昨日はこどもの表現教室「とぶくじら広場」の日でした。
新しい子が入会してくれて、
体験レッスンの子も一人いて、うれしい限りです
レッスンでは、人数が増えてきたので、
いつもは、全員で同じシーンを作っていたけど、
役柄を割り振りながら、
ちょっとストーリーらしいことができるようになりました。
それは、今回だけの役で、
これで出演するわけではありません。
大事なのは、この時期に、
みんながいろんな役をする中で、
自分の中にあるいろんな面に、磨きをかけること。
今回のレッスンで興味深かったのは、
悪役のボスに、手下が文句を言うシーン。
ボスには、4年生の男の子がなりました。
そして、1年生の男の子が、その手下をやります。
最初に怖いセリフで登場する悪役たち。
そこから、獲物が捕まらないと怒るボス。
それに文句を言う手下たち。
1年の男の子は、ヤンチャだけど、
気の優しい・・・少し怖がりなところもある子です。
それにひきかえ、4年生の子は、
しっかり強いところがあり、迫力があります。
1年の子がセリフになっている文句を言おうとすると、
4年生の子に、本気で睨まれます。
1年生の子は、少したじろぎ、
遠慮してセリフを言いだせません。
「遠慮せず、言っていいんだよ。セリフなんだから」
1年生の子は、覚悟を決めて、
セリフを口にしました。
もちろん4年生の子は、
役になってすごんでいるだけなので、
そのセリフに対し、次の展開にもっていってくれました。
1年生の子は、ホッとして顔で
表現を楽しみました。
私は彼を見て、うれしくなりました
いじめの構造というのは、
強いものに抑圧された者が、
さらに弱い者へと向き、
その連鎖は、どんどん弱者に向かいます。
優しかったり、いい返せなかったり、
相手を受け止め過ぎてしまったりすると、
いつでも相手のストレスを
ぶつけられる側になってしまいます。
そんな社会だからこそ、
時にはちゃんといい返せす息(態度・体・あるいは心)を
知っている必要があります。
そのためにも、表現の中で、
「表現だから」という枠の中で
安心してそれを練習しておくことが、
その子の生き方を大きく変えるでしょう。
そうすれば、いざという時に、
ちゃんと発揮できるようになるのです。
山だって人が歩き慣れた道なら
通りやすいように、何事も
その道がとおっていると、
いざという時、発揮できるようになります。
昨日のレッスンは、
彼にとって、そんな強さを身につける
大切な記念日になったように思えました。
キミの中の勇気
- ラチとらいおん (世界傑作絵本シリーズ―ハンガリーの絵本)/福音館書店
- ¥1,155
- Amazon.co.jp
- まぼろしの小さい犬/岩波書店
- ¥1,890
- Amazon.co.jp
- エーミールと探偵たち (ケストナー少年文学全集 1)/岩波書店
- ¥1,533
- Amazon.co.jp