我々東京ホルモンズは、あの頃が一番有意義な金の使い方をしていたB食家集団である。
少年時代＠代々木ミルクホールの話。
学校から帰ったらランドセル放り投げ
自慢の五段変速チャリでかっ飛ぶ訳ですよ。
塾でもソロバンでもなく
駄菓子屋に。
ベーゴマで言うところの男巻き、女巻きなんてのは
都会のお坊ちゃまが言うことば。
足立区でいったら小学生でも
チ〇コ巻き
マ〇コ巻きですよ。
駄菓子屋に於いては
いかにおばちゃんの目を盗んでクチに放り込むか。
いかにおばちゃんのモウロクに付け込んで払ったフリするかが
腕の見せ所なんです。
備え付けのゲーム機（主にハイパーオリンピック）に
お金入れるなんてヤボです。
電子ライターを分解してカチッとするところ（通称チクデン）で
お金入れるところをカチカチ刺激すればゲームスタートです。
縄張り争いもあります。
そんな時は爆竹やカンシャク玉って火薬の塊が武器になります。
軽い抗争ならカンシャク玉をチャリのタイヤに仕掛ける程度。
走り初めにパン！ってね。
知らない小学校の奴らが攻めてきた時は
シャツの背中やズボンのケツポッケにコッソリ放り込み
あとで皮膚が飛んだ時には僕らはそこに居ない作戦です。
余ったカンシャク玉は環七に撒けば車に踏まれてパンパン鳴り
運転手が驚いて急ブレーキしたりして楽しいです。
爆竹が余ったらバラして蝉の肛門に差して空中爆破が夏の風物詩です。
この様に駄菓子屋で全てを学んできた僕らですから
この手の店はとても興奮します。
ところでうまい棒の正しい開け方ってご存知ですか？
太ももに角度90度で振り下ろす訳ですよ。
すると中身だけニョキッと出てくるのです。
これが足立区的正しい開け方。
メーカー側も公認なハズです。たぶん。。。
そーいえば駄菓子屋でもんじゃって下町っぽいですよね。
僕らの地元では駄菓子屋ともんじゃ屋が一緒になった店は
もう無かったのですが、もんじゃ専門店はいくつかありました。
なかでもボクが通っていたのは、鹿浜交通公園脇の日の出。
具なんてキャベツがパラッとだけですよ。
ソースを怒られるまでブチ込んで、味なんてソースオンリー。
お金がある時はラメックを投入する訳です。
もう少し経済的余裕がある時はチェリオを添えます。
具がないので土手なんて作れません。
小学六年生までで十万回もんじゃを食べたボクでしたが
もんじゃの土手を見たのは大人になってからです。
十年でもんじゃは価格が十倍になりましたが
具も種類も何十倍にもなりました。
「おばちゃーん、もんじゃー。」
腹ペコで店に入ると
「キャベツ無いから食べたきゃ
八百屋行って買っておいでー。」
なんて客をパシらすなんて一度や二度じゃありません。
ソース入れすぎると本気で頭を引っ叩かれたもんです。
夏でお金ないと大変です。
公園の水道水も毎日だと飽きてしまいますし
近所のお兄さんが飲み口にオシッコトラップを
掛けたりするので危険です。
そこでコレ。
水道水を口に含み、空を仰いで粉を注ぐとあら不思議。
憧れのクリームソーダでイッパイになります。
二、三回コレを楽しんだ〆は袋に水道水を入れ
一粒の顆粒も逃しません。
この【粉ジュー】も三万袋は飲んだな。
白い粉にかけちゃ、俺達ロープーだよね。
あ、失礼しました。
楽しいね、ココ！やしろ（駄菓子屋）のおばちゃん元気かな。
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店名 代々木ミルクホール
住所 東京都渋谷区代々木1-32-12-2F
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