韓国の小さなよろず屋クモンカゲへの愛が溢れすぎているエッセイ画集 | 東京ハヌルStyle

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美x食x遊 だけでなく韓国・LAなどの海外情報、インター教育まで東京・海外生活で培った五感を通して広尾在住ママ2人組、”東京ハヌル”が発信します

 

こんにちは。

 

 

東京ハヌルです。

 

 

陰キャで友達もあまりいないし、

 

仕事もほぼ家でしているし、

 

コロナが怖いし、

 

毎日家に引きこもっていて

 

社会とのつながりがほとんどありません。

 

そんなわけで

 

世の中の動きくらいは把握しようと、

 

ニュースや情報番組は

 

毎日見るようにしているのですが、

 

ここ最近のウクライナでの戦争の報道で

 

メンタルがかなり参っています。

 

辛い状況にある人に共感し、

 

しかも自分が何も手助けできない場合に

 

無力感を感じることで疲れてしまう事を

 

「共感疲労」と呼ぶらしく、

 

日頃、他人には冷たく、

 

全然いい人じゃない私が

 

珍しくその「共感疲労」とやらを感じてしまっています。

 

とはいえ受験生を持つオンマなので

 

一日中”共感疲労状態”でいるわけにもいかず

 

ダークじゃない韓国ドラマを観たり、

 

韓国春の定番ソングを聴いたりして

 

仕切り直しをしてますが、

 

心の平安を取り戻すのに

 

一番効果があったのが、

 

韓国のエッセイ画集を一人静かに眺めること。

 

多分、画集鑑賞は

 

感情移入してしまう韓ドラや、

 

ノリノリになってしまう音楽と違い

 

話のアップダウンがなく、

 

音も無い世界でただ眺めるだけの作業なので、

 

落ち着くのかも知れません。

 

画集のお供は花粉症に効果がある

春の定番、木蓮茶。

コロナ前までは毎春、ソウルで

木蓮茶を飲むのが恒例でしたが、

今年も家でいただきました。悲しい

 

木蓮茶関連バックナンバー

 

 

先日、銀座、LOFTで開催された

 

『WALK WALK SEOUL』

 

という韓国の日用品や

 

ステーショナリー、書籍、

 

韓国フーズを集積したイベントで購入した

 

韓国人アーティストのエッセイ画集。

 

クモンカゲ

韓国の小さなよろず屋

絵と文:イ・ミギョン

 

image

 

関連バックナンバー

 

 

 

「구멍가게(クモンカゲ)」

 

とはスーパーよりも小さな規模で営まれる、

 

個人商店を意味する韓国語で

 

昔は韓国のどの町にもあった

 

近所の小さな商店のことです。

 

クモン=穴、カゲ=店という合成語で

 

由来には諸説あるようですが、

 

小さな店という意味になるそうです。

 

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著者、イ・ミギョンさんの

インスタアカウントには

多くのクモンカゲの写真が投稿されています。

 

 

なぜか誰もが懐かしく 素朴な幸せが蘇る

 

クモンカゲですが、

 

今では、開発やコンビニに押され

 

その姿を消しつつあります。

 

そのクモンカゲに魅了され、

 

その姿をせめて絵の中に残したいと

 

韓国全土のクモンカゲを20年に渡り描き続けてきた、

 

画家イ・ミギョンさんによるエッセイ画集。

 

韓国では3万部のベストセラー。


世界的にも注目を集め、

 

世界各国で翻訳出版となっています。

 

ちなみにBTSのRMも愛読しているそうです。

 

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細いアクリルペンで描いています。

 

 

著者 イ・ミギョン(李美京)
1970 年、忠清北道・堤川生まれ。
弘益大学美術学部西洋学科を卒業した後、

主に人物画を描く油彩画家として活動を開始。
約20年前から、韓国全土を歩きながら

クモンカゲを描き続け、

ソウルを中心に全国各地で

個展やグループ展を開催している。

 

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イ・ミギョンさん、ご本人。

二人のお子さんのオンマです。

子育てをしながらこの細かいクモンカゲの画を

描いていた時もあったそうです。

 

イ・ミギョンさんHP

 

 

彼女のクモンカゲの絵には必ず

 

木が描かれています。

 

椿、木蓮、桜、梅、柿、ナツメ、松など

 

花があったりなかったり、

 

実をつけていたり、

 

雪化粧をしていたり、

 

と四季折々の木々も楽しむことができます。

 

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クモンカゲは

 

朝鮮戦争の頃にできはじめ、

 

70年代〜80年代に全盛期となりました。

 

それを示すようにこの時代背景、

 

また、庶民的な昔ながらの街並みが

 

舞台の映画、ドラマにいも

 

クモンカゲがよく登場します。
 

韓国映画「パラサイト 半地下の家族」では

 

主人公家族の兄ギウ(チェ・ウシク)と

 

彼の友人(パク・ソジュン)が

 

焼酎を買って飲んでいた店、

 

テジスーパーもクモンカゲ。

 

(映画、パラサイトより)

左がテジスーパー、

店の横のパラソルの下で

二人は焼酎を飲み、

家庭教師の仕事の話をしてました。

 

(Google Mapより)

ソウル駅の西側の

阿峴洞エリアにあるクモンカゲ、テジスーパー。

この一帯は昔の面影を残す庶民的な街で

半地下の家もよく目にします。

しかしながら再開発地域に指定されてしまい

今後はすべて取り壊されてしまうそうです。

 

 

そして現在ハマっているドラマ、

 

「その年、わたしたちは」にも

 

クモンカゲが登場します。

 

主人公、ウン(チェウシク)とヨンス(キムダミ)が、

 

ほっこりお花見をしていた

 

ジャハスーパー(자하슈퍼)。

 

クモンカゲが背景にあると

庶民的なムードがアップ。

画面がほんわかと穏やかな空気に

なると思いませんか。

 

 

このジャハスーパは

 

景福宮の北に位置している

 

付岩洞にあります。

 

minimiday_s instagramより)

お店の前にはウンとヨンスが座っていた

縁台/ピョンサンもあります。

イミギョンさんのクモンカゲのエッセイ画集には

この縁台/ピョンサンに対する愛が綴られてます。

 

 

「その年、わたしたちは」では

 

ジャハスーパーだけでなく

 

ウンの実家の素朴な食堂や

 

城壁のある公園など

 

韓国らしい風景が多く登場します。

 

それもそのはず、

 

撮影地は水原華城がある水原市、

 

韓屋村で有名な全州市、

 

他にもソウルの北村、

 

安国駅から三清洞へ向かう

 

石畳の道、感古堂キルなど

 

韓国好きならテンション上がります。

 

この二人最高です。

超ど級の美男美女じゃないところがいい!

二人共すごくカワイイラブラブ

「その年、わたしたちは」は

語りたいことがまだあるので

後日、別に投稿いたします。

 

 

話をイ・ミギョンさんに戻しますが、

 

クモンカゲ〜韓国の小さなよろず屋

 

にはクモンカゲをはじめ、

 

無くなりつつある

 

韓国の景色や文化に対する

 

彼女のノスタルジーと

 

古くて平凡なものではあれど

 

一つの場所を守り続ける存在への

 

強い想いと尊敬が込められていて

 

画だけでなくエッセイにも引き込まれます。

 

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手前がイ・ミギョンさん、
韓国全土の古いクモンカゲを訪れ、
店主たちに話を聞かれているそうです。
 

lee_me_kyeounginstagram)

笑顔がとってもラブリーなアジョッシラブラブ

アジョッシマニアの私もツボりました。

 

 

イミギョンさんは

 

最後にこう綴っています。

 

急速に変化する時代には

一つのことを深く追いかけるより、

多様な経験や挑戦をすることの方が

成功といわれる人生に近づく方法なのかもしれない。

でも一つのことを長くつづけてきた

人の生きざまには

とてもまねしようのない味わいがあり

魂が揺すぶられる。

そんな黙々と生きながら

一つの場所を守り続けてきた人々にとって

少しでも慰めになれば嬉しい。

 

 

彼女の言葉に大共感。

 

安くはないお値段ですが、

 

この画集を買って本当に良かったです。

 

 

 

新作。韓国語版です。

 

 

 

 

最後までお読み頂きありがとうごいます。 

 

 

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Cheers

東京ハヌル