きょうだい児は「弱い自分を受け入れることが怖い」本当は甘えん坊で、泣き虫で、わがままで、自分勝手。それでも、障がいのある兄弟姉妹のことを考えると、「強い自分でいなきゃいけない。しっかりしなきゃ」と感じてしまう。弱い自分と向き合って考えられる時間が欲しい。おはです #60423おは戦🔥fi
— とく@きょうだい児の葛藤から人生を学ぶ (@toku_siblings) April 22, 2024
きょうだい児とは、障がいのある兄弟姉妹をもつ子のことです。
自分が生まれた時、もしくは障がいのある弟や妹が生まれた時から、きょうだい児としての生活が始まります。
前回の記事は、こちらです。
きょうだい児は、弱い自分を受け入れることに怖さを感じます。
その理由は以下のことが挙げられます。
・障がいのある兄弟姉妹を守らないといけない
・しっかりしていないといけない
・強い自分であらねばならない
・弱いところを見せて、家族を心配させちゃいけない
・ちゃんとできるのが当たり前だ
・できない自分はダメな人と思う
本当の自分は、
・甘えん坊
・泣き虫
・自分勝手
・自由奔放
・面倒くさがり
・プライドは高い
・小心者
自分自身が、自分のことを一番わかっています。
それでも、家族や周りの人から求められることが大きいので、本当の自分と周りに見せている自分が異なってしまい、ギャップを生み出します。
このギャップが大きければ大きいほど、弱い自分を受け入れることが怖くなります。
”本当は、こんなことしたくないんだけれど・・・”
”できれば、断りたいんだけど・・・”
という、本心を隠す必要があり
「わかりました。」
「期限までに完成させます。」
「これまでよりも良くしていきます。」
と必要以上に、自分にプレッシャーをかけてしまいます。
できる自分を演じる必要があり、難しい・大変だと思うことに対しても、強がってしまいます。
そして、人に頼ることも苦手だし、さまざまなことを一度にこなすことが得意ではないため、一人で苦しい気持ちを抱えてしまいます。
それが過度になってしまうと、心身ともに疲れてしまい、体調を崩してしまいます。
数日で回復する程度であれば、まだなんとかなりますが、”強くあらねば・・・!”と意固地になることで、限界が来ていることを無視して、無理しすぎてしまいます。
気がついた時には、学校に行けなくなったり、仕事を長期間休んだり、想定していない出来事が次々に起こってしまいます。
それによって、さらに自分自身を追い込んでしまうのです。
”学校に行けなくなった。ダメな自分”
”出社できなくなった。迷惑かけてダメな自分”
”頑張れなかった。どうしてこうなったんだ。もっとできただろ”
”こんな自分、もうどうなってもいいんじゃないか”
負の思考回路になってしまい、正常な判断ができなくなってしまうおそれもあります。
本当の自分を見せてしまったことに対する、恥ずかしさや申し訳なさ、自分に対する怒りなどいろいろな感情が渦巻いていきます。
周囲から求められていることと、自分自身の気持ちが違うことで、人知れず苦しさを抱えやすいきょうだい児ですが、不登校・休職など、きっかけにより、自分を見つめ直すことができるようになります。
<不登校から気が付くこと>
学校に行けなくなったことで、初めはモヤモヤした気持ちで過ごしたり、何をしていいのかわからなくなったりすることがあります。
しかし、学校に行かないことで、自分自身の調子が良くなってくることを実感できます。
過度なプレッシャーや頑張りすぎていた自分に気がつくことができるのです。
「学校に行かなければいけない」という気持ちから解放されることで、自分が好きなように1日を使うことができ、今までできなかったことに時間を費やすことができます。
『学校には行きなさい』という家族や先生の言葉が突き刺さって、しんどいと感じることもありますが、どんなことをしている自分がいいのかを理解することができます。
そして、ふとしたきっかけで、学校にまた行けるようになるのです。
”そんなに頑張らなくてもどうにかなるじゃん”
”ちょっとくらい失敗しても、死なないじゃん”
こんなふうに思えるようになります。
<休職して気がつくこと>
社会人になって、バリバリ仕事をこなしていたのに、急に仕事を休むことに、初めは申し訳なさを感じてしまいます。
体調は良くないし、自分の感情がわからなくなってしまいます。
家族の言葉も頭に入ってこない、誰の言葉も信用できない。休んでいるのに、仕事のことを考えてしまう。
時間が経つにつれて、会社に行かなくても生活することができること、仕事で気を張って過ごさなくてもいいこと、穏やかな気持ちで1日過ごせることを実感していきます。
あれだけ、仕事のことを考えていたのに、自分自身に目を向けて、これからの生活についてを考えることができます。
必要に応じて、カウンセリングなどを受けることもありますが、それを行っていくことで、さらに”自分とは何か”を考えることができるようになります。
「どんな自分でも、自分だ。ダメな自分も自分を作っているピースの1つ」
このように思えるようになります。
ありのままの自分を受け入れることは、弱い自分自身を認めてあげて全てを受け入れることになるため、しんどいと感じてしまうことがあります。
それでも、弱い自分を受け入れることができたら、素直に相手に助けを求められるようになるし、相手を思いやる気持ちを持つこともできるようになります。
強がって、頑張っている人を見つけることができ、その人に寄り添ってあげることもできるようになります。
自分の体験をそのまま伝えられるって、すごいことです。
嫌な反応をされることもあるかも知れないですが、そんな自分も受け入れられるようになるので、ますます人生が楽しくなっていきます。
弱い自分を受け入れる、素直な気持ちで過ごす、簡単なようで難しいことですが、これができるようになったら、素敵な景色が目の前に広がっています。
少しずつ、壁を乗り越えていけるようにしていきたいですね。
次回に続きます。