言葉は生きている。
伝え方で、どうにでもそのイメージを変える。
大切なのは、その言葉を、どう伝えるか。
先日、学童保育のこどもたちが通う、
小学校の学芸会が終わりました。
うまくいった子、そうでなかった子、
いろんな思いを胸に、その日を終えたようです。
劇が終わっても、しばらくは、
こどもたちが、そのセリフを使って会話したりします。
今、一年生の一部ではやっているのが、
「じゃまだ、どけ!」です。
それをキツイ口調で言いながら、こどもが人をどかせます。
言われた方は、少し悲しくなる言葉です。
こういうことがあるから、
学校の先生たちは、学芸会のセリフに、危険なものを避けたがります。
でも、残念ながら、
劇の台本には、基本的に悪役が出てきます。
苦難を乗り越え、成長するというのは、
こどもたちに相応しいテーマだからです。
その悪役のセリフを、あいまいなものにすると、
こどもたちは悪を自分たちの力で乗り越える体験が、
中途半端になってしまいます。
でも、その後で、変な使い方をしてほしくない…。
それは、言葉の息の伝え方で、ゴロリと変わります。
セリフとは、洗練された言葉の宝箱であるべきです。
それを、日常のあいまいな息で指導し、練習するから、
こどもが生活にリンクさせてしまう。
レッスンする際に、
洗練された息で、
その言葉の明快なイメージを伝え、
表現全体としての物語や、流れの楽しさを味わえるようにすれば、
こどもの中には、スッキリした言葉の本質が伝わり、
いじめや意地悪な言葉にはしません。
私はそれを「ミュージカルひろば」のリーダーを
16年する中で、実感してきました。
言葉は生き物です。
危ない言葉を削除せず、
その言葉の体験を通し、
自分で言葉を選べるようになってほしいと私は思います。
では、どうやって伝えるか?
具体的方法は、また、次の話…。
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