こんにちは、アラフェネです。
今回は、<インコ・オウム>の記事になります。
鳥類の中でも非常に鮮やかな見た目をしており、一部の人々では大変人気を博しています。
動物園でも当たり前のように飼育展示され、飛行パフォーマンスやおしゃべり芸などがとても人気で、
印象に残っていることだと思います。
明日は、日付にちなんで<インコ・オウムの日(6月15日)>という事で、インコ・オウムとは一体どんな
鳥類なのか、分類・生息地・生態など書いていきたいと思います。
分類
まずは分類です。
一般的にインコ・オウムと呼ばれる鳥類は<鳥綱オウム目インコ科インコ属>、オウムは<鳥綱オウム目オウム科オウム属>に分類されます。
鳥綱の中でもオウム目は非常に種の数が多く、現在3科81属343種が確認されています。
<インコ科>、<オウム科>、<ヨウム科>、<フクロウオウム科>、<ヒインコ科(ヒインコ亜科)>に大まかに大別され、インコ科は約64属270種、オウム科は6属約18種、ヒインコ科は11属55種、が確認されており、インコ科だけでもずばぬけて種の数が多いです。
インコ科は代表的な種でいうと、インコ科は<セキセイインコ、コンゴウインコ、ボタンインコ、コザクラインコ>、オウム科は<タイハクオウム、キバタン、モモイロインコ、オカメインコ>、ヒインコ科は<ゴシキセイガイインコ、コシジロインコ>ヨウム科は<ヨウム>のみ、フクロウオウム科は<フクロウオウム(カカポ)、ミヤマオウム>が属しています。
フィンチである<ブンチョウ、カナリア>と混合しがちですが、ブンチョウは<スズメ目カエデチョウ科>、カナリアは<スズメ目アトリ科>に分類されるので別の種になります。
インコ科やオウム科は愛玩動物でもなじみの深い種で、インコ科などは様々な品種が作られており、動物園やペットショップやアニマルカフェで見たことがあるかもしれません。
生息地
次は生息地です。
インコやオウムは、日本を含めた北半球を除き、
南半球を中心に、中南アメリカ、東南アジア、オーストラリア、アフリカ大陸を中心に分布しています。
その為、日本の動物園、ペットショップ、カフェなどで見る個体は海外から取り寄せたもの、もしくは取り寄せた個体同士を交配し繁殖したものです。
基本的に日本にはオウム目の鳥類は生息しませんが、外来種である<ワカケホンセイインコ>などが生息しているんですが、元々の原産がインドやスリランカで、
ペットとしていた個体が逃げ出して繁殖していったものです。
これが都市圏などで鳴き声による騒音やフン害など公害が問題となっています。
形態
次は形態です。
オウム目に分類される鳥類は、セキセイインコやマメルリハなどの小型の部類や、
コンゴウインコ、モモイロインコなどの中型~大型の部類まで大きさが様々です。
インコ科は色鮮やかな種が多く、オウム科は白と黒を中心とした色が多いのが特徴的です。
〇全長
インコ科は小型のセキセイインコで全長17∼20㎝、翼開長で20~25㎝程度
中型のインコで全長43㎝、大型のコンゴウインコでは84㎝~1m程度と種によって
大きさが異なります
〇羽毛
基本的にオスもメスも羽の色彩がとても色鮮やか(性的単型)で、種によって様々な色の個体が存在しており、主に繁殖、ディスプレイ、熱吸収、個体判別などに利用されるといわれています。
特にコンゴウインコの和名は、色にちなんだものをつけることが多く、
紅色を見た目をした、<ベニコンゴウインコ>、瑠璃色をした<ルリコンゴウインコ>
、すみれ色をした<スミレコンゴウインコ>などがあります。
また、セキセイイインコなどの鳥類は人の手で様々な品種が作り出されており、
色の名称や模様の形にちなんで<ルチノー、オパーリン、ハルクイン、パイド、ウィング>などがあります。
種が大型になるほど、尾羽や風切り羽の先端が非常に長く、長距離飛行能力が高いです。
・冠羽
オウム科の種には頭部の羽毛が逆立つ種類が存在し、<冠羽>
とよばれるものが存在します。
気持ちが高ぶったりすると、頭部の羽毛を逆立てることで、アピールをしたり、
威嚇することで自分の存在を大きく見せます。
インコ科の鳥類にあまり目立たず痕跡のみですが、<タイハクオウム、キバタン
オカメインコ、モモイロインコ>などは目立った冠羽があり、これがあるかないかで
オウム科なのかインコ科なのかを形態的に判別しています。
〇目
一般的に鳥の視力は、動物界の中でも非常に優れているほうで、
特にインコ科の鳥類は人と同じ、カラーで物の色を見ることができます。
もちろん、他の鳥類と同じ、人では視認することができない<紫外線>
も見ることができます。
特にインコ科は繁殖行動上、個体ごとの羽の色彩を見分ける必要があることから、
より鮮明に視認できていると言われています。
〇嘴
オウム目の嘴は基本的に湾曲し、根元が太い鉤型をしているのが特徴です。
鳥の嘴は、食べる物によって嘴の形状がはっきりしており、
オウム目の場合は硬いナッツや種子を食べることから、根元が太い鉤型
をしていることが多いです。
その為、嘴の挟むちからは人の握力の何十倍以上で、人の手で割ることができない
木の実などを軽々と粉砕してしまいます。
〇脚
鳥の足には、生息地などの環境の変化に合わせ、様々な形状をしています。
形には多くの呼び方があるためここではすべてを載せることはできませんが、多くの方が動物園やペットショップで
見ることができる鳥類は大体、<対趾足(たいしそく)>、<三前趾足(さんぜんしそく)>、水かきがついた<撲足(ぼくそく)>と呼ばれます。
オウム目に属するインコ科、オウム科、ヨウム科の大半はこの<対趾足(たいしそく)>に該当します。
この対趾足は、指の1本1本が長く、木の枝などにしっかりとつかめるように特化しており、
樹上での活動が多いことからだと推察できます。
歩行時は人のように交互に動かして歩き、細やかに跳ねて移動はしません。
生態
〇食性
オウム目はほぼ植物性で、主に共通として植物の種子、木の実、果実などを好んで食べます。
また、<セイガイインコ>などのヒインコ科などは、花の蜜を主食とし、
種によっては小さな昆虫なども食べることもあるようです。
愛玩用ペットフードでは、麻の実、ひえ、あわ、きび、ニガシードなど複数の
種子を配合したもの、ペレット、副食としてイカの甲、卵の殻、あわだまなどが存在します。
〇好む環境
生息環境は、南半球を中心に、主に湿度がやや高い森林や乾燥し樹木がまばらなサバンナなど居住環境は比較的広いです。
木のうろ、樹上の上、崖の岩の間など巣の形に最適な場所を探し、営巣します。
モモイロインコやタイハクオウムなどオーストラリア原産の種は、
都市圏でも姿を見ることもあります。
〇繁殖
コザクラインコ
基本的に群れで行動し、その中から相性の良いオスとメスを探し、ペアリングを行います。
ペットとしてなじみがある、元々<マメルリハ>や<コザクラインコ>などは
オスとメスとの相性が良く、<ラブバード>ともいわれています。
ペアリング後、生涯ペアで生活をしていき、卵(白色)を産み、メスは抱卵、
ヒナがかえると、オスは給餌をし、共同でヒナを育てていきます。
種や大きさによって成鳥の時期は異なるのですが、小さい種で1週間、大型では1年ほどかかります。
〇個体行動
動画:ヨウムのしゃべる様子
・鳴管
オウム目全体では鳴き声を発する器官<鳴管(めいかん)>と呼ばれるものが良く発達し、様々なパターンの鳴き声を発することが可能となっています。
その為鳴き声が、非常に甲高く大きい為、飼養場所や防音対策などを徹底する必要があります。
また、知能が他の鳥類と比べても高く、<ヒト>でいうと3歳くらいの知能を持っていると言われ、
記憶力もよく、動作、言葉(100語以上)、リズムなどを覚えることもできます。
オウム目はどの種もそれらができるのですが、特に<ヨウム>などは明瞭で
はっきりしており、よくバードパフォーマンスで見られますね。
ただし、同じくしゃべる<九官鳥>も有名ですが、オウムではなく、ムクドリ科の鳥類です。
・毒素中和
野生化では、果実によって種子に毒があるため、それを中和するために、粘土などをかじることがあるようです。
・寿命
オウム目は鳥類の中でも、寿命は特に長いほうで、
セキセイインコ、コザクラインコなどの小型種のインコでは10年ほど、オカメインコ、では、20年、モモイロインコ、タイハクオウムなどでは中型種では40年、
コンゴウインコなどの大型種は40~60年ほどの長寿命です。
そのため、ペットショップで購入する際は、一生を通じて飼えるかどうか慎重に見極める必要があります。(終生飼養の原則)
生息状況
〇絶滅の要因
オウム目の鳥類は絶滅が危惧されている種が多く、ワシントン条約付属書Ⅱ類に指定されています。
約350種の中の約28%が
近い将来絶滅の危険性が示唆されています。
絶滅の要因としては、農地開発による樹木の伐採、ペット売買による密猟、
害獣対策、ネコなどの捕食、天候など様々な要因が絡み合っています。
〇保護状況
〇<那須どうぶつ王国>さんにて、<ブロードウェイ・バードパフォーマンス>
インドネシアなどの東南アジア、オーストラリア、中南米のメキシコ、
ブラジル、エクアドル、コロンビアなどの各国で保護が優先されています。
その為、動物園などの域外保全活動や保護区域を指定する域内保全などを行い、
繁殖と保護が図られています。
最近では、動物園の環境教育活動の一環として、オウム目の解説やパフォーマンス
などを行い、できるだけ多くの方々に知ってもらうのが一般的になっています。
飛べないオウム<カカポ>
カカポことフクロウオウムは歴史上、最も絶滅が寸前にまで迫ったオウムで有名であり、
国を挙げて保護に取り組んだこととして有名です。
フクロウオウムは、<鳥綱オウム目フクロウオウム科フクロウオウム属>に分類され、
ミヤマオウム属に最も近縁であるオウムの一種です。
別名マオリ語で<カカポ>として知られることで有名ですね。
オウム目の中では非常に珍しく、オウムでありながら、
ゆういつ飛ぶ能力を持たず、翼は地面の落下をやわらげたり、平衡を保ったりという役割でのみ使います。
大体の鳥類は1kg未満なのに対して、体重は2kg~3kgと鳥類の中でも非常に重く、脂肪を多く蓄えることができます。
夜行性で人になつき易く、自ら近づいてくることもあるようです。
また、鳥の繁殖方法の一つである<レック型繁殖法>を行う、ゆういつの鳥類として知られており、
自分の縄張りを作り、複数のメスがその縄張りを訪れ、交配を行います。
約1000年前にさかのぼりますが、当時マオリ人が装飾品のためや、放し飼いのイヌ科の動物などで
大きく数を減らしました。
また1840年代になると、今度はヨーロッパ人が見た目珍しさに動物園、博物館を含め、コレクターの間で取引が行われたことや、ウサギなどの捕食の為、イタチや猫などの肉食獣を放し、更に数が減少しました。
そこから、ニュージーランド政府は1989年に<カカポ保護計画>策定し、
各島々で個体を移しながら、保護管理が図られたんですが、
そのたびにイタチやネズミなどの捕食者により、失敗と成功の試行錯誤
の連続でした。
〇フクロウオウムの生息数のグラフ
政府の手厚い保護や管理者の苦労の末、現在2020年代以降は
徐々に数を増やし50は程度から100羽以上にまで生息数が回復
したそうで、現在も厳重な政府の保護管理下に置かれています。
今回の記事の内容は以上となります。
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