心がひらかれるとき~ボディートークの授業の現場 | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。


こどもの心はミュージカル!

大阪保育福祉専門学校の、壁の飾られた学生たちの作品。

たくさんの色が踊っているのが、素敵だなあと思います。


芸術の良さは、自分の内側を

自然に素直に発揮できることだと思います。


昨日、総合演習の授業で、また1クールが終わりました。

今回で2クラスをみ終わったことになります。


2コマ続きとはいえ、たった3回で終わってしまう授業。

でも、その中で学生たちがボディートークを通し、

誰の中にも個性があり、

それはそれぞれに違うからこそすばらしいということを

感じてほしいと思って取り組んでいます。


ありがたいことに、ボディートークの内容は、

学生たちにそれを実感してもらえるようで、

みんなの個性が3回目にはキラキラ輝いています。

私はその様子にいつでも胸がいっぱいです。


自分の良さに気づく子、楽しさに笑い転げた子、

友達の良さに新めて気づいた子…。

学生たちは、みんな、大切な何かを感じてくれているようです。

そして、それを感じる力は、自分の中にあるということにも。


中には表現が苦手な子もいます。

今回のクラスには、そのことに

ずっと葛藤している子がいました。


授業ではいつも、重たく動けない、動かない?様子。

表情も硬く、ダルイのか表現が嫌いなのか、とてもわかりづらい。

彼女の感情そのものが、内側でかたく

縮こまっているかのようでした。


毎回の授業で書いてもらう感想文。

ほかの子は、回を追うごとに内容が多くなるのに対し、

その子は、毎回、小さな字で1行。

「みんなが楽しそうでした」とか、

自分のことではないような文章。


でも、私が彼女が3回休まず続けて

来てくれたことがうれしかった。


世の中には、すっと自分を出せない子もいるし、

ボディートークが好きじゃない子もいるだろう。

サボることも休むこともできたのに、3回とも来てくれた。


帰り際、彼女は私の所へ来て涙をこぼし、

「こういうことが苦手で、うまく参加できなくてごめんなさい」と

言いました。


私は彼女の涙は美しいと思いました。

彼女は授業の中、自分を出そうと葛藤していたのです。

みんなの楽しそうな雰囲気に入れず、

どうしていいかわからず、

それでもみんながそれを受け止めてくれたことを感じて、

なんとかしたくて、でも、やっぱり動けず…


辛かっただろう。苦しかっただろう。

でも、最後に彼女は涙を流すという

彼女の心を見せてくれました。


芸術教育は、心の教育でしょう。

自分の気持ちがふわっと開放されたり、

自分の思いが解き放たれたり…


私はこのボディートークという芸術教育を、

次の学生にも伝えたいと思います。