親戚みたいな「英国菓子ベイクウェルタルト」と「フランス菓子タルトアマンディーヌ」 | とこかしこのお菓子作りの日々 ~お菓子教室開業にむけて~

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親戚みたいな「英国菓子ベイクウェルタルト」と「フランス菓子タルトアマンディーヌ」

 

 

先日、クルミとチョコレートのタルトを教わったときに持ち帰った、タルト生地の余りで英国菓子 ベイクウェルタルトを作りました。ベイクウェルタルトとはイギリスは中部にあるベイクウェルという村で生まれたタルトです。

 

※こちらはくるみとチョコレートのタルト。こちらのタルト生地の余りを使いました。

 

 

  タルト生地の切り落としも大切に使い切ろう

 

タルトを作るとき、どうしてもタルト生地が余ります。タルト型に生地を敷きこむとき、型からはみ出た生地はカットするので、そこがいつも中途半端に余ります。そのまま焼いても、クッキーとしておいしいといえばおいしいのですが、味気ないといえば味気ない。

 

 

捨てるのももったいなくて、少量あまったタルト生地は、いつも小さい12㎝サイズのタルト型に無理やり敷きこんで冷凍しています。

 

 

生地としては、何回もいじっているし、切れ切れになった生地を集めて丸めたりしているので、最初の生地に比べると、食感などは劣ります。売り物にするとか、誰かにプレゼントできるものではありませんが、家のおやつとしては十分に使えます。

 

 

  英国菓子「ベイクウェルタルト」作り

 

というわけで、ベイクウェルタルト作りです。

冷凍しておいたタルト生地を空焼きします。空焼きするときは、型いっぱいにタルトストーンを入れるようにします。(今回は諸事情ありまして、小豆を使っています。)

 

 

 

 

空焼きした生地にはフランボワーズのジャムを敷き詰めます。その上に、アーモンドクリーム。

アーモンドをトッピングしてから焼いていきます。

 

 

焼きあがったところ。実に素朴な見た目です。

 

 

 

 

 

熱がとれたベイクウェルタルトに、アプリコットジャムを塗ってお化粧しておきました。見た目がツヤツヤおいしそうになるだけでなく、乾燥を防いでくれます。アプリコットジャムにはあまりくせがないので、お菓子のつや出しには、万能選手のジャムです。

 

 

 

 

  英国菓子「ベイクウェルタルト」とフランス菓子「タルトアマンディーヌ」違いは?

 

 

ところでベイクウェルタルト、フランスにも似たようなタルトがありますよね。

 

そう、タルトアマンディーヌです。

 

こちらも、タルト生地にアーモンドクリームを流して、アーモンドをトッピングして焼き上げます。

イギリスのベイクウェルタルトとフランスのタルトアマンディーヌの違いは2つ。

 

・ベイクウェルタルトは底にフランボワーズを流す

 

・ベイクウェルタルトは生地がショートクラスト生地(ブリゼ生地のようなもの)、タルトアマンディーヌはシュクレ生地

 

 

※ベイクウェルタルトは下にフランボワーズジャムが見えます。

 

はっきり言って、ほとんど同じです。実際、どちらが先にできたのかはわかりません。

 

そもそもベイクウェルタルトの元祖は「ベイクウェルプディング」という、材料はほとんど同じだけど、食感がちょっとちがうお菓子だったようです。

 

タルトの基本の構造、「タルト生地+アーモンドクリーム」という組合せは、まさに定番中の定番ですが、どういう形で生まれたのか、興味深いところです。

 

 

お菓子を作っていると、フランス菓子と英国菓子、アメリカのお菓子と英国菓子、あれれ、似ているな~というものが、時々出てきます。似ているお菓子たちが、実はどこで最初に生まれたのか、どうやって広がったのか、お菓子ひとつとっても、生い立ちや歴史が複雑なものが、意外とたくさんありそうな気がしています。

 

 

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。