新聞で富士通が『一芸入社』を始めたことが書かれていました。
なんでも他の企業でも取り組んでいるところがあるとか…。
一芸入試は私の出身大学でもありましたが、企業でもそういう入社試験があるなんて、と、驚きです
私の行っていた大学では、鶏をさばいて受かったとか、一人芝居をやって受かったとか、
様々なうわさが飛んでいました。
富士通さんはどんな人をとるのでしょう
私は一芸入試や入社では、受ける側のここ一番の、その人の技が披露されるのは面白いと思いました
その日のために、受ける側は腕に磨きをかけるでしょうし、それを披露するときには、
自分の心も体も、晴れ舞台に対し、ワンランク上の状態になり、感性が研ぎ澄まされるでしょう
それはまさに、生命が輝く瞬間でもあるのではないでしょうか?
人は人生の中で、どれほど自分の感性を研ぎ澄ます時間を持つでしょう
その時間が多いほど、心は弾み、頭はよく働き、体も惜しみなく動きます。
先日のアジア大会で優勝したサッカーも、まさにそんな時間でした。
私はミュージカルをしているときに、その瞬間を何度も感じます
昨日、ミュージカルを指導していた小学生たちにも、同じ時間でも、感性を研ぎ澄ます子とそうでない子がいて、
(もちろんそれは、私の指導力の責任でもあるのですが)
そうでない子は言われたままに動く、あるいは、言われても動けない時間が多いのですが、
研ぎ澄ましてる子は、どんどん豊かな表現に変わっていきます
特に昨日は、六年生のブリキマン役の男の子と、かかし役の男の子がすばらしい表現を見せてくれました。
『オズの魔法使い』で、錆ついて動けなかったブリキマンが、ドロシーに油をさしてもらって、
動けるようになるのですが、そのシーンをブリキマンの固さと、かかしのわらの柔らかさの対比で
見せてほしいと指導すると、本人たちがそれぞれの動きに刺激し合いながら、
表現を膨らませていきます
それをちょっと手直しすると、さらに豊かになり、やってる本人たちも、指導する私も、見ていた子たちも
心が沸き立ちました
一芸入社で入ろうとする人たちが、受かるかどうかにかけて、感性を研ぎ澄ます。
企業がまさにその瞬間を見たがっている
就職難がとり立たされるこの時代に、面白い発想が出てきたなあ~
あなたはどう思いますか?