台本の言葉は、伝え方しだい!! | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。

学校で劇をする台本は、

言葉選びに慎重になる。

でも、大事なのは、

その言葉をどんな息で伝えたか。

あたたかい息で伝えたら、

言葉が濁った意味を持たないのに。


私は小学校のために、何度か脚本を書いたことがあります。

今も、高槻市の小学校のために、

ミュージカル台本『ピノキオ』を書いているのですが、

学校で上演するためには、

学校の文字コードをパスしなくてはいけません。


それは、学校特有の使ってはいけない言葉、

というものがあるからですが、

最近では、こどもたちが劇のあと、

その言葉で遊ぶ可能性があるからと、

人をからかうようなセリフや、

ちょっと意地悪なセリフは、

往々にしてカットしなくてはならなくなります。


私は、もし、その言葉にこだわりがある場合、

断固、抗議します。


例えば、私は物語の中で、

悪役がきちんと悪役であることを、とても大事にしています。

それは、子どもたちが、悪役を倒す時に、

迷いなく倒す必要があるからです。


そこに、憎めないというよさはあってもいいですが、

いい人かもしれない・・・という、あいまいさを作ると、

こどもが本気で悪を倒せなくなってしまいます。


人の中には、良い部分と悪い部分がある、

だから、それはとても曖昧なものなのだ、

というのは、大人の理屈です。


『さんびきのやぎのがらがらどん』では、

ヤギを食べようとしたトロルが、

最後に大きいヤギに、肉も骨もこっぱみじんにされます。


その言葉を大人が読むと、残酷だとか、

こういう言葉がはやったらいけないとか、

そういう受け止め方になるようです。


でも、子どもからしたらどうでしょう?


行く手を阻む悪い奴を、

大きくなったら自分の手で倒せる、

その良さを全身で感じるにすぎません。


もし、トロルとヤギが仲良くなったら、

(少しオーバーに言えば)こどもは、

悪と手を結ぶ感性を開くことになりかねません。


悪いことは悪い、

そのことを物語を通して学ぶことは大切です。

だから悪役には、悪くなってもらわないといけないのです。


でも、学童に来る子どもが、

劇のセリフを悪用しているのを、

今日耳にして、先生達の気持ちが

少し理解できました。


ナルホド、こういった事態を避けたいわけですね・・・


でも、それは指導した時の

まずさゆえに起きている現象だな…


そのお話しは次回に。


本悪役はきちんと悪役であれ!本



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