【乾坤一撃】:メタボ政策のお馬鹿に物申す。 | todakaclのブログ

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呼吸器内科開業医(救急救命15年/呼吸器40年)
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【乾坤一撃】:メタボ政策のお馬鹿に物申す。

2009-03-29 21:36:33 | 健康・病気

1)メタボの前に、コレステロールの誤りを正せない6っつの学会の綱引き。
 始まりは、三共製薬(最近CMしてるから馴染みのはず)⇔第一三共になっちまった。が【メバロチン】というクスリ界の確変(確率変動:CRパチンコ用語)を起こす発明品だったのを販売した1980年代後半。小生が4,5年目で指導医(小ベン⇔オーベン)だった頃のことだ。
 それまでの「シンレスタール」が、総コレステロールをせいぜい数%しか下げ切れなかったのに、こいつは250をいとも簡単に210に下げたりする、設計自体が画期的なクスリだった。
 それを受けて、当時の関係学会は、たいした根拠もなく目標上限値を250⇒220にした。
この辺は、J curveという、生化学的に常識の低ければ低いほど生存率が上がるという意味で、服薬効果からして妥当な数字だと、不肖戸高も思う。(注:Jの意味は、下げすぎると逆に死亡率が跳ね上がる現象。100では寿命が多種の要因で縮む。)
 アトがいけない、高コレ⇒動脈硬化⇒心筋梗塞>脳梗塞で、特に日本人はアメリカ人の1/5しか心筋梗塞による死亡がない。そして、いずれの民族も同じ値のコレステのヒトでは、死亡率は男性>>女性なのだ。
 つまり、女性の目標値は当然、男性より高め・緩めに設定できるはずなんだ。総コレで言えば250:220前後、悪玉LDL-choなら160:140前後が、小生的なセンス。なのに、元がしっかりしたmega studyの根拠もなく何となく決めてた基準だったことと、商業主義の絡みで、言い換えると、健康食品業界>特保(特定保健食品:国がらみのヤラセ)>医薬品(つまり我がご同業者)の利益を守るために、緩めない・揚げない。嘆かわしいこと甚だしいなり。ま、資本主義の国のよくある話題でしかない。
 だから、【女性の皆さん】総コレの250位や、LDLの160位は、【気にしないこと】。ストレスが減るだけ、旦那よりさらに長生き。アハハッ!小生は男子ですがね。一人身のジジイは寂しすぎるから、是非見送りの役のほうをお引き受けいただきたいものですなあ。

2)メタボリック症候群(〇〇シンドローム)
 は、本来、真面目で、人類の将来を考えた医師たちが、病気の予備軍たちに警告して、生活を変容させることで(今の文明はカラダに悪そう)、長生きしてもらいたい狙い・志で提案した、病前状態・未病(←この台詞は、しょうもない「養命酒」がCMで使いやがって、こそ泥が漢方を語るなっ注の。)のはずだった。
 これまた、商業主義の餌食で、検診機構がまず飛びついた。だって、今までの10倍近い再検診が勧告できるから、薄利多売でも行けるくらいだ。糖尿も、血圧も、脂質も、全然病気でない人たちに、2次検診を勧めれる。旨みありすぎ。ほかは、先述の3者も当然、カタル(九州弁)・加わる。
 中でも、目を覆いたくなるような、悲惨な事実。WHO(世界・保健・機構)がCT代わりだった【腹囲】が使えないと勧告し、2008.4には先進国の大半が、メタボ診断基準から【腹囲】を外したのに、【特定検診】(格好よさだけだった、残忍な純一郎.Kの負の遺産)が丁度実施に当たり、日本だけが、身長も補正に使われてない・年齢はさらに、その上平均身長の低い女性のほうに緩い腹囲85:90が、化石のように、今年も使われている。滅びてしまえ、特定検診。福岡の優等生の【ミニ・ドック】を奪いやがって。おばか。
 一寸冷静に語ると、本来、メタボは体脂肪のうちの内臓脂肪(⇔皮下脂肪)が多いほど、何らかの疾病・不明な原因で寿命が縮むというmega studyの集積でもたらされたもの。だから、最高の検診指標は、直接、内臓脂肪を計れる腹部CTだったのですが、いかんせんたかが検診にCTは高コスト過ぎるし、被爆が胸部の癌検診の100倍=100年分もあるのがひどすぎる。が為に、日本の賢い先生方が考えた末、腹囲。失敗の始まり。
 インスリン抵抗性が本体そのものなんだから、血液検査でせいぜい230点+判断料+20点くらいの採血手技料が良かったのでは、あーりませんかー、アハラッ、ハッ!笑うしか出来ねーぞ、最近のトサカ(高校の頃のあだ名の一つ)は、年取ったせいか切れる代わりに、嘆く・笑う・苦笑する。だな。
 みなさん、少しは、見えましたかね。

3)ダイエット:食事5法&運動1法の比較、1年実施、2年後観察。
 それでも、みなさん(国民とか、市民と官僚・政治家に呼ばれる方々)は、けなげに努力して、体重や体脂肪率を落とそうと努力されていますよね。小生なりに、効率のよさを尊重するので、あるアメリカの大規模な研究(2007か08)をお伝えします。
 かなり成功率が高く、世界的に認められた5つの食事療法型と、1つの運動療法型の減量法(日本で言ってる【ダイエット】は和製英語のお手本で、「diet」はただの「食事」で、英米人には???だよ。)を1年間、厳密に実行してもらった。6つの成績は案の定、横並びそのもので優劣付けがたしだった。が、こっからがこのstudyの偉いところで、その後、被験者たちを野放しにした、1年後(=まる2年後)に体重を調べたら、食事のほうは全滅リバウンド。運動も、開始期にまともに近かったヒトは毎日20分相当でOKだが、すでにBMIで35オーバーの超肥満者は毎日1時間のヒトのみが合格だった。(注:BMIは、昨今一番信頼されてる【肥満の度合い】の表現で、小生どっかに書いてますので、調べてください。)
 推察にあるのは、人類は100万年前の狩猟・採集の時代から、文明こそ穀物・牧畜で反映させたが、生物学的にはその100万年如きは非常に短いために、遺伝的に、2日、3日に一度しか獲物にありつけない生活の頃の記憶で、食べれるときにたらふく食べ、その余剰を必ずや体脂肪にするのです。もっとも、原始時代は、防寒の目的が表立ってたので、「皮下脂肪>>内臓脂肪(運動も要因)」だった。この比率は、農作の文明が、動くことを強いず・衣類暖房による防寒の不要性で「内臓>>皮下」と逆転。
 だから、頑張って食べるのを押さえ込んでも、せいぜい1年、もって3年でリバウンドだよ。
 如何に【運動】が、自然体で、優位か伝わりましたか。
 なのに、日本の栄養学の発展の未熟なことか。大体、戦前は低栄養だったために、平均寿命が40才台が数百年も続いた歴史を再認識して欲しい。戦後、宿敵アメリカがソ連・中国のキョウサン党の防波堤・ダムとするために、トウモロコシ(家畜の餌)・脱脂粉乳をばしばし派手な空輸や地味な船便で送り込んできてくれたおかげで、栄養状態は、一気に好転した。
 ちなみに、アメリカの牛関連産業は、本気で牛肉を主とした文化を日本に移入し、小麦農家の団体の出先機関は、アジアの最初で最大の市場を日本に定め、【パン】を【米】にとって換わらせようと目論み、まんまと成功した。小生の子供の頃の学校給食。官民一体で、アメリカの思惑通りだ。情けないとは思わない、世の中とはこういうものだ。
 で、栄養学というのは、もともと、海軍の壊血病・脚気の予防から、つまり【不足】を研究・改善の母体としてる、なのにである。昭和40年以降、豊かな食文化に、学問のほうが付いてこれなかったような感が拭えないのは、戸高だけであろうか。
 【食べるな】の一言。だと思う、今の栄養学者、栄養士は。阿保みたい、ちったぁ歴史を勉強せいや。
 【楽しく食べること】が、人生の最後まで持ってる、人間の正当な権利・幸せの原点。でしょ。

4)蛋白のカロリー、低糖質(低炭水化物)⇔脳:ブドウ糖、脂肪酸・グリセリン=TG
 それでも、食事療法にこだわる方への助言・アドです。
 【低炭水化物ダイエット】は、息が長い手法で、その通り総論で間違いのない正論です。が、そこに高タンパク質が付いてることが間々見落とされる。野菜なんかドウでもいいのです。大腸の掃除とかもっともらしいが、そんなんは下手なサプリより信頼性の高い緩下剤で充分(さすがに言い切り過ぎかも)。
 【低】を通り越して、【ゼロ】糖質にするのは、ヒトの弱さで、封建時代から続いてるもの。ゼロから100の間を考えるのを嫌い、すぐ白黒のゼロ:100に走る。駄目です、ゼロ糖質は、ブドウ糖と非常用の中性脂肪(飢餓10日目くらいからチェンジ)しか使えない、【脳細胞】に重大なダメージを与えかねない。ご注意召されよ。---柔軟性のない知的活動・脳活性に。
 何故に【高タンパク】か?
 多分、高校ぐらいで習った、炭水化物4Kcal、タンパク質4、脂肪9(アルコール7)の3つは覚えがあるでしょう。が、前後の2者は直ぐに効率よくエネルギーや貯蔵型の脂肪に変換される。のに対して、タンパクは異化・同化という複雑な過程を経て、エネルギーとなったり、ヒトのタンパクに成ったりする(豚・牛・鶏トリ食べてもヒトはヒトのまま)。異化がエネルギー余るが、同化でかなり使うし、タンパクを細かいアミノ酸にするのに何かと遣う。搬送のエネルギーも要する。運動をして・エクササイズをしてる場合は特に、筋肉への同化が結構手間がかかるもの。
 小生のつたない印象的には、2.5-3Kcalくらいしか残らないのではないだろうかと思う。
 だから、喰ったという満足感の割には、体脂肪化の比率が低い、ストレスの少ない食事療法のように考えてます。筋肉が付くので、なおさら省エネ自動車の反対の、ガソリン食いの大排気量高級車になって、たらふく食えるのに肥らないカラダが出来る。だと、考えてます。

5)18.5-25と26-30は8:2のMega Study比なのに、ウソに近い根拠。
 ちょっと忘れてたので、BMIの根拠の話。
 実は、アレは絶対ではないのです。BMIの数値で4つのグループに分けます。18.5以下、25まで、30まで、それ以上。各々、痩せ、正常?、やや肥満、病的肥満(アメリカでは35以上に設定。ラテン系の肥り方は日本人と桁違い)に分ける。
 この第2グループの【中央値22】を、検診とかでは理想体重・目標体重に持ってくるが、それこそ国内の各団体の医療者の愚かしさを反映してる。簡便さのための22のせいで、BMI26で引っかかったヒトが、10-12Kg痩せるように誤った指導をされてしまう。やめてくれん!?。おばかは。【25】でもいいはずやろ、そうすると大体減量Δderutaは5Kg前後で納まり、ご本人たちはやる気になれるものです。

 ましてや、重大な事実が一般の方々に伏せられてる。というか、栄養学関係者、医療人でも90%が知らないのではないだろうか。
 BMIというのは、なにが原因かは問わずに死亡率との【相関】⇔正比例とは微妙に違う・因果関係とは全く異なる、を求めたstudyの総決算で、先の4つのグループ分けをした初めてに近い、シンプルな生存率指標(言いたくないが、ほんとは死亡率)なのだ。
 で、ひどいゼロ:100にまた陥ってる、世界中がと言ってもいいくらい。グレーの1~99が欠落。何を言ってるのかといえば、10くらいのstudyを比較・検討したmega studyでは、8:2の比率で、第2グループ(18.5~25) : 第3グループ(26~30)の生存率だったのだ。
 学問は民主主義と違って多数決ではない。もし、8:2の2が真理に当たると仮説を立てれば、今皆がやってることは、若干だけ平均の生存率を下げてしまうのです。難しいかもね。
解説すれば、第3グループが1番長生きなのに、第2グループに無理無理あわせて体重を減らさせると、何もさせず自然体で暮らさせれば良かったものを、本来より寿命が縮むヒトが新たに発生することになるわけです。
 分かりにくかったら、掲示板ででも質問してください。

7)出た~、シャッター・ガラガラ、危ない増田・岡田の賢すぎるほうのスベル岡田だよ。
 ここ数日、いろんな懸案が解決するもので、本日はシコタマ、ベルモットやら、麦焼酎の豆乳割やら、角瓶の午後ティ(午後の紅茶ストレート:最も日常の)割を6時半から左手側に、アイス・スケートのキム・ヨナの優勝をそれなりに祝福(やっぱ真央ちゃんファンではある)しながら、21時から25時までの4時間もやってると、思考がdullで須和名。
 後日、読み返して、もう少し締まった【章】にします。H21.3.30 1:00am