CAの職場では生理休暇取得が
日常茶飯事だった時代がある
現在は、よほどのことがないかぎり
取得する人はいない
もしくは別の理由をつけて欠勤
この変化はどこから来ているのだろう
男性のこちらは
不思議でしょうがなかった
そこである本に出会った
そうだったのか、という思いでつづってみた
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今や、多くのスポーツで
女性の活躍がめざましい
昔は、女性が出場できる競技も限られていた
たとえば夏季オリンピックでは
1968年 9競技
1976年 13競技
1984年 17競技
1992年 22競技
今や、オリンピック参加アスリートの半分近くは女性
スポーツ以外でも
男性でないとできない
そんな職業にも進出している
たとえば、新幹線の女性運転士や車掌さん
乗務中はトイレにも行けないのに・・・
CAの仕事は長時間の立ち仕事
現在60代、70代の世代が昔乗務していたころ
生理用品はまだよいものが少なかった
月のものが始まるとフライトを休まざるを得ない
生理を理由にフライトをキャンセル
日常的なことだった
そうでない時期なので乗務についてみた
ところが
当時は、いったんフライトに出ると
10日から20日は日本を離れることがあった
海外に出ている間に
その日が来てしまう
「私、始まっちゃったの!」
だからといって
海外で途中離脱できない
それに備えて必要なものはバッゲージに
入れてある
しかし、それらの製品は
今のものほどよくなかった
フライト中
心配なので、どうしても動きが悪くなる
他のCAや男性CAがその分をカバー
日本女性の苦労をなんとかしたい
日本女子大を出た坂井泰子さん
アメリカ製品を研究したり
女性たちから意見を聞いたり
企業経営者を説得して資金を集め
日本人向けの製品を開発
それが、アンネ社の「アンネナプキン」(1961年)
戦後、物資の少ない中で使ってきたものとは
まったく違うものだった
「アンネの日」という言葉も生まれた
1960年代、70年代の話
70年代から90年代にかけて
ユニ・チャームや花王、そしてP&Gなどが
新製品を投入
ぞくぞくとよい製品が出てきた
そして
それらの製品が女性の社会進出を後押
女性の社会進出とともに法律も変わった
「使用者は生理日の就業が著しく困難な女子または生理に有害な業務に従事する女子が生理休暇を請求したときは、その者を就業させてはならない」(1947年)
「生理に有害な業務」の文言がなくなり
「使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない」(1985年改訂)
となった
深夜勤務や気圧の変化
長時間の立ち仕事であるCAの仕事も
「生理に有害な業務」と思われていた(当時)
今では、一般企業でも
生理休暇をとる人が少ないと聞いている
CAも同じ
しかし、CAの勤務はきびしくなっている
月間の乗務時間も増えた
1フライトの乗務時間(国際線)も長くなった
12~13時間の乗務はざらになっている
そのような乗務だと
勤務時間は14~16時間になる
生理がきつい人は鎮痛剤が手放せない
それでもフライトをキャンセルせず
世間の女性同様にがんばっている
参考「生理用品の社会史」田中ひかる著
T・K ♂
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