世界史上、類を見ない命脈。
⑤
この7年ほどマンガにて
15世紀・東ヨーロッパの小国、ワラキアの
歴史を見続けているわけですが、
🔻🔻🔻
じゃあ彼の国の『敵』である
オスマン帝国って、
果たしてどんな国だったんやろという
気持ちが芽生え、今更ながら手に取りました。
約600年(13世紀末〜1922年)も続いてた、
ということにまずブッタマゲた←言い方
そんなに長く続いたひとつの『王朝』は
世界史上無いんだってΣ(゚Д゚)。
王朝の命脈を保ち得た理由は、
後継ぎの皇子の母が
基本的にハーレムの女奴隷だったので、
他の国みたいに、政略結婚による弊害の
『外戚』による政治的圧力が少なかったり、
男子がたくさん産まれても
1人が皇帝になったら他の兄弟たちを
皆殺しにして争いの種を断ったこと・・・
・・・等が挙げられていました。
『兄弟殺し』はさすがに近代になると
殺害→幽閉に変わったみたいだけど、
それでも酷い話だね
あと善し悪しは別にして、
『国を護る兵隊』になるための
教育訓練制度がキッチリしていたんだなあ、
という印象がありましたね。
イスラム教徒でなくとも受け入れたりね。
マンガ『ヴラド・ドラクラ』に敵役として
出てくる第7代皇帝・メフメト2世も、
その生涯を追うと肩入れしたくなる。
征服王ではあったけど、哀しいね(´;︵;`)。
『闇のパープル・アイ』等で有名な
篠原千絵先生がオスマン帝国を描いた
マンガがありますね🔻🔻
イスラムの国なのに男性陣にヒゲが無く、
ALLイケメンばっかりetc,に
ちょっと違和感があって、
5巻くらいで
読むのを小休止しているんですが、
ココで描かれている帝国の第10代皇帝・
スレイマン1世(16世紀)についても、
上記の本ではしっかり章を立てて
解説されており、有り難かったです。
それと同時に
スレイマン1世の側近として寵愛された
イブラヒムの最期まで知ってしまい、
なんともいえん心境・・・・・・
酷いなあ、としか言葉が出てこなかった
篠原先生のマンガの主人公であり、
女奴隷から成り上がった寵姫ヒュッレムは
政治的にも大いに力を奮い、
存外幸せな生涯だったのかもとは思いました。
まあ、拉致られて売られてハーレムに入る、
という時点で酷いんだけどね
英雄アタチュルクによる
トルコ共和国の成立により、
オスマン帝国は滅亡するわけですが、
最後の皇帝が国外追放となり、
かつての『父祖が征服した地』である
ハンガリーなどを通る。その辛さよ。
ラストエンペラーの陰鬱。
遺した言葉が胸を打つ。
栄枯盛衰。
史上類を見ない命脈を繋いでも例外は無く。
膨大なエピソードの数々に
頭がグルグルにはなりますが、
勉強になりました。
著者先生、ありがとうございましたm(_ _)m