ココは生命のるつぼ! | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。

私の師匠の増田先生は、

ボディートークをベースとした

師匠のこどもミュージカルのあり方を、

「生命のるつぼ」と呼んでいます。


そこには

いつも生命が沸き立っていて、

秩序ではなく、

生きた混沌がある。


人の生命は生きた混沌の中でこそ、

元気になるのだと。


だから、指導者は

その生きた混沌を

秩序だてるのではなく、

いきいきと活性化できることを

保証することが大切なのだと。


子ども時代に、

辛い日々を送っていた私もまた、

その生命のるつぼに元気をもらって

生きる喜びを取り戻した一人です。


私も大人になったら、

そういう場を提供していきたいと、

こどもミュージカルの場を

作っています。


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昨日は名東教室の日でした。


子ども達はあいかわらず

いきいきと、生きた混沌の中で

走りまわり、喜びにあふれ、

互いの存在に刺激しあいながら

心を弾ませていました。


私はその空気を壊さないように、

みんなの心が弾む方向へ

できるだけレッスンをふくらませました。


ラストの歌のふりつけは、

今年は耳の聞こえない子が

参加しているので、

その子と親しくなるきっかけのためにも、

みんなが身近に感じてもらうためにも、

手話を入れた振付にしました。


手話の動きの意味を説明しながら、

振付を教えると、

2歳さんさえ、真面目に楽しそうです。


そしたら、

おもしろがって、

新しい手話を作りだす子がいて、

何人かがつられてそれをやっています。


こういうのもあるね~なんて、

さらにそれが違う形になったりして。


秩序だてていたら、

手話を使う方々に失礼だから

そんなことをしてはいけません!と

なるでしょう。


でも、手話が産まれた時、

なんとか、

耳の聞こえない人に話そうとして、

言葉の意味から

手話をつくりだしていった過程は、

やっぱり、

この子ども達のようだったと思うのです。


相手をバカにするから

ふざけるんじゃない。


興味があるから、

探求したい。


そして、その発端はいつも、

面白がる心なのです。


私は、この子どもの動き方も、

やっぱり生きた混沌だと思います。


ああ、その生きた混沌とは、

なんと心の澄んだ場所だろうと

心から思いました。


誰かを傷つけるという
発想がないのです。

いきいきとした混沌の中では

余計な感情はふるい落とされ、

生命の喜びと、

興味しんしんの発想の柔らかさと

互いの優しいところや

暖かいところが前面に出てきます。


最初はグズグズと

煙っていた子も、

だんだんススが落とされるように、

心の柔らかさが取り戻され、

笑顔になっていきます。


なかなか笑えなかった女の子は、

友だちと一緒によりそいながら、

大笑いして転げ回るようになりました。


入ってきた頃、割と、賢くて

ちょっと難しい顔をしていた男の子は、

いたずらっこっぽい笑いを浮かべ、

ヤンチャする場面が出てきました。


ヤンチャばっかりしていた

1年生の男の子は、

自分の役ではエネルギッシュに

レッスンしています。


昨年は気難しい顔だった子が、

今年は、その子本来の

柔らかな笑顔で

笑うようになりました。


その場にいない

人の役をかって出てくれる子、

分かってない子に指示してくれる子、

サボった顔をして、

実はまじめにやっている姉妹、

前回は監督のように

自分のシーンを

見て指示するだけだった男の子は、

今年はだれより一番の

レッスンの参加者!


みんなみんな

自分の参加のあり方を発揮しながら、

人の邪魔をしたり、

足を引っ張ったりしない。


いつも、役決めでは

控えめだった女の子、

なかなかいい味出しているから、

今年『オズの魔法つかい』の

ドロシー役の1部分を

やってもらうことになったのですが…


声は小さいし、表現は控えめだから

大丈夫かな~と

内心心配していたのに、

昨日のレッスンでは

人が変わったようでした!


みんなのあたたかなエネルギーに

後押しされてか、

いきいきと前に出てレッスンして

すばらしかったです!!


仲良しの子がこいぬのトト役で

傍にいてくれるのも大きいね。


でも、そういうことを、

話しあったり、

手を取り合って必死にやるんじゃなく、

当たり前に、

日常の一コマとしているのがすばらしい!!


私はまたしても、大感動でした。



つい先日、

私は空気のよどんだところに

いました。


そこでは、みんなが

自分が一番しんどいんだという顔で、

互いが互いの足を引っ張り合い、

人を妬んだり、嫉んだりしていました。


心のネガティブな面が

ニコニコと表面的な笑顔の下で

うごめいていました。


私はその中で

ぐったり疲れてしまいました。


みんな、

どうして、

互いのあたたかいところを

大事にしあわないんだろう?


こんなに生命のるつぼは

すばらしいのに!


と、思えてなりません。


人は確かに、

人から認められたいし、

一番になりたいし、

大事にされたいし、

ほめられたい。


でも、そのもっと根本にある

自分の生命が喜ぶためには

何をしたいのかに、

大人になるほど

立ちかえらないと、

つい、そっちの欲の方に

心奪われてしまうんだろうと思います。


それは、生きた混沌でなく、

よどんだ混沌ですね。


私は、できるだけ、

生きた混沌の中にいたい。


そのためにも、

生命のるつぼを作り続けたいです。