「マドレーヌはおへそができないと失敗」という思い込み | とこかしこのお菓子作りの日々 ~お菓子教室開業にむけて~

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「マドレーヌはおへそができないと失敗」という思い込み

 

 

焼き菓子を選ぶときや食べるとき、なんとなく「こういう姿かたちであるべき」と、思いこんでいること、ありませんか?

 

 

おへそのないマドレーヌ

 

まんなかがぷっくりとふくらんだ、いわゆるおへそのあるマドレーヌ。

 

 

いろんなサイトを調べたりすると「マドレーヌのおへそはおいしく出来上がった印」と、よく記されています。わたしが大好きで、よく作っている代官山のお菓子教室のマドレーヌは、そんなにおへそがでません。ほぼ出ないと言っていいくらいでません。でもしっとりしていておいしいです。

 

あ、出来立ては外がカリッとしていて、ますますおいしいです。おへそを出すことがマドレーヌのおいしさの印なんて、まったく考えていないレシピです。

 

 

 

 

確かにおへそがきちんとできているマドレーヌは、見た目もかわいらしいし、なんとなくの思い込みで「おいしいいマドレーヌの証」なんて、とらえがちですよね。

 

でも、おへそを出したいからと言って、おへそ優先のレシピ、たとえばベーキングパウダーを多めにするといった話になってくると、ちょっとちがうよね?と思ってしまいます。もしかしたら、ちょっとパサついたマドレーヌになっているかもしれません。

 

 

オオカミの口のないスコーン

 

 

スコーンといえば、ぱっくりと割れたオオカミの口。オオカミの口がないスコーンは失敗と、なんとなく思い込んでいませんか?

 

もちろん配合などにもよりますが、オオカミの口がないスコーンを「失敗」とみなしてしまうのは、かわいそうな気がします。ステイシー先生や、レイジーデイジーベーカリーの中山真由美さんは、「オオカミの口」は、なくてもかまわないとおっしゃっています。

 

 

 

 

ステイシー先生のレシピは、しっかりオオカミの口ができることが多いですが、レイジーデイジーベーカリーのスコーンは、あまり明確なオオカミの口はありません。でも、めちゃくちゃおいしいです。生地をさわるのは必要最低限、とにかくさっさと作ってねというレシピです。作り始めてから出来上がるまで、あっというまの神様のようなレシピです。

 

 

練馬にある「にこすこーん」のスコーンも、まったくオオカミの口はありません。ベーキングパウダーが必要最低限しか入っていないので、それほどふくらみません。でも、「にこすこーん」のスコーンも、食べやすくておいしいのです。

 

 

「オオカミの口」ができると、なんだかうれしい気持ちになるけれど、「オオカミの口」を作ることが最優先になるのは、これまたちがうのだろうと思っています。

 

 

割れ目のないパウンドケーキ

 

 

パウンドケーキも、表面がもりあがって、ぱかっと割れているとおいしそうにみえます。でもパウンドケーキは、ぱかっと割れないレシピもあります。

 

ぱかっとはっきりとは割れていないパウンドケーキ。実はしっとりしていておいしいことが多いです。今までの経験からも、ぱかっとした割れ目があっても、イマイチのパウンドケーキはいくらでもあります。割れ目があるとおいしそうだし成功したパウンドケーキにみえるけど、見た目だけで判断してはいけないと思っています。

 

 

 

 

お菓子の見た目も大切だけど

 

 

「お菓子の姿はこうあるべき」という思い込みにとらわれていると、ほんとうにおいしいお菓子を逃してしまったり、ほんとうはイマイチのお菓子を「おいしいにちがいない」と思いこんでしまうことがあるかもしれません。

 

もし姿かたちが、「おいしい」とされているものと違っていたとしても、「おいしい」と感じることができるお菓子があれば、それは正解のお菓子なのだと思います。自分の感覚を信じてあげたいものです。

 

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!