今度はレーダーが・・・続き | 東京Crew倶楽部 ~客室乗務員(CA)の世界~

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フライトにまつわることからCAたちのプライベートまで♪ 元ベテランチーフパーサーが語っています

まだレーダーの修理が終わらない

整備士たちが操縦室に入ったり

飛行機の外で出たり

 

もしかしたら修理が長引くかもしれない

 

 

お客様も待ちわびて

のども渇いてくるころ

 

CAたちに、ジュース類のサービスを指示

さらに、雑誌や新聞を持ちまわったり

  

そうこうしていると

キャプテンから修理が終わったと

連絡がきた

 

ただし、この場所だと前にターミナルがある

レーダーが正常に作動するかチェックできない

 

誘導路に出て、前方に、何もないところで

レーダーを照射して状況を確認する

正常だったら、そのまま滑走路に向かう

 

機内アナウンスで

そのことをお客様に知らせる

 

ドアを閉めると

ゆっくりと動き出した

トーイングカーが押している

 

誘導路に来て

パイロットがレーダーの作動状況を

確認している

 

キャプテンからコール

 

「え~、またターミナルに戻るのですか」

 

 

どうやら、まだ正常に作動しないらしい

 

 

「ご搭乗の皆様

    機長からの連絡によりますと

       誘導路でレーダーの作動状況を確認したところ

         再度ターミナルに戻り調整が必要なことがわかりました

      お急ぎにところ・・・、申し訳ありません・・・

 

 

お客様もうんざりし始めている

 

今みたいに、スマホでもあれば・・・

当時は、前方画面で映画を上映していた時代

 

10分おきぐらいに

機内アナウンスで状況を知らせる

 

同じ修理でも、こういう整備修理は

いつ終わるか見通しが立たない  

 

部品を交換すればよいだけの修理なら

交換するまでの時間が、ある程度推測できる

 

整備さんも必死にやってくれている

なんとか早く修理が終わるとよいのだが・・・

 

調整後、誘導路で作動させてみたので

今回は、どの部分に問題があったのか

分かったらしい

   

30分ほどで再修理が完了した

 

「ご搭乗の皆さま、

  機長から修理が完了したとの連絡がありました

    長らくお待ちいただきましてありがとうございます

           再度、出発いたします

       どうぞシートベルトをお締めください」

 

3度目の誘導路

 

エンジンがかかり

そのまま自走し始めた

滑走路に向かっている

 

ああ、よかった

これで離陸できる

 

離陸前に、お客様もぐったり、CAもぐったり

 

 

T・K ♂