「とぶくじら広場」は
私が名古屋で立ち上げた
こどもミュージカルです。
そこでは、私がこどもを指導し、
子どもの発想を生かし、
演出や脚本もてがけています。
まだまだ勉強して、
よりよい指導者になるために、
今でも毎週、大阪の師匠のもとで
師匠が指導するこどもミュージカルの
指導アシスタントもさせてもらっています。
指導アシスタントのよいところは、
先生や他のリーダーが指導しているとき、
こどもの中に入ってふれあえること。
歌の指導の時は特にチャンス。
気になるこどもの横に
さりげなく座り、
さりげなく背中に手をあて、
さりげなくほぐしていきます。
すると、小さな背中に
たくさんのがんばりや、我慢、
気遣いや切なさが
つまっているのがわかります。
我慢や切なさを抱えている子を、
柔らかく、邪魔にならない程度に
ほぐしていくと、
ある瞬間にふっと緩んで、
甘えが出てきます。
今日、ほぐしていた子は、
ほぐれると、嬉しそうに
私の腕をなめてきたり、
軽くかみついたりしてきました。
人間も動物ですね。
より深いふれあいを
求めているのが伝わります。
かわいいじゃれかたです。
そして、いつも途中でスタミナ切れするのに、
今日はレッスン最後まで元気でした。
動物的なふれあいが満足して、
人間的な抑制がよく働いたのでしょう。
また、賢くて頭の規制が強く
なかなか甘えられない子が、
今日はほぐれてくると、
面白い言葉を連発し始めました。
「ヤッポ~!」「ヤッポ~!」
なんともかわいい声でした。
「ポ」という声の中に、
ポワンと柔らかく
緩んでいく響きがありました。
息のつまりがとれて、
とりづらかった歌の高音も
伸びやかにでてきました。
人の心と体はつながっている。
ほぐれると気持ちが優しくなる。
アシスタントさせてもらえる場が
あることのありがたさをかみしめつつ、
こどもが自分を発揮し、
優しくなる場をつくることをめざす
師匠から受け継いでいる思いを
ふくらませていきたいです。