学生たちの感性に風を | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。


私は大阪の保育科の学生に、
前期の数回、
劇遊びの指導をしています。

かれこれ10年くらい通っています。

時間もなく、
きちんと指導法も確立されてない中、
学校では先生たちが四苦八苦して
教えている劇指導。

劇が好きな先生が教えてくれた中で
育った子どもたちは、
やはり劇が好きになりやすいです。

でも、
表現の苦手な先生が教えていると、
やはりその無理がこどもたちに伝わり、
嫌いにさせてしまうことも多々あり、
その人が大人になり、
また嫌いな中で教えるから、
また表現嫌いを量産してしまいます。

だからこそ、
苦手な人はどうすればいいのか、
どんなところから入れば、
指導はしやすいのか、
劇遊びの捉え方を変えるところから
授業に入ります。

大切なのは、
まずは安心の中で表現できる場を
整えること。

思わず表現したくなる、
あるいは気がついたら
表現していた!というくらい、
さりげなく始めること。

「わあ!」と喜んだり、
「おーっ!」とビックリしたり、
「ヤッホー!」とかけよったり、
ジャンケンの勝ち負けを大胆に
盛り上がってみたり…
できることから、
やれることから始める。

そして、できないことは気にしない。

やれなかったことには悔いない。

やりたいこと、やれたことを
大事に膨らませていきます。

昨日は、パラバルーンという
ビニール素材の大きな布を使って遊ぶのと、
ゴースという柔らかいドレスの素材を
長く使ってフワリと浮かして
トンネル遊びを学生たちとして、
布が与える心理的なイメージから
遊びを楽しみました。

ゴースを扱うのを手伝ってくれた
気の優しい男子学生は、
布をフンワリさせるのも上手で、
みんなも布の動きと共に
優しい声になりました。

パラバルーンはバサバサッと音がなり、
色も華やかで、
ヤンチャな学生がはしゃいでくれて
みんなも盛り上がっていました。

表現って、形にしようとし過ぎるから、
本末転倒になるけど、
全然特別なことじゃなくて、
ホントは個性の違いを味わい、
それを楽しむものだと私は思います。

学生の感想には、
楽しかった!が、いっぱいあり、
苦手意識を持っていた学生たちの
感性や価値観にも、
表現の素晴らしさに気づいて
楽しめる風を贈れたようで、
嬉しいです。

運動会が春になり、
暑さ対策から午前中で終わっちゃうとか、
学芸会は2年に一回とか、
だんだん教育現場も様変わりしています。

でも、互いの個性や能力が
それぞれ違い、
活かす場所は必ずあるっていうことを
感じられる時間が、
こどもの育ちの場から
消えませんように。

私は切に願って
活動しています。