『オズの魔法使い』のドロシーは、東の悪い魔女を竜巻で飛んできた時に、家でつぶしてしまいます
すると、北の魔女がドロシーに、東の魔女がはいていた魔法の靴をくれます
最終的には、故郷を思うドロシーの心が、この靴の魔法を引き出して、カンサスに帰れることになるのですが…
この靴、ドロシーの足にピッタリということ、みんなさんは知っていますか?
モチロン、お話の途中で、「あら、サイズが合わないわ」とか、「あれ?この靴、男物
」なんてなったら、
モタモタして、話がつまづくからなのですが、
この「ピッタリ」というのが妙味だと、先日のミュージカルリーダーセミナーで、増田先生は言いました
この靴が「ピッタリ」というのは、この「魔法」あるいは、今から起きる冒険が、ドロシーにピッタリだということを、
さしているのだというのです。
ファンタジーには、子どもの成長を異空間の体験で促す作用があり、
読み手は登場人物と自分を重ね合わし、共に冒険をする中で魂の成長をすると、
心理学者の河合隼雄さんもおっしゃっていました。
ドロシーは知恵と心と勇気が、成長に必要であることを、この冒険で学びます。
そのために、オズの国を旅するのです。
この靴がピッタリということは、つまり、この冒険、この成長の旅がまさに、
ドロシーにぴったりだということの表れだと言うわけです。
人にはそれぞれ、人生において必要な経験が、絶妙なタイミングでやってきます。
でもこの靴のように、必ずどこかにこの困難を切り抜けるヒントがあり、味方してくれる自分だけの魔法がある
アラジンにとっての魔法のランプしかり、シンデレラのガラスの靴しかり、です
自分にとって、ピッタリな魔法との出会い。
こうして読むと、物語はまた違った味を持つなと思いました