通して今年はまだあと11ヶ月あるとか、
そんな風なこと考えなくっても、単純に一ヶ月が長いのよね。


1月はバイトいっぱいしようと決めてました。
そしてほんとにいっぱいバイトをしました。
新しいバイトも始めて、いっぱいバイトをしました。
そして2月は、これも前から決めていたことなんだけど、がんばるんです。
2月はがんばるんです。
2月はがんばる月なんです。

がんばるためにはしっかりして、
そして疲れて、よく寝て、
もっとがんばるために体力つけて、
もっと疲れて、よく寝るんです。

これが今月の目標。


HNY2012


やったー年明けたー。
郵便局を出るとすぐに顔を上げて喜びました。
というのも元旦の夕方まで年賀状を書いていたのです。

中居くんが出演していたTBSの番組でカウントダウンをしたのだけれど、
年越せなーいと部屋の中で小さく叫びました。
まさか新年に年賀状を持ち込んでしまうとは思わなかった。
これ送らないと年が越せない...
この部屋で俺が一番仲の悪い家電は間違いなく、間違いなくプリンターだと発見した今日は気を失ったように2時間眠っただけなので、すでに集中力がなくなっていた。

まだできあがるまでは時間がかかりそう。
そもそも今宛名をあくせく仕上げているこの年賀状は3週間前から準備していたものではなく、
印刷会社の〆切りに合わせて半日で作ったB案なのだ。
つまり自分にとっては勢いと鮮度しか感じられず、いい出来栄えかどうか不明の例えば楽しみにしていた席替えの当日に転校してきた子と机をくっつけることになったような感じなのだ。
むしろこれは年賀状なのか?と疑ってしまう程。
ガスヴァンサント監督の新作の永遠の僕たちに出てくるベリーショートのミアワシコウスカみたいな子が隣に座って、
僕はえっ?外国人だということは分かるけど、男、女?どっちだろうとちらちらと気にしている。

そんな年賀状になかなか恋はせず、僕はすでに諦めかけている。


キー局をザッピングしているとNHKでスカイツリーの第一展望台から中継している映像を見た。
隣の席のあの子と行きたいとは思わなかった。
するとTBSでSMAPが30分ライブをした。
俺も30分席を立って一人歌い、踊った。
FIVE RESPECTを見れたのはすごく嬉しかった。
食欲が湧き用意してあった豚バラ白菜もやしを使って焼きうどんを作った。
隠しダシに前の日に友達と注文した寿司に付いていたお吸い物の粉末を一つ入れた。
それをAKBを見ながら食べた。

とりあえず、1枚完成させてみよう。
*一度、デートに誘ってみよう。
札幌にいる友達に宛てて書いた年賀状を仕上げて眺めてみた。悪くないかも。
*遊園地に誘ってみたらとても楽しそうだったので誘って良かったと思った。
*時折見せる遠くを見つめているようなセピア色の瞳に僕は淋しくなり、その中に自分の姿はないのか探してみたりした。

少しずつ好きになっている。


いつの間にか部屋で眠っていた。
コンタクトが入ったままの目に目薬をさし、シャワーを浴びる。

それから5時間かかった。
友達への新年の挨拶はじっくり考えたい。
その思いからずいぶん時間がかかってしまった。


この年賀状を送られてきたら関西人は「何がしたいねん!」というかもしれない。
だけど俺はこの年賀状を好きになった。


もう少しで実家に着く。