きょうだい児は「素直に人に頼ることができない」頼ると周りの人に迷惑がかかる、自分は他の人よりもできていなければならない、誰かを頼るなんて情けない。小さな時からそう思い込んできて過ごしてきたから、どうやって人に頼ったらいいのか、依頼したらいいかわからない。おはです #60509おは戦🌳ih
— とく@きょうだい児の葛藤から人生を学ぶ (@toku_siblings) May 8, 2024
きょうだい児とは、障がいのある兄弟姉妹をもつ子のことです。
自分が生まれた時、もしくは障がいのある弟や妹が生まれた時から、きょうだい児としての生活が始まります。
前回の記事は、こちらです。
きょうだい児は、素直に人に頼ることができないことが多いです。
その理由としては以下のことが挙げられます。
・頼ると周りの人に迷惑がかかってしまう
・自分は他の人よりもできないないといけない
・誰かを頼るなんて情けない
・これくらいできて当たり前
・こんなこともできないのかと思われたくない
・人に話しかけるのが怖い
・嫌な顔されたらどうしようって考える
・お願いすることに抵抗がある
小さな時から、障がいのある兄弟姉妹の手伝いをしてきて、自分の気持ちを素直に言うことができなかった影響から、何かあったときに人に頼るという行動ができなくなります。
”大変だ”
”助けてほしい”
”どうしたらいいかわからない”
こんな気持ちになることも、しばしばあります。
『わからなかったら、聞いたら良いじゃないか』
こう思う方も多いと思いますが、人に聞くという選択肢が出てこないです。
”わからなかったら、自分で何とかするしかない”
この気持ちが先行してしまいます。
だから、他の人が、相談している姿を見ると、
・自分から相談することができてすごいな
・わたし(ぼく)も相談できたら良いのに
・スッキリした顔で戻ってきているな
・早く解決できていて羨ましいな
このような思いを抱きます。
できるだけ、問題は抱えずに、相談したいと頭の中では思っています。
それでも、今まで人に頼ることができなかったので、「どうやって声をかけたら良いんだろう?」「なんて言ったら伝わるのかな?」と考えてしまいます。
相談するための、セリフを紙に書き起こして、”こういう風に言ったらきっと大丈夫かもしれない”と練習をしてから相談をしにいきます。
いざ、相談に行こう!と思った時に、相談をしたい人のところに誰かがいたら、相談しようと思っていた気持ちが揺らいでしまい、相談するのを諦めてしまうこともあります。
そうすることによって、問題をずっと抱えてしまうのです。
誰かに相談したら、すぐに解決することも、時間がかかってしまい、さらに自分の自信がなくなってしまいます。
『いつでも気にしないで相談しても良いんだよ』
そう言ってくれるのは、とてもありがたいですが、そもとも人に素直に頼ることが苦手なので、相談するというハードルを超えることが大変です。
ハードルを頑張って超えて、相談して、解決できなかった・・・という結末を迎えてしまった時には、絶望を感じてしまう時があります。
そんな時には、”相談できた自分を褒めよう!”と思いますが、相談したのに・・・という思いが強くなってしまい、どんどん落ち込んでいく傾向にあります。
素直に人に頼ることができずに、人知れず悩みを抱えているきょうだい児ですが、これによって得られることもあります。
<自分で考える力がつく>
相談する前に、まずはどうしたら良いのかを自分で考えることができます。
この視点から考えてみたらどうか、あの考え方を真似してみたら解決できるかも知れない。
いろいろな考え方が浮かんできます。
そうすることで、これまで考え付かなかったこともヒラメいて、すんなりと解決することができることもあります。
また、自分で考えても解決策が見出せなかった時。
相談するときに、このやり方・あのやり方・・・と自分が考えた方法を提示することができます。
それによって、相談相手から、新しい考え方を教えてもらうことができ、さらにこれまで考えたやり方は別のことにも使えるかも知れないとアドバイスがもらえることがあります。
直接、その時の問題が解決できなかったとしても、次に向けた方法を見出すことができるのです。
<相手のタイミングを推し量る感覚が掴める>
忙しい相手だと相談するのが難しいことがあります。
”今だ!”と思った時に、タイミングよく相談できることが少ないこともあるからです。
常に、いつなら相談できるのか、相手の状況を把握しながらタイミングを見計らうことができます。
良いタイミングで話ができると、より良い方法を教えてもらうことができることをわかっているので、効率よく、効果的な方法を見つけることもできます。
他の人がタイミングが合わずに苦労している時にも、難なくクリアすることができるので、タイミングの測り方を教えてほしいと言われることもあるのです。
人に素直に頼ることができないのは、マイナスと捉えられがちですが、慎重に物事を見極めて進めることができるという強みに繋がっていきます。
これに、人に頼ることができるようになったら、もっともっときょうだい児の力が発揮されます。
1つの側面だけで判断したりみたりするのではなく、広い視点で見ることができたら、世界はもっとより良いものになっていきます。
きょうだい児はその世界を自分の人生をかけて作ることができるのです。
次回に続きます。