元気が出てきたアジアの航空会社 | 東京Crew倶楽部 ~客室乗務員(CA)の世界~

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フライトにまつわることからCAたちのプライベートまで♪ 元ベテランチーフパーサーが語っています

コロナで

大きな打撃を受けた航空会社のひとつが

キャセイパシフィック航空だった

 

JALやANAと違って国内路線がない

国際線はほとんど運休の日々

一日の旅客数が数百人という日もあった

 

そこで3万人以上いた従業員を

1万人リストラして固定費削減

多くのCAたちもリストラに遭った

 

そのキャセイパシフィックが

復活しつつある

 

旅客数も半年で781万人に増え

今年1月~6月の決算では

最終損益が約790億円と大幅な黒字転換

年間では1300億円の黒字を見込んでいる

 

 

同じく国内線を持たないシンガポール航空

国際ビジネスパーソンに人気

インターナショナルなサービス

早々と輸送力を強化し復活している

今年4~6月の3ヶ月だけで780億円の最終利益

年間で2500億円以上の黒字になりそう

 

 

2020年5月に

経営破綻したタイ国際航空も

がんばっている

4~6月3ヶ月の決算では90億円の黒字に転換

今や経営再建というより攻めの経営

日本便もどんどん増やしている

 

 

コロナ禍で

貨物輸送戦略で成功した大韓航空

今年は世界的な貨物輸送量が供給過剰

値崩れを起こしている

貨物収入が減少

それを旅客増でカバー

4~6月の3ヶ月で約400億円の黒字

 

 

コロナ以前は

エアーアジアの台頭で

経営破綻状態に追い込まれていたマレーシア航空

 

コロナで今度はエアアジアが破綻

決算情報は手元にないが

その間隙をぬって復活してきている

そこで10数年ぶりに日本人CA採用

 

 

訪日外国人数を調べてみると

中国を除くアジアからの訪日客が

8割方戻ってきている

 

アジア諸国も元気になりつつある

自国民の海外旅行が増えると

その国の航空会社が元気が出てくる

 

 

日本人CAの採用を再開している

シンガポール航空

キャセイパシフィック航空

マレーシア航空

採用再開も元気になってきた証拠

 

 

日本はどうだろう

円安・海外物価高で

日本人の海外旅行は

5割しか戻っていない

(参考) JNTO日本政府観光局統計

 

ANAやJALはなんとか

黒字を確保しつつ苦労している

 

国内大手4~6月最終利益

ANA +306億円(年間予想+800億円)

JAL +230億円(年間予想+550億円)

 

黒字を出しているが

それほどよい数字ではない

コロナでの負債も多く

日本人出国旅客が増えない中

厳しい経営を強いられているのが実情

 

 

T・K ♂

 

3年前のブログ

「コロナ禍の航空ニュース」