【喘息と糖尿病】服薬指導の提案 | todakaclのブログ

todakaclのブログ

呼吸器内科開業医(救急救命15年/呼吸器40年)
折々につぶやき珠に【大声カモ(*'▽')
当面【gooブログ】で消失した過去ログ掘削が主です

【喘息と糖尿病】服薬指導の提案

2006-09-12 08:43:03 | 健康・病気

プチ冬眠~仮眠かな。⇒呑みが足りんくて本業の元気が。完全にアル中のたわごと状態。ちょい危ないかも。

先ずはご報告。やぁ~、3周年の内祝いは盛り上がりました。18才からこの方、32年間幹事をすることの多かった小生ですが、これ以前も、これからもこんな楽しい宴会は味わえないような気がしました。喜ばしいことに、幹事、ホストの小生のそれらしい正式な挨拶が終わるや否や、あっという間に、三々五々あちこちで数人ずつ固まって、料理・酒の話、まともなトピックス、下世話・笑えるゴシップで弾む弾む。( > 3年間の苦労話よりも)

常ならず、皆の様子を見ては盛り上げる仕事が、全く不要で、小生もお気楽にマイ・ペースで呑んで、食べて、話し込んでました。ヨキカナ。若い頃の病棟コンパの雰囲気を懐かしく味わえ、最高の夜でした。

一つ悪夢が。友人の一人がマメにマメに写真とってるなあとは思ってたのですが、明けの月曜日ガシッとアルバムに設(シツラ)えて持参。一次会の最初の頃は兎も角も、ページをメクルごとに段々おどろおどろしい場面が目に飛び込むようになって、聞けば、【主任】から門外不出・封印の命下ったそうな。サモありなん。まあ、数年先にメンバーで懐かしむ素材に録って置きませう。

【本題】

ま、突飛にみえる組み合わせではあります。一応慢性疾患という点は共通。どちらかと言えば、【喘息】は呼吸困難と言う点で、発作性ということが少し違いますが、肺気腫、慢性気管支炎、肺線維症、結核後遺症あたり。【糖尿病】は血管の性能を悪くすると言う意味で、高脂血症(高コレステロール血症)、高血圧、ちょっと違うが高尿酸血症(通風)あたりが類縁疾患ですよね。方や、息苦しさという症状と向き合わざるをえない、方や症状が殆どないのに、将来の自分を守るために、理性を最大限働かせてがんばって治療する。だいぶ違うんじゃないの、が最初の感触でしょ。

【大胆な提案】。というか、既に小生が主としてとってる手法を紹介、賛同してくだされば幸いとの思いで語ります。

キー・ワードは【感情移入】【思い入れ】です。相手への「思いやり」という言葉は、使われすぎて、表層的な言葉になってしまい、本来の意味・意義が伝わらないので、あえて外してます。

治療の現場で、臨床で最も重要なのは、医師と、患者さんが互いに信頼することでしょう。それを基礎にして、治療が奏効し、疾病のコントロールが上手くいくようになるのです。慢性疾患では、「治癒」という言葉が使えない、使いづらい。「寛解」という言葉を使うこともありますが、一般的な言葉ではないので、伝わりにくい。「コントロール」出来てる、が案外使い勝手がよいと存じます。(ちなみに、喘息では「ウェル・コントロール」がすでに認知されてる言葉。)

「診療」というのは、診断と治療。改めていうまでもないかもしれないが、内科は診断が、外科は治療が腕の見せ所です。で、内科はガシッと診断したら、日々の治療できめ細かな工夫重ねて、ウェル・コントロールを患者さんにもたらすのを目標に働いてます。そのときは患者さんはエステのお客さん状態ではなく、ゴロンと寝転がっておまかせモードなんかじゃありません、積極的に治療に係わるのが前提・必須。お互い様。どちらかといえば、主役・プレーヤーや患者さんで、医師は脇役・コーチ。ここんところを誤解してる患者さんがいますが、今回は略します。

積極的に、治療を受ける気持ちがありながら、「川で溺れてるヒトに、何で入ったんだと説教して、何か浮くものを投げるなり、サオを出すなりして助けようとしない。」、「仕事で時間が厳しくて、やっと工面して、受診したのに、もうクスリが切れてるじゃないかと、いきなり罵倒される、果ては『もう診ない。』」はあんまりじゃありませんか。その患者さん達にとって、失礼だし、ある種侮辱です。皆生活が掛かって、その中で、自分のために費用・時間をひねり出した結果が、斑マダラな受診になってる。そのことが読み取れないのでしょう。「ちゃんとクスリを服用しないから、治らないじゃないか。」も、よく考えれば、責任転嫁。まるで医師側には落ち度がないように持ち込まれてますが、関係を。受診頻度をそのヒトの病状・日々の生活を加味して適正に持ち込んでいくのも、医師の腕。まるで、小学校の生徒を叱るように、一方的に物を高飛車に語る医師は、【自省】がないといわれてもおかしくないでしょう。

誤解なきように。あくまでも、自身が治そうという意志の強い患者さんが、未熟な医師のバッシングに逢った場合の話です。

「もう診ないから、貴方のような診療態度の悪い患者は。」というのは、殊コト、糖尿病の場合が伝わりやすいので、例にします。

じゃあ、誰を頼るんですか。そう、糖尿病の方には、無いつもりと逃げ回るヒトも多々いますが、そうでなくて頑張る気はあるけど、「生活」が。そう、生活が第一です、誰にとっても。会社で上司に残れといわれたら、そう簡単に、「予約診療に」なんて言い出しにくい。仕事上で、査定に響く不安がよぎります。で、何人かの医師を回りまわって、小生のような、よく言えば寛容な、悪くはいい加減な医師のところで、【それなり】の治療に安住を見い出すのです。そのヒトのライフスタイル=生活の様式にあった治療計画・服薬指導・受診頻度。データもきちんと見据えて、HbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)が14とか12とか、血糖値が300とか派手な初診が多々ありますが、そんなモンです。3ヶ月、6ヵ月後にどこまでましな数値にできるのか、互いの工夫・努力次第です。おかげさんで、当医院の糖尿病患者さんのHbA1cの平均値は、6.5とか7.0のウェル・コントロールとは程遠い8.0とか9.0ですが、これもありです。上手く言ってる患者さんだけしか通院させない、無意識にそうなってる場合も含めて、それでは、片手落ちでしょう。

この役を受け持つ医師(案外一般内科医に多いかも)が必要なのが現状です。嘆かわしい。もっと専門を名乗る先生方のキャパが上がることを望みます。

まだ少数派ではないかと感じてるのですが、この流れが大きくなることを願ってます。

続きは、またココに書き込みます。喘息etc