今回のブログは
どの国も企業も
世界制覇はいつまでも続かなかった
というお話です
1985年
私がいた航空会社は
日本の高度成長に助けられ
国際線旅客貨物輸送力で世界一になった
その後の1990年には
国際線旅客数は年間1400万人
旅客は多かったが
人件費をはじめコスト上昇で
競争力が落ちてきていた
円高のお陰でドル換算すると
私がいた会社のCAの給料が
世界一高くなってしまったのだ
そこにバブルの崩壊
そして競合他社の国際線参入
現在、私がいた会社の輸送力は
世界ランクで10位にも入っていない
かって日本は経済大国だった
1992年までの数年間
国際競争力は世界1位
その後1996年までは5位以内
世界中に日本製品があふれていた
IMD「世界競争力年鑑2021」
ところがあれから30年
2021年の日本は・・・世界競争力「31位」
歴史を見ると1400年代以降
いつもどこかの国が世界を制覇
ところがどの国も普通の国に戻っている
歴史上、日本にやってきた欧米人は
ポルトガル人、スペイン人、オランダ人
イギリス人、そしてアメリカ人
日本に来たということは
その国がその時代に世界を制覇し繁栄していた
最初にやってきたのが
ポルトガル人による鉄砲伝来(1543年)
そしてスペイン人フランシスコ・ザビエルによる
キリスト教伝来(1549年)
織田信長が安土城を建築する少し前の話し
その前にスペインは
イタリア人探検家コロンブスを使って
アメリカ発見(カリブ海あたり)
そこには大量の銀が埋蔵
採取した銀を使って世界貿易
スペインが栄華の時代だった
ところが大量の銀が流通させすぎたため
銀の価値が暴落
一挙に財政困難になり凋落してしまう
次に日本にやってきたのは
オランダ人とイングランド人
オランダ商船リーフデ号(1600年)
日本に到着する前に遭難
やっとたどり着いたときには
110人程いた乗組員は14人
徳川家康が江戸幕府を開いたのは1603年
リーフデ号の生き残りに
オランダ人のヤン・ヨーステン
イングランド人のウィリアム・アダムス(三浦按針)
江戸幕府はこの2人を外交顧問に徴用
ヨーロッパ情勢を収集していた
特にこの時代はキリスト教の中でも
カソリックとプロテスタントが虐殺を伴う勢力争いをしていた
イギリスとオランダはプロテスタントが中心
キリスト教を日本に入れると
宗教対立に巻き込まれる
一切のキリスト教をブロックしよう
家康はそう考えたかもしれない
出島のオランダ商館(1609年)を建て
宗教は排除して商業のみにした
当時はスペインに代わり
オランダが東インド会社を設立したり
アムステルダム証券取引所を開設したり
世界貿易を制覇していた
世界のお金がオランダに集まっていた
経済史に必ず出てくる「チューリップバブル」
これが起きたのもこの頃
チューリップの球根が当時の職人の年収より高くなってしまった
その後、国内産業が停滞
世界貿易利権でイギリスと対立
戦争に発展
さらにはフランスとの戦争で疲弊
オランダの時代が終わった
今、オランダ人は贅沢せず、自然を愛し、人間らしく暮らしている
そして大英帝国の時代 次回へ
T・k ♂
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