横須賀海軍水道の区画量水器? | 東京蓋散歩 ~マンホール巡り~

東京蓋散歩 ~マンホール巡り~

マンホールや消火栓などの蓋、特に地味蓋を中心に観察しながら歩きまわります。タイトルとは裏腹に都外出没頻度も高いです。

またまた横須賀海軍水道のネタです。

今回は愛川町の角田大橋近くにあるという蓋を訪ねてきました。
その前にご当地デザインのマンホール蓋を。

オーソドックスながらバランスの良い絵柄ですね。

ここが、その場所。奥の隧道入口と手前右の看板の間の草地に目的の蓋がありました。


草をどけてみました。

海軍紋章がくっきりと残っています。


写真ではわかりにくいのですが、予想通り6枚組の蓋でした。

以前、逗子で見たこの蓋(↓)と同じタイプのようです。



過去記事の繰り返しになりますが、ここで改めてまとめてみます。

これと同じような蓋が横須賀市内のウェルシティ公園に保管展示されています。



蓋に取り付けられた説明板には「消火栓蓋」とあります。



ただ、今回の愛川町のも前回の逗子市のも町はずれにあり、6枚も蓋をしなければならないほど大規模な消火設備が必要な場所ではありません。いずれも水道幹線上であることから、流量を点検するための「区画量水器」なのではないかと考えています。
こちらも都の水道局資料から再度引用した図ですが、真ん中に弁を挟んで栓が2つあり、その線に分岐配管付きの流量計を取り付けて弁を閉じて測定する仕組みのようです。


で、この栓が消火栓としても使える、あるいは消火栓を転用しているというわけです。
実際に消火栓と弁を組み合わせていることが分かる例がこの岡崎市の蓋です。中央上に旧字で「區劃量水器」、その下に「制水辨」、そして両側に「消火栓」です。この例は3枚組ですが、林丈二氏の「マンホールのふた<日本篇>」には見事な6枚組の蓋(荒玉水道)が載っています。