今まで330系セドリックを撮影した写真を紹介して来ましたが、Twitterで後期330セドリックの写真を投稿された方がいてコメントを入れたところ癪に障る返信をされたので今まで撮影した330系セドグロのセダン顔のマイナーチェンジ前後、各種グレードの写真と比較してみます。
(ハードトップは…すいません詳しくないので…セダン顔の方が好みなもので)
今回はその1・その2の続きでグレードの違いを中心に比較してみます。
ここでは1977年6月のマイナーチェンジ前が前期型、後を後期型とします。
最初は今となっては貴重な後期セドグロスタンダードを助手席側から並べてみます。
左側のセドリック スタンダードは2017年11月19日に青海臨時駐車場で開催された2017年お台場旧車天国にて撮影した332セドリック スタンダード。
右側のグロリア スタンダード仕様は2023年10月29日に埼玉自動車大学校で開催されたオートジャンボリーにて撮影したN331グロリアセダン スタンダード仕様。
デラックス以上のグレードはこちらとこちらで記載の通り、姉妹車であるセドリック・グロリアでグリルのつくりを分けていましたがスタンダードはセドリック・グロリア共通で採用されたグリルが用意されました。
(スタンダード用グリルは輸出仕様車にパトカー仕様車でも使用されました。)
先代の230セドグロはボンネットの形状が違ったので330系と比較するとスタンダードでもセドグロの見分けがつけやすかったのですが、330系がボンネット形状は完全に共通化のため、正面外観の違いはボンネット中央の小さなエンブレムぐらいしか見分けがつかないです。
フェンダーミラーもスタンダードはメッキ細ステータイプに丸形平板ミラー仕様でしたがこの仕様が採用されたのは330系が最後で、430系のスタンダードは330系ではデラックスで採用されたメッキ細ステーに角形平板ミラーにグレードアップ?しました。
あと、スタンダードやバン等のフロントガラスが強化ガラス仕様車はボンネット上にラジオアンテナがあるポールアンテナ仕様なので助手席側に設けられており、2枚ともボンネットにラジオアンテナが写っており、特にグロリアの方は伸ばしているので目立ちます。
なお、GL-EといったGL等はフロントガラス封入アンテナのためボンネット上にラジオアンテナがありません。
同様の角度で助手席側から撮影したGL-Eとスタンダードと比較するとラジオアンテナの有無がわかりますね。
フェンダーミラーの違いも目立ちます。
スタンダード等に採用された強化ガラス仕様車のみボンネットについているラジオアンテナですが、ドリフ大爆笑のもしもシリーズで使用されていた前期330セドリック スタンダードのボンネットに装着されたラジオアンテナがコントの小道具として活用されたことも…。
そのネタは東京都個人タクシー協同組合カラー(行燈がでんでん虫の方です)の前期330セドリック スタンダードの運転手(高木ブーさん)は死んでいて行燈表示もでんでん虫の「個人」ではなく違う形状の行燈で「故人」…。
最後にいかりや長介さんがボンネットについているラジオアンテナをデコピンするとチーンの効果音でした。
(「故人」の行燈は大都会PartⅡ第38話「凶器が走る」で便乗犯が用意した偽造個人タクシーの行燈に近い形状でした。)
比較写真の331セドリックGL-Eは2018年10月21日にところざわ自動車学校の教習コースで開催されたクラシックカー・フェスティバル in ところざわにて撮影。
赤い流線型回転灯(パトライト)を乗せた黒い331セドリックGL-Eははやり大都会PartⅢ~西部警察にかけて登場した黒パトを思い出します。(こちらで紹介した写真を再掲)
正面からそれぞれ撮影。
スタンダードはメッキ細ステータイプに丸形平板ミラー仕様のフェンダーミラーにセドリック・グロリア共通で採用された専用のグリルがやはり目立ちますが、このグリルは332セドリック デラックスを正面から見た画像と比べると
スタンダードのグリルは後期セドリック デラックス以上のグレードに採用された縦横直線的なグリルのデザインを手直しした感じに見えます。
主な違うところは
真ん中の縦ラインデザインがスタンダードは一番細いのに対しデラックス以上のグレードは一番太い
縦方向は共に4分割に対し、横方向はスタンダードは3分割に対し、デラックス以上は5分割
等でしょうか。
後細かいところですが、ライトケースにもスタンダードとデラックス以上のグレードには差異があり、2つある丸目ライトの間形状がデラックス以上のグレードはギザギザ状になっていますが、スタンダードはギザギザがなくつるっとしています。
グレーの332セドリックのグレードはデラックスですが、一番下のスタンダードに次ぐグレードという低グレードなのでフェンダーミラーはメッキ細ステーに角形平板ミラーでした。
比較写真の332セドリック デラックスは2014年9月29日に日産ヘリテージコレクションに保存されている車両を撮影しました。
運転席側から撮影。
この2台の後期セドグロスタンダードについて少し記載します。
左側の332セドリック スタンダードは上級グレードをスタンダード仕様にグレードダウンではなく、製造時から正真正銘のスタンダードという貴重な1台。
スタンダードはタクシー等営業車に教習車、役所等の公用車等がメインとして使用されることが多いですがオーナーさんより、332セドリック スタンダードはは元々自家用車として購入された車で、シートはオプションのセパレートシートでした。
右側のN331グロリアセダン スタンダード仕様は元々カスタムデラックスでネット上にはスタンダードグリルを装備する前の写真もありましたが、ライトケースを含めネットオークションでスタンダードの外装をパーツを集めてスタンダード仕様にされたとのことです。
N331グロリアセダン スタンダード仕様のエンジンですが、LPガスを燃料として走行するLPG車仕様というこれまた貴重な1台。
LPG車仕様はタクシー等営業車として使用されることの多いタイプですがこの車もこちらでも記載の通り1回も営業車として使用されたことがないという極めて珍しいパターンでした。
この2台はエンジン形式も異なりガソリン車の332セドリック スタンダードは6気筒OHCのL20エンジンに対しLPG車仕様のグロリアセダン スタンダード仕様に使用されているエンジンは直列4気筒OHVのH20Pと気筒数から違っていました。
330系セドグロが製造されていた当時、6気筒はガソリン車のみの設定で430系セドグロからLPG車仕様車でも6気筒LPGのL20Pが設定されました。
後ろからそれぞれ撮影。
テールランプはスタンダードもデラックス以上のグレードと同様にセドリックとグロリアは使い分けており、デザインも同じでした。
スタンダードのグレードエンブレムは「=N=」マークのみとシンプルでした。
ホイールキャップもスタンダード用のハーフキャップ(お椀キャップ)が目立ちますが、このハーフキャップはリムがよれても外れて飛んでいかなかったそうです。
実際、西部警察で前期230グロリア カスタムデラックスまたはスーパーデラックスの黒パトが追跡シーンでホイールキャップが飛んでいくシーンがあった他、Y31セドリックタクシーでもこちらとこちらで紹介した車でホイールキャップが飛んでいったのか一部外れた状態でした。
(ここまでの332セドリック スタンダードの写真はこちらとこちらで紹介した写真を再掲)
次はスタンダードの1つ上のグレードである332セドリック デラックスを運転席側からと後部から撮影。
デラックスからは上記スタンダードの所で説明した通りですがグリルやライトケースはGL系と同一ですが、フェンダーミラーはデラックスは一番下のスタンダードに次ぐグレードという低グレードなのでメッキ細ステーに角形平板ミラー仕様でリモコン式になるのはGL系からでした。
また、スタンダードに次ぐグレードのデラックスグレードにもパワステも未装備でした
グレードエンブレムはスタンダードに次ぐグレードという低グレードですがしっかりと「DELUXE」がついています。
デラックスは331セドリックデラックスが新車で大都会Part3で黒パト1台、散光式のパトライトを載せた白パト4台がGL-Eの黒パト1台とともに城西署に配置され、その後西部署にも配置されましたが大都会Part3第25話「通り魔」では巻き込まれ事故で白パト仕様が1台破損していました。
この332セドリック デラックス先ほど、上記で比較写真として真正面から撮影した写真の車体と同一で2014年9月29日に日産ヘリテージコレクションに保存されている車両を撮影。
(ここまでの332セドリック デラックスの写真は運転席側から撮影した写真を除きこちらで紹介した写真を再掲)
結構な長さになったので、ここで分けます。
なお、今まで紹介した330系セドグロは
前期型…前期331セドリックセダン GL その1,その2・前期330グロリアセダン SGLE
前期後期型の並び…前期・後期331セドリック セダン
後期型…332セドリックセダン デラックス・332セドリック スタンダード その1,その2・331セドリック GL-E・後期331セドリックセダン SGL-E・332セドリック SGL-E エクストラ その1,その2・331セドリック ブロアム その1
後期型の方が、大都会PartⅢ~西部警察にてメインで活躍のためか好みなので撮影した枚数も多いです。