【SR】コラム:スンリに対する一審判決は不当にみえる | SR記事訳

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備忘録目的

一方的すぎるスンリの一審判決。控訴すべきだ。バーニングサンゲートを隠す判決。

2121.08.14 7:30

スンリ(イ・スンヒョン)に対する軍事裁判所の一審判決は、過度な加重処罰というしかない。懲役3年に約11億5000万ウォンの追徴金命令に法廷拘束まで。バーニングサンゲートの実体的存在は変わらず社会にある。実質的存在ではないパンツ社長程度のスンリだけがひどい罪を被るような判決が出た。
 
彼を憎む視線で見ると、[本判決は]正義が具現したことのように見える。が、法は公正でなければならない。法は偏ってはならぬという基本を考えれば、本判決は過度に偏向した高圧的判決と言わざるを得ない。無罪推定の原則は10%も反映されていない。90%以上が有罪推定の原則で判決を出したと言っても過言ではないほど、量刑がひどすぎる。

 


<写真出典:聯合ニュース>

今までに社会的凶悪犯罪を起こした事件でも見ることのできない重い量刑だ。計9つの容疑すべて[有罪]認定して判決を下したことは理解できないところである。

 

売春処罰法違反(あっせん、買春)、業務上横領、特経法上業務上横領、証拠隠滅教唆⁽¹⁾、性暴力特別法違反(カメラなどを利用撮影)、常習賭博、外国為替取引法違反、特殊暴行教唆、食品衛生法違反の9つだ。

軍事裁判所は最大限の加重処罰罪を適用した。彼自身の性売買だけでなく、投資家に対する性売買をも事実と認定し、判決を下した。カメラなどを利用した撮影も認め、量刑の根拠とした。
 
スンリの買春については処罰すべき事項であるため、それについては過剰とは言えない⁽²⁾。しかし、消費者の立場[スンリ]とブローカーとしてのユ某氏が反対の量刑を受けることは話にならない。

 


<写真出典:聯合ニュース>


投資家に対する性売買斡旋計画も、家族が一緒に来た旅行ではありえないことなので、成立段階の処罰はできない。3000万ウォンを超えるホテル代を使ってもてなしたからといって、性売買を認める根拠にはならない。

 

特殊暴行教唆事件も同様だ。スンリは気分がよくなく、やめようと言ったとしてもだ。組織暴力団を呼んだのはバーニングサン社長のイ氏⁽³⁾の単独決定だ。手を出したのは別人なのに、どうしてスンリがその罪を問われなければならないのか。[つまり]わざわざ[スンリに対して]攻撃的に表現しなければ、スンリを処罰できないのだ。
 
流布したという撮影物も特定できない人物の写真で、流布したというチャンネルも小規模のグループトークでの流布であり、非公開の流布だ。 重犯罪とは言い難い。 罰金程度の事案と見るのが正しい。

スンリの9つの容疑のうち、処罰可能な容疑は「賭博関連の外国為替取引法違反」と「直接消費した性売買」程度が重い容疑だと言えるだろう。
 
この2つの容疑をそれぞれ調べてみる。[スンリは]計22億ウォン程度の賭博をしたということだ。この金額を正当な手続きを踏まずに調達したというのが問題だ。これのみの量刑を計算すると、量刑は業者ならば3年以下の懲役または2億ウォン以下の罰金刑である。単純利用者は2年以下の懲役または1億ウォン以下の罰金刑だ。スンリの場合、単純利用者として2年以下の懲役か1億ウォン以下の罰金刑のはずだ。実際、一般的な判決事例では半分以下の罰金刑で終わる可能性が高い。懲役刑になっても1年以下の量刑が出るようだが、スンリは最大値まで加重処罰されたようだ。

 

<写真出典:聯合ニュース>

性売買斡旋などの事案も、斡旋行為をした者が3年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金刑に処される。 スンリは斡旋ではなく利用者だ。1年以下の懲役や300万ウォン以下の罰金拘留に処されるのが一般的だ。しかし斡旋者と見なして最大値の刑量を出したのが軍事裁判所だ。
 
逃走の憂慮があるという論理も話にならない。実刑を言い渡されたから逃走の恐れがあるという理屈だ。軍人の身分である者がどうして逃走の恐れがあるというのか。とんでもない判断だ。

スンリはまったくの無罪だとは言えないかもしれない。しかし、重大犯罪成立の根拠も明確でない容疑すべてを最大値で覆い隠す行為は、正しい法治判決とはいえない。
 
仮にも法治を叫ぶのであれば、立証可能な事件に限って量刑を定めなければならない。単にホテルでもてなしたからといって性売買斡旋につなげるような無理をしてはならない。彼が性売買したからといって斡旋者と見なすのも話にならない。

バーニングサン論議は、誇示欲とそぐわない友情でスンリが名義を貸したことによるものと考えるのが比較的正しいだろう。そこを運営したイ某氏とチォンウォン産業のユ某氏⁽³⁾の不正な事業形態で起こった事案と見るのも、比較的正確な見方だろう。世間知らずのスンリが一緒につるみ、あらゆる濡れ衣を着せられた事件と見られても仕方ないだろう。
 
いざ重刑を受けるべきバーニングサン社長のイ某氏とチォンウォン産業のユ某氏⁽³⁾。組織暴力団など黒い社会とのコネクション。そして、多くの過程で捉えられた警察関係者や権力者たちは、みな抜け出した状況で、スンリの重刑は悔しいと思っても当然だ。

スンリは即刻控訴し、転役も保障されなければならない。そして、まともな捜査を行わずに判決を下した軍事裁判所ではなく、民間裁判所で二審判決を受けられることを望む。
 
スンリの重刑はしっぽ切りと見ざるを得ない。頭部や悪のコネクションには影響がない。スンリだけが懲役3年、追徴金11億5690万ウォンを言い渡されたのは、どう考えても荒唐無稽だ。バーニングサンゲートのキモはスンリではなく、また別の悪のコネクションだ。なぜ、彼らの罪がスンリで隠れなければならないなのか。いくら考えてもあきれるばかりだ。

※ [ ]内は加筆

2021.08.14 FreeMouthPaper
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⁽¹⁾ 証拠隠滅教唆は公訴事実に含まれていない
⁽²⁾ なおスンリは自身の買春容疑を否定している

⁽³⁾ 恐らくユリHDのユ・インソク氏のこと